老若男女が人生を楽しめるミニの魅力が、さらに増大!【ミニ ロードスター/クーペ試乗評価】

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【ミニ】2012/05/04

 

 

老若男女が人生を楽しめるミニの魅力が、さらに増大!【ミニ ロードスター/クーペ試乗評価】の目次

仲の良い二人なら、心地良いタイトな空間もミニならでは

ミニ ロードスター/クーペ

 映画には、名車が登場する事が多い。007シリーズには必ず車が登場し、パートナーとして脇を固める。Mr.ビーンの愛車ミニは、笑いを誘う名優である。ミニが主役と登場する1969年制作のミニミニ大作戦(The Italian Job)は私が大好きな映画の一つである。トリノの街中を400万ドルの金塊を積んだミニのカーチェイスは楽しく、素晴らしく、そしてユーモアもありミニの魅力が溢れ、ミニでないと成り立たない映画である。その後、リメイク版が2003年に制作されBMWミニが登場しているが、残念ながらミニは名優で無かった(日本の試写会場にセクシーな衣装を着て登場したシャリーリーズ・セロンは素敵であった)

そんな愛くるしいミニも、BMWが造るようになってから、ボディサイズが大きくなり昔の愛くるしいミニのイメージを引きずっている私としてはやや否定的である。しかし、クルマとしては飛躍的に進歩して「名前がミニでなければ、、、」とも思っている。昔のミニを知らない若い人達には、現在のスタイルが好評のようである。ノーマルボディより全長が20cmも延長したクラブマン、更に4輪駆動で全長4.12m、全幅1.79mのクロスオーバーも登場し、今回の試乗は新たに追加されたクーペとロードスターだ。

試乗会で出会ったクーペ及びロードスターは、私の古いミニのイメージを吹き飛ばすには十分カッコ良かった。Aピーラーを寝かせて、ルーフを乗せたようなようなクーペの斬新なデザイン。キャビンは小さくスポーティ、どの角度から見てもミニでありながら、ミニとは違った一段と洗練されたクールなスタイルだ。ポルシェのように、80km/hを超えるとトランクリッドから上昇するリヤスポイラーは、収納状態でも存在感があり、全体に派手であるが気品を感じるのは何故なんだろうか。

ロードスターの幌もコンパクトなスタイルにはマッチしている。幌のスタイルは渋く、クーペより大人のクルマの雰囲気があり仕立ての良いスーツでもカジュアルな服装の男性のどちらでも似合いそうである。

魅力的なインテリアは、クーペになっても変わらない。スイッチ類は、機能よりデザインが優先されても許せてしまうのもミニだからだろう。キャビンは2シーターとなり、ハッチバックに比べてルーフが低く室内のエアーが少なく感じる。一人では十二分の広さであり、仲の良い二人なら共有する空気が心地良いだろうと評価していい。

ロードスターの撮影の時に、幌を開けようとスイッチを探してみるが見付からず困惑した。何と手動だったのであるが、簡単に開閉出来る幌、そして軽量、安価であると、肯定的に考えられるのもミニだからだ。

ミニ ロードスター/クーペ
ミニ ロードスター/クーペ

ミニ ロードスター/クーペ

 タイヤサイズは、クーパーが175/65R15、クーパーSが195/55R16、John Cooper Worksが205/45R17

 

ミニ ロードスター/クーペ
ミニ ロードスター/クーペ
ミニ ロードスター/クーペ

 

ミニ ロードスター/クーペ

ミニ ロードスター/クーペ

 240Lのトランク容量を確保

ミニ ロードスター/クーペ

 ロードスターのエンジンは3タイプ。1.6LNAエンジンで122psのクーパー。1.6LターボのクーパーSが184ps、211psのJohn Cooper Worksが用意されている
ミニ ロードスター/クーペ
 ブレーキエネルギー回生システムやアイドリングストップ機能も標準装備される

 

 

どのグレードを選んでも、走りは本格派

ミニ ロードスター/クーペ

 早速走り出してみると、クーペになってもハッチバックと同様にステアリングからのインフォメーションは豊富だ。当日は、天候が悪く滑りやすい路面であったが、ハンドルに手を添えるだけで安心してドライブが出来る。

アクセルを強く踏み込んでも前輪のトラクションが抜ける事もない。余計な振動を伝える事も無く、前輪駆動車を運転している意識は少ない。低速での乗り心地は固いが、しなやかであるので不快に感じない。高速道路に入れば、しっとりとして路面に張り付くようになりロングツーリングでも快適な乗り心地である。

コーナーの入り口では、レールが敷かれたようにスムーズにクルマが内側に切れ込む。ロールも最小限で、余計な動きがないから運転が楽しい。エンジンパワーは十分以上で、少しのアクセル操作で周囲のクルマを軽くリード出来る。

パワートレインは、1.6LのNAと1.6Lエンジンにターボ付きが2タイプ。どのエンジンもレスポンスも良く、高回転までしっかり回るBMW名前に恥じないエンジンだ。MT車とAT車の両方に試乗したが、オーナーのライフスタイルに合わせて選択すれば、どちらを選んでも間違いは無い。

ロードスターはオープンでの試乗が出来なかったが、路面が悪くてもAピラーが、がたつく事もなくボディ剛性の低下は感じなかった。

スタイル優先で選んでもクルマとして間違いの無いのがミニの長所だ。2シーターであるクーペは、私がウン十年若かったら乗りたいと思うクルマだ。でも、定年になり、リタイヤした夫婦二人で乗るのもオシャレで良いだろう。その時までは、まだ仕事を頑張らないといけないが、コンバーチブルにして優雅に乗るのも良いだろう。老若男女に関係なく心を捉えるミニ・シリーズは着々とミニの世界を広げている。

<ミニ ロードスター価格>
Cooper 6速MT 3,340,000円
6速AT 3,470,000円
Cooper S 6速MT 3,640,000円
6速AT 3,770,000円
John Cooper Works 6速MT 4,510,000円

<ミニ クーペ価格>
Cooper 6速MT 2,970,000円
6速AT 3,100,000円
Cooper S 6速MT 3,390,000円
6速AT 3,520,000円
John Cooper Works 6速MT 4,260,000円

エンジン最高出力[ps(kw)/rpm]122ps(90kw)/6000rpm

 

 

 

 

 

代表グレード BMW ミニ ロードスター クーパー スペック
ボディサイズ[mm](全長×全幅×全高) 3740×1685×1385mm
ホイールベース[mm] 2465mm
トレッド前後[mm] F:1465mm R:1465mm
乗車定員 2名
エンジン種類 直4DOHC
ボア×ストローク[mm] 77mm×85.8mm
総排気量[CC] 1598CC
エンジン最大トルク[N・m/rpm] 1605N・m/4250rpm
ミッション 6速AT
駆動方式 FF
サスペンション F:ストラット R:マルチリンク
タイヤサイズ F&R:215/45R17
燃料 無鉛プレミアムガソリン
発表日 2012年1月19日
価格 347万円
ミニ ロードスター/クーペ
ミニ ロードスター/クーペ
ミニ ロードスター/クーペ
ミニ ロードスター/クーペ
 ジョン・クーパー・ワークスは、ミニモデルの中で最も高い加速性能を持つ。0-100km/h加速は、6.4秒と俊足

 

(レポート:丸山 和敏

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