【アルファロメオ ミト 試乗評価】"ヌルヌル"でも"スパスパ"でもない「新たな快感」をもたらすツインクラッチシフト
【アルファロメオ】2010/10/31
基本的な乗り味に変更はなし。最近のアルファの傾向として、足はちょっと硬めで、ガッチリとしたハンドリングだ
アルファロメオ ミト 新車情報の目次
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MTのみだったのが、AT限定でも乗れるミトが追加
ぬるぬるとした感じがきらいだかららしいのだが、イタ車の場合は以前よりATがほぼない状態が今に至るまで続いてきた。アルファで言えば166。兄貴分のフィアットだと、ブラビッシモやスバル製CVTを積んだプントなどの例外はあるが、基本的にMTのみ。オートマチック制御といってもセレスピードで、さすがはフェラーリ譲りか。こちらもMTを自動変速させているだけだった。
とはいえ、時代は変わる。セレスピードは信頼性に欠けているとの指摘もあるし、同じMTベースとはいえ、ツインクラッチはスポーティプレミアムブランドの必須アイテムだ。ということで、以前より噂だった、「ALFA TCT」がアルファのミトに追加搭載という形で登場した。TCTとは「ツイン クラッチ テクノロジー」とそのまま。開発はフィアットの駆動系開発部門の設計とのことだが、機構としては既存のツインクラッチミッションと同じで、乾式クラッチを採用している。
とはいえ、時代は変わる。セレスピードは信頼性に欠けているとの指摘もあるし、同じMTベースとはいえ、ツインクラッチはスポーティプレミアムブランドの必須アイテムだ。ということで、以前より噂だった、「ALFA TCT」がアルファのミトに追加搭載という形で登場した。TCTとは「ツイン クラッチ テクノロジー」とそのまま。開発はフィアットの駆動系開発部門の設計とのことだが、機構としては既存のツインクラッチミッションと同じで、乾式クラッチを採用している。
外観に関しては、MTのミト・クアドリフォリオ ヴェルデとほぼ同じ。ホイールまわりを中心に若干異なるのみだ
乗ってみたら、アルファならではのクセがあり
メーター内にはシフトのインジケーターが付くし、アイドリングストップのランプも点く
FF横置き用のツインクラッチと言えば、VWが先べんをつけたものだし、その後、ブームとも言える形で広がっただけに、かなり乗った経験がある。クラッチを湿式から乾式にしたりと、各メーカーとも熟成を図っているだけに、ギクシャク感などは皆無である。
その流れでミトに乗ってみると、変速フィーリング自体はスパンと切り替わる感じで、まぁ、他と同じ。ツインクラッチミッションの気持ちいい部分であると評価だ。で、もうひとつの"快感"がエンジンのうま味を間断なく引き出しながら、スパスパとなされるシフトアップ。VWだとアッという間に7速に入るのだが、昔懐かしいクロスミッション的(実際に7速もあるのでクロスだし)で気持ちがとてもいい。アルファTCTの場合は6速とはいえ、とにかく引っ張る。引っ張るほうが気持ちいいという判断なのだろうか、箱根のタイトめのワインディングを飛ばし気味に行くと、2速か3速あたりで走るのみ。
別にだからといってつまらないわけでもなく、フィアット系自慢のマルチエアーエンジンならではのターボらしいパンチの利いた走りを楽しめることは楽しめる。なんだか宝の持ち腐れというか、スパスパとシフトアップしていくミトを感じたいだけなので、好き嫌いの問題ではある。
また今回、オートマチック化に従って、アイドリングストップの「スタート&ストップシステム」も付いた。歴代アルファを見てきた身としてはアルファにアイドリングストップが付くのか……、と感慨すら覚えるが、これも時代か。ただ、緻密な感じでは"やっぱり"なくて、プルンと止まってブルンとかかる感じで、逆にアルファらしいといえばらしい味付けだ。
最後に価格だが、MTが安くて、ツインクラッチのほうが高くて当たり前。と思ったら、装備の関係(つまりツインクラッチのほうが簡素)で、MTが最上で、ツインクラッチの2グレードがその下に位置する形。高いという声も確かにあったわけで、さらにミトを広く売るための戦略も込められた今回のミッション追加と言っていいだろう。
その流れでミトに乗ってみると、変速フィーリング自体はスパンと切り替わる感じで、まぁ、他と同じ。ツインクラッチミッションの気持ちいい部分であると評価だ。で、もうひとつの"快感"がエンジンのうま味を間断なく引き出しながら、スパスパとなされるシフトアップ。VWだとアッという間に7速に入るのだが、昔懐かしいクロスミッション的(実際に7速もあるのでクロスだし)で気持ちがとてもいい。アルファTCTの場合は6速とはいえ、とにかく引っ張る。引っ張るほうが気持ちいいという判断なのだろうか、箱根のタイトめのワインディングを飛ばし気味に行くと、2速か3速あたりで走るのみ。
別にだからといってつまらないわけでもなく、フィアット系自慢のマルチエアーエンジンならではのターボらしいパンチの利いた走りを楽しめることは楽しめる。なんだか宝の持ち腐れというか、スパスパとシフトアップしていくミトを感じたいだけなので、好き嫌いの問題ではある。
また今回、オートマチック化に従って、アイドリングストップの「スタート&ストップシステム」も付いた。歴代アルファを見てきた身としてはアルファにアイドリングストップが付くのか……、と感慨すら覚えるが、これも時代か。ただ、緻密な感じでは"やっぱり"なくて、プルンと止まってブルンとかかる感じで、逆にアルファらしいといえばらしい味付けだ。
最後に価格だが、MTが安くて、ツインクラッチのほうが高くて当たり前。と思ったら、装備の関係(つまりツインクラッチのほうが簡素)で、MTが最上で、ツインクラッチの2グレードがその下に位置する形。高いという声も確かにあったわけで、さらにミトを広く売るための戦略も込められた今回のミッション追加と言っていいだろう。
もちろんマニュアルモードでの操作も可能。上級グレードのコンペティツィオーネではシフト部分にアルファ初のパドルシフトも付く
トルクアップが可能なその名も「アルファ ロメオ D.N.A.システム」はもちろん付く。ダイナミックのDにすると明らかにパンチが増すし、ステアリングも重たくなって、文字通り豹変する
スロットルバルブではなく、バルブのリフト量やオープンタイミングをコントロールすることでアクセルとするマルチエアエンジン
左から順にスタンダードグレード「スプリント」の16インチ。「コンペティツィオーネ」の17インチ。そして一転して繊細なスポークタイプになるのが、MTの最上級グレード「クアドリフォリオ ヴェルデ」の18インチ。上級の2グレードはキャリパーが赤になるなど、さらに雰囲気は高まる
コンパクトながらスポーティにまとまったインパネまわり。アルファ伝統の丸いフラップ式のエアコン吹き出し口も装備
シートはスポーツファブリックが基本で、オプションでFrauレザーシートが選べる。カラーは写真のナチュラルのほかにブラックとレッドがある
スタイルにこだわりつつ、室内パッケージングを優先しているため、ラゲッジはかなり狭い。車格を考えるともう少しほしいところ
写真オフィスマッシュルーム
代表グレード | アルファロメオ ミト コンペティツィオーネ |
---|---|
ボディサイズ[mm](全長×全幅×全高) | 4070×1720×1465mm |
車両重量[kg] | 1260kg |
総排気量[cc] | 1368cc |
最高出力[ps(kw)/rpm] | 135ps(99kW)/5000rpm |
最大トルク[kg-m(N・m)/rpm] | 23.5kg-m(230N・m)/1750rpm(Dynamicモード) 19.4kg-m(190N・m)/4500rpm(Normal/All Weatherモード) |
トランスミッション | 6速デュアルクラッチAT |
定員[人] | 5人 |
消費税込価格[万円] | 292.0万円 |
発売日 | 2010/10/14 |
レポート | 近藤暁史 |
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(レポート:近藤暁史)
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