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【トヨタ】2015/10/16

愛着あるデザインで、愛されるスポーツモデルへ

トヨタS-FR
 トヨタ は2012年に、久しぶりのFRスポーツカー 、トヨタ86を発売。若年層に向けスポーツカーの復権を狙うものの、若年層と言うよりは中高年層に支持された。価格も高かかったこともあり、やや的外れな結果となった。

 そんなトヨタが、今度こそ本当に若年層、さらには女性までもターゲットにしたコンパクトFRスポーツカーとして開発されたコンセプトモデルが「トヨタS-FR」だ。

 いかにもスポーツカー的なルックスは、ある意味一部の層には支持されるものの、クルマに対してそれほどこだわりの無い人たちや女性にとって「乗りにくそう」というイメージが先行し、なかなか受け入れられないケースも多い。このトヨタS-FRは、まずそうしたハードルを下げるため、愛着のわく丸みを帯びたスタイルで親しみやすさを表現した。こうしたデザイン手法は、大ヒットした初代ロードスターと共通する部分でもある。そうした愛着がわくデザインテイストを取り入れながら、ロングノーズとワイドスタンスはスポーツカーとしての骨格を追求。スポーツカー好きに受け入れられやすいデザインとしている。

 トヨタS-FRのボディサイズは、全長(mm)3,990×全幅(㎜)1,695×全高(㎜)1,320。全幅1,695㎜というのは、日本の5ナンバーサイズ枠ギリギリに収まっていることから、日本マーケットをターゲットにした印象が強い。このボディサイズは、アクアクラスの全長&全幅に、86の全高が組み合わされているイメージ。愛着がわく丸みを帯びた小さいボディサイズながら、低い全高はスポーツカーらしさを漂わせている。

 そして、トヨタS-FRは車名から分かるように、このコンパクトサイズでありながらFRという駆動方式。FFが当たり前のコンパクトサイズながら、昨今このクラスではみることができない大胆な駆動方式が採用されている。さすがに、居住性ではFFに勝てないので、4人乗りとなっている。やや短い全長を持つロードスターが2人乗りであることを考えれば、パッケージングもかなり頑張った。

 FRにこだわったこともあり、エンジンはフロントミッドシップに搭載。最適な重量配分と独立懸架のサスペンションで優れたコーナリング性能を実現するという。軽快なドライビングを実現するため、6速MTが組み合わされている。ドライビングスキルのある人だけでなく、多くの人に日常でも走る楽しさを味わってもらえるエントリー車としての価値をもつモデルだ。

 今のところ、あくまでコンセプトモデルだが、今後の反響次第では、市販化に向けて開発が始まる可能性も秘めているだけに、大いに注目したい1台だ。

■トヨタS-FRスペック
・全長(mm)3,990×全幅(㎜)1,695×全高(㎜)1,320
・ホイールベース(㎜) 2,480
・乗車定員 4名
・ミッション 6速MT

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トヨタS-FR画像集

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(レポート:CORISM編集部

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