【アウディ A6/A6アバント 試乗記】極太トルクで低燃費! 全車クワトロに統一されたNEWアウディA6
【アウディ】2009/01/19
マイナーチェンジで内外装の質感が大幅にアップ!
アウディのアッパーミドルセダンであるA6のルーツは1968年にデビューしたアウディ100で、2004年にデビューした現行のA6は6代目に当たる。そのA6に対して大幅なマイナーチェンジが加えられた。
外観デザインの変更は少なめだが、シングルフレームのグリルを始め、バンパー、フォグライトなどフロント部分はほとんどが見直しを受けている。ヘッドライトは全車にバイキセノンヘッドライトが標準装備され、アウディのデザインアイコンともいえるLEDのポジショニングランプが装備される。
従来から高く評価されているインテリア回りの質感は、今回のA6では一段と向上していて、本革や木目など、自然素材を含めてさまざまな厳選素材が採用されている。
外観デザインの変更は少なめだが、シングルフレームのグリルを始め、バンパー、フォグライトなどフロント部分はほとんどが見直しを受けている。ヘッドライトは全車にバイキセノンヘッドライトが標準装備され、アウディのデザインアイコンともいえるLEDのポジショニングランプが装備される。
従来から高く評価されているインテリア回りの質感は、今回のA6では一段と向上していて、本革や木目など、自然素材を含めてさまざまな厳選素材が採用されている。
シングルフレームのグリルやバンパー、そしてライト類などのデザインが変更されている。プレミアムカーにふさわしい存在感を持っている。
新デザインのリヤコンビランプなどで新鮮なイメージをプラスしている。全幅が1800mmを超えるだけあり、堂々とした風格を感じさせる。
セダンと同様、ドア下部にメッキのモールをアクセントとして配置している。シンプルながら高級で洗練された雰囲気のフォルムに仕上げられている。
シングルフレームの大きなフロントグリルはアウディらしい独特の個性を感じさせる。シンプルなフォルムながら、存在感は非常に高い。
ヘッドライトは全車にバイキセノンヘッドライトが標準装備。最近のアウディのデザインアイコンであるLEDのポジションランプも採用する。
ブレーキランプにLEDを採用したリヤコンビランプは洗練されたデザインで、リヤビューをスポーティな雰囲気に演出してくれる。
搭載エンジンを一新してパワフルな走りと低燃費を両立
今回のマイナーチェンジの最大の変更点は搭載エンジンが新しくなったことだ。また駆動方式も全車がフルタイム4WDのクワトロとなった。
エンジンはいずれもV型6気筒の直噴で、2.8リッターの自然吸気仕様は220ps(162kW)/28.6kg-m(280N・m)、3リッターのスーパーチャージャー仕様は290ps(213kW)/42.8kg-m(420N・m)のパワー&トルクを発生する。
最初に試乗したのは 3.0TFSIクワトロで、走りに関しては余裕十分という感じ。従来のモデルにはV型8気筒4.2リッターの自然吸気エンジンが搭載されていたが、パワーはともかくトルクはV8にも匹敵するくらいの実力だから、V型6気筒3.2リッターエンジンの代わりも含めて、3.0TFSIが採用されたのは当然ともいえる。
排気ガスを使うターボだと、とかくタイムラグが発生しがちだが、エンジンが直接コンプレッサーを動かすスーパーチャージャーは、低速域からとても滑らかに力強いトルクを発生させる。発進時に圧倒的なトルク感を持って走り出し、回転の上昇に伴って大きくパワーが伸びていく感じは、いかにも高級車らしいものだ。クワトロモデルということで1800kgを超える重量のボディながら、それをまったく苦にしないだけの動力性能だと評価できるだろう。
エンジンはいずれもV型6気筒の直噴で、2.8リッターの自然吸気仕様は220ps(162kW)/28.6kg-m(280N・m)、3リッターのスーパーチャージャー仕様は290ps(213kW)/42.8kg-m(420N・m)のパワー&トルクを発生する。
最初に試乗したのは 3.0TFSIクワトロで、走りに関しては余裕十分という感じ。従来のモデルにはV型8気筒4.2リッターの自然吸気エンジンが搭載されていたが、パワーはともかくトルクはV8にも匹敵するくらいの実力だから、V型6気筒3.2リッターエンジンの代わりも含めて、3.0TFSIが採用されたのは当然ともいえる。
排気ガスを使うターボだと、とかくタイムラグが発生しがちだが、エンジンが直接コンプレッサーを動かすスーパーチャージャーは、低速域からとても滑らかに力強いトルクを発生させる。発進時に圧倒的なトルク感を持って走り出し、回転の上昇に伴って大きくパワーが伸びていく感じは、いかにも高級車らしいものだ。クワトロモデルということで1800kgを超える重量のボディながら、それをまったく苦にしないだけの動力性能だと評価できるだろう。
3リッターのTFSIエンジンはターボではなく、スーパーチャージャーを組み合わせることで、高級車らしいフィーリングを実現した。
2.8リッターの自然吸気エンジンでも十分な動力性能を発揮してくれる。燃費も従来より4%向上し、環境や経済性にも配慮している。
ミッションは全車マニュアルモード付きの6速ATを採用している。滑らかな加速フィールはもちろん、スポーティな走りも楽しめる。
アウディ A6/A6アバント 2.8 FSIクワトロ 18インチホイール
アウディ A6/A6アバント 3.0 TFSIクワトロ 18インチホイール
アウディ A6/A6アバント 3.0 TFSIクワトロ Sライン 19インチホイール
2.8リッター自然吸気でも十分満足できる走りを披露する
もうひとつの2.8リッターの自然吸気エンジンは、パワー&トルクの数値は大きく劣るものの、これで十分という印象。2.8FSIクワトロはステーションワゴンのアバントに試乗したので、車両重量はセダンの3.0TFSIクワトロよりも重いくらいだが、実際に走らせてみるとこれで十分という印象を受ける。2.8リッターのFSIエンジン自体は従来から搭載されているが、今回のモデルではパワーを5%向上させながら、同時に燃費も4%改善している。実用的にはこちらのエンジンのほうがお勧めできる。
どちらもティプトロニックタイプの電子制御6速ATと組み合わされており、その滑らかな変速フィールは好感の持てるものだと高評価だ。
どちらもティプトロニックタイプの電子制御6速ATと組み合わされており、その滑らかな変速フィールは好感の持てるものだと高評価だ。
従来から定評のあるインテリアの質感は、さらに高められている。本革や木目などの自然素材も厳選されたものを用いているのだ。
リヤシートのスペースは頭上や足元のスペースを含め、十分確保されている。そのため、ゆったりとした雰囲気でドライブを楽しめる。
本革シートの手触りは非常にいい。運転席まわりの小物収納スペースなども豊富で実用性は高く、とても快適な移動空間といえる。
トランクスルー機構を装備し、長い荷物を積み込むことができる。セダンとは思えないほどの容量があり、使い勝手はとてもいい。
5人乗車時でも驚くほどの奥行きがある。凹凸もなくフラットなので、大きなものを積み込むときなども非常に使いやすい形状だ。
リヤシートを倒せば、このように広いスペースが現われる。かなり大きな荷物も積めるので、アウトドアレジャーや旅行などに便利だ。
割安感のある価格設定が魅力だ
A6のクワトロシステムは最新世代のもので、非対称かつダイナミックなトルク配分を実現する。通常時にはフロントに40%、リヤに60%のトルクを伝えるので、リヤを重視したスポーティなセッティングとなる。そのためにハンドリングにも軽快感が生まれている。試乗時は雨天だったが、滑りやすい路面での安心感はクワトロならではだ。
価格は2.8FSIクワトロが600万円台中盤、3.0TFSIクワトロが700万円台後半なので、いずれも相当に高いが、パワートレーンやクワトロシステムの良さなどを加味すると、プレミアムブランドの輸入車としてはやや割安な印象もある。
価格は2.8FSIクワトロが600万円台中盤、3.0TFSIクワトロが700万円台後半なので、いずれも相当に高いが、パワートレーンやクワトロシステムの良さなどを加味すると、プレミアムブランドの輸入車としてはやや割安な印象もある。
代表グレード | アウディ A6 3.0 TFSIクワトロ |
---|---|
ボディサイズ[mm](全長×全幅×全高) | 4925×1855×1435mm |
車両重量[kg] | 1840kg |
総排気量[cc] | 2994cc |
最高出力[ps(kw)/rpm] | 290ps(213kw)/4850〜6800rpm |
最大トルク[kg-m(N・m)/rpm] | 42.8kg-m(420N・m)/2500〜4850rpm |
ミッション | 6速AT |
10・15モード燃費[km/l] | 9.4km/l |
定員[人] | 5人 |
税込価格[万円] | 780.0万円 |
発売日 | 2009/1/13 |
レポート | 松下宏 |
写真 | 和田清志 |
(レポート:松下 宏)
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