三菱eKスペース/eKスペース カスタム新車試乗評価 乗り心地が良好な標準車、安定感のあるカスタム
三菱eKスペース/eKスペース カスタム新車試乗評価の目次
安全装備、燃費でデビュー時から、ライバルに負けている?
三菱ekスペース は、逆に、ライバルに負けている部分はいろいろある。今では軽自動車でもAEBS(自動ブレーキ)を装備するのが当たり前の時代になりつつあるのに、ekスペースにはオプション設定すらされていない。自動ブレーキ付きを買いたくても買えないのだ。横滑り防止装置のASCも試乗したGには標準装備されていたが、ベースグレードのEには設定がない。
燃費でも負けている。ekワゴン が燃費を重視しすぎたために、走りが鈍くなったのを反省してか、今回のekスペースでは燃費では頑張らずに走りの面で頑張った。そのためか、ekスペースの自然吸気エンジンの燃費はスペーシア のターボ車と同じ26.0km/Lでしかない。それでも、エコカー減税で免税対象になるから何とか許容範囲だが、後から出てきて競合車に負けているのは厳しい。
価格も高めの設定だ。装備の違いを詳細に説明する余裕はないが、大雑把に言うとekスペースは自動ブレーキがないのに、自動ブレーキ付きの競合車と同じくらいの価格である。いろいろな意味で、努力すべき余地のあるクルマである。
乗り心地重視の標準車、より安定感のある走行性能をもつカスタム
三菱ekスペースには、スポーティな外観を備えたekスペースカスタムも設定されている。縦型のスリットが入ったメッキの大型フロントグリルを採用するなど、三菱のミニバン であるデリカD:5 に共通するイメージを持つ。標準車のekスペースが横桟基調のグリルを採用するのと明確な違いが設けられている。
インテリアデザインは、基本造形の部分はekスペースと共通だが、ekスペースのトリムカラーが明るいベージュ系であるのに対し、ekスペースカスタムはスポーティさを表現したブラック基調でまとめられている。
ekスペースカスタムには、ターボ仕様のエンジンも搭載されていて、試乗したのもターボ車のカスタムTだった。カスタムTは自然吸気エンジンを搭載したカスタムXに対し、タイヤが14インチから15インチになると同時にやや硬めの足回りが採用されている。
足回りは、全体として乗り心地重視の味付けで、快適性には優れるものの、コーナーでの安定感などはもうひとつの印象。重心高が高く、アイポイントもやや高めなクルマので、どうしてもコーナーでの傾きが大きめに感じられるのだ。
動力性能は、自主規制でパワーが47kWに抑えられているので、ほかの車種と変わらない。副変速機付きのCVTとの組み合わせで、スムーズかつ力強い加速感が得られるのはekスペースの良い部分だが、これもスズキのスペーシアなどが同じものを採用している。
ekスペース/ekスペースカスタムは、超ハイト系軽自動車の市場に最後に投入されたモデルなのに、先行する各車種に対して優位に立つ部分が少ない。むしろ、劣っている部分も目立つのが実情だ。特に燃費や安全装備に関しては、早期にテコ入れが必要だろう。
三菱eKスペース/eKスペースカスタム 価格、燃費、スペック、画像集など
■三菱eKスペース/eKスペースカスタム価格
・E 2WD 1,259,280円 4WD 1,379,160円
・G 2WD 1,416,960円 4WD 1,536,840円
・カスタムG 2WD 1,564,920円 4WD 1,684,800円
・カスタムT 2WD 1,706,400円 4WD 1,826,280円
代表グレード | 三菱eKスペースカスタムG 2WD |
---|---|
ボディサイズ[mm](全長×全幅×全高) | 3,395×1,475×1,775mm |
ホイールベース[mm] | 2,430mm |
トレッド前/後[mm] | 1,300/1,290mm |
車両重量[kg] | 940kg |
総排気量[cc] | 659cc |
エンジン最高出力[ps(kw)/rpm] | 49〔36〕/6,500rpm |
エンジン最大トルク[N・m(kg-m)/rpm] | 59〔6.0〕/5,000rpm |
ミッション | CVT |
タイヤサイズ | 155/65R14 |
燃費 | JC08モード 26.0km/L |
定員[人] | 4人 |
税込価格[円] | 1,564,920円 |
燃料 | レギュラーガソリン |
レポート | 松下宏 |
写真 | 編集部 |
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