「トラック＆フィールド」との大きな違いはフロントスカート部分である。オフロードを走ることも想定している「トラック＆フィールド」は顎を地面に擦っても大丈夫なようにデザインされているが、「スポーツ＆スタイル」は純粋な都会派を気取っている。
　サスペンションのセッティングも「トラック＆フィールド」より「スポーツ＆スタイル」の方が硬めになっていて、アウトバーンを飛ばしたときにも高い安定性を保てるようになっていると評価していい。フルタイム４ＷＤだから雪道やオフロードなど路面状態が良くないところでも走ることも得意とするが、アスファルト舗装でもスポーティな走りを期待できる仕様になっている。

　フランクフルトからアウトバーンを西に向かってニュルブルクリンクに向かう。この道で長い時間２００ｋｍ／ｈオーバーで走行したが、安定性と静粛性の高さには驚いた。まず安定性はハンドル中央付近の手応えがあり、正確な応答性があり走りやすかった。コーナリングやレーンチェンジなどでもロール角は小さく安心感がある。このスピードでも室内で会話が楽にできる静粛性だ。
　その名の通り「スポーツ＆スタイル」をティグアンの中で成立させているクルマだと評価しよう。