プジョーらしいスタイリッシュなフォルムが魅力のクーペが高評価
プジョーからRCZと呼ぶ新しいモデルが登場した。この名前を見ただけでもプジョーの意欲が伝わってくる。
プジョー車の名前は207や308のように0を挟んだ3桁数字で表現されるのが普通で、最初の2や3はボディサイズを中心にしたシリーズ名を示すもので、最後の7や8は世代名を示すものとされていた。例外的にSUVモデルなどに3008といった4桁数字が使われることもあったが、4桁の場合も基本的には3桁車名に準じたものだった。
それが今回は英字だけの新しい車名を採用したのだから、このモデルに対するプジョーの意気込みが分かるというもの。実は新型 プジョー RCZは基本プラットホームは308用のものを使っていて、昨年のフランクフルトショーにコンセプトカーとして出品された段階では308RCZと呼ばれていたが、市販の段階では単にRCZに変わっている。
外観デザインはいかにも流麗なイメージのクーペボディだ。フロントデザインは最近のプジョー顔で、308などを連想させるとともに大きく口を開けたエアインテークが迫力を感じさせる。
横から見るとアーチ状の弧を描いたAピラーからCピラーに至るルーフラインが印象的だし、斜め後方から見ると運転席と助手席部分の盛り上がったルーフが妖艶な美しさを感じさせると高評価だ。
ボディ後端のアクティブ・リヤスポイラーは車速に応じて2段階に立ち上がるほか、マニュアル操作で立ち上げることもできる。
インテリアデザインも同様に個性が際立つ印象で、適度なタイト感と快適性とが両立されている。低い着座位置のシートに座るとさあ走ろうという気持ちが盛り上がってくる。インストセンター部分のデザインは基本的に308系と共通だが、素材などに専用のものが使われていて、独特の雰囲気を作っている。
シートはヘッドレストレイントが一体になったセミバケットタイプのもので、ナッパレザーの本革シートが採用されている。
プジョー車の名前は207や308のように0を挟んだ3桁数字で表現されるのが普通で、最初の2や3はボディサイズを中心にしたシリーズ名を示すもので、最後の7や8は世代名を示すものとされていた。例外的にSUVモデルなどに3008といった4桁数字が使われることもあったが、4桁の場合も基本的には3桁車名に準じたものだった。
それが今回は英字だけの新しい車名を採用したのだから、このモデルに対するプジョーの意気込みが分かるというもの。実は新型 プジョー RCZは基本プラットホームは308用のものを使っていて、昨年のフランクフルトショーにコンセプトカーとして出品された段階では308RCZと呼ばれていたが、市販の段階では単にRCZに変わっている。
外観デザインはいかにも流麗なイメージのクーペボディだ。フロントデザインは最近のプジョー顔で、308などを連想させるとともに大きく口を開けたエアインテークが迫力を感じさせる。
横から見るとアーチ状の弧を描いたAピラーからCピラーに至るルーフラインが印象的だし、斜め後方から見ると運転席と助手席部分の盛り上がったルーフが妖艶な美しさを感じさせると高評価だ。
ボディ後端のアクティブ・リヤスポイラーは車速に応じて2段階に立ち上がるほか、マニュアル操作で立ち上げることもできる。
インテリアデザインも同様に個性が際立つ印象で、適度なタイト感と快適性とが両立されている。低い着座位置のシートに座るとさあ走ろうという気持ちが盛り上がってくる。インストセンター部分のデザインは基本的に308系と共通だが、素材などに専用のものが使われていて、独特の雰囲気を作っている。
シートはヘッドレストレイントが一体になったセミバケットタイプのもので、ナッパレザーの本革シートが採用されている。
新型RCZは、今までのプジョー車とは異なるネーミング方法だが、フロントマスクの雰囲気はプジョーらしいもの。いかにもクーペといった洗練されたデザインは好感が持てる。電動格納式のリヤスポイラーは、デザインを損なうことなく高速域での安定性を高めることに貢献している。
ロープレッシャーターボでも十分な動力性能を発揮する
新型 プジョー RCZの搭載エンジンは1.6リッターの直噴ターボで、左ハンドル車には6速MTと組み合わせて200ps(147kW)/275N・m仕様が、また右ハンドル車には6速ATと組み合わせて156ps(115kW)/240N・m仕様が設定されている。左ハンドルのマニュアル車がスポーティというのはいかにも古典的な図式だが、右ハンドル車のハイパワーバージョンは開発が後回しになって発売時点では用意できなかったという。
最初に試乗したのは6速MT車。マニュアル車に乗るのは楽しいけれど、左ハンドル車との組み合わせだと楽しいとばかり言っていられない。ETCのない試乗車で高速に入ろうとしたら、2ドアボディは通行券を取るだけでも大変だったし、前が見えにくいので空いた一般道で追い越しを
かけるにも苦労する。安全を考えたら日本では真っ当な右ハンドル車で勝負して欲しいと思う。
その右ハンドル車にはロープレッシャーターボが搭載されていて、これが十分に良く走る。基本的にはハイパワー版と同じエンジンながら、チューニングの違いで動力性性能に差が付けられている。なのにこれでも十分に良く走るのだ。
プジョーとBMW(ミニ)との共同開発による直噴ターボ+6速ATのパワートレーンはとても具合が良く、滑らかな吹き上がりとパワーフィール、ショックのない6速ATの変速フィールなど、気持ち良く走らせることができる。高速道路でのパワーの伸びも爽快で、スポーティモデルらしい走りが楽しめると評価したい。
最初に試乗したのは6速MT車。マニュアル車に乗るのは楽しいけれど、左ハンドル車との組み合わせだと楽しいとばかり言っていられない。ETCのない試乗車で高速に入ろうとしたら、2ドアボディは通行券を取るだけでも大変だったし、前が見えにくいので空いた一般道で追い越しを
かけるにも苦労する。安全を考えたら日本では真っ当な右ハンドル車で勝負して欲しいと思う。
その右ハンドル車にはロープレッシャーターボが搭載されていて、これが十分に良く走る。基本的にはハイパワー版と同じエンジンながら、チューニングの違いで動力性性能に差が付けられている。なのにこれでも十分に良く走るのだ。
プジョーとBMW(ミニ)との共同開発による直噴ターボ+6速ATのパワートレーンはとても具合が良く、滑らかな吹き上がりとパワーフィール、ショックのない6速ATの変速フィールなど、気持ち良く走らせることができる。高速道路でのパワーの伸びも爽快で、スポーティモデルらしい走りが楽しめると評価したい。
新型RCZに搭載されるエンジンは2種類の1.6リッターターボだ。左ハンドルのLHD 6MT(写真上)は6速MTと組み合わされるハイプレッシャー版で、右ハンドルのRHD 6ATは6速ATとの組み合わせでロープレッシャー仕様となる。ロープレッシャー版はよりNAに近い自然なフィーリングで、パワーもこちらで十分と思えるほどの実力だ。
快適装備はもちろん安全装備も充実している
ハイパワー版も似たような感じだが、右ハンドル仕様のエンジンはターボを感じさせない滑らかさがあり、それこそ自然吸気エンジンの搭載車と間違えそうになるほど。絶対的なパワーを考えたらターボであることが分かるが、それを感じさせないような滑らかさが印象的だったと評価したい。
試乗車には両方とも19インチタイヤが装着されていた。右ハンドル車は18インチが標準で19インチはパッケージオプションの設定で、それが装着されていた。コンチネンタルのスポーツコンタクト3は、19インチの割には硬さを感じさせず、乗り心地についても不満がなかった。ただ、後々のタイヤ交換やスタッドレスタイヤの購入などを考えると、18インチタイヤの装着車を選ぶのが正解ではないか。
運転席まわりの広さやシートのホールド性などはまずまず良かったが、後席の空間は大人が乗るには厳しいというか、子供でも嫌がるくらいの窮屈さ。まあ2人で乗るクルマと割り切って考えたほうが良い。
プジョー RCZの価格は右ハンドル車が399万円で左ハンドル車が423万円。もちろん安全装備は充実していて、横滑り防止装置のESPを始め、トラクションコントロールのASR、バイキセノンヘッドライト、歩行者保護のアクティブボンネットなどが全車に標準だ。
購入時にはこれにカーナビを装着することになるが、オートエアコンとオーディオのほか、オートライト、雨滴感知ワイパー、自動防眩ミラーなどが標準で装備されている。輸入車で、スポーティかつ軽快な走りを持つパーソナルクーペとして考えると、399万円の価格は相当にリーズナブルな価格設定といえる。国産車ではスポーツクーペを選びたくても選択肢がほとんどない状態だ。
試乗車には両方とも19インチタイヤが装着されていた。右ハンドル車は18インチが標準で19インチはパッケージオプションの設定で、それが装着されていた。コンチネンタルのスポーツコンタクト3は、19インチの割には硬さを感じさせず、乗り心地についても不満がなかった。ただ、後々のタイヤ交換やスタッドレスタイヤの購入などを考えると、18インチタイヤの装着車を選ぶのが正解ではないか。
運転席まわりの広さやシートのホールド性などはまずまず良かったが、後席の空間は大人が乗るには厳しいというか、子供でも嫌がるくらいの窮屈さ。まあ2人で乗るクルマと割り切って考えたほうが良い。
プジョー RCZの価格は右ハンドル車が399万円で左ハンドル車が423万円。もちろん安全装備は充実していて、横滑り防止装置のESPを始め、トラクションコントロールのASR、バイキセノンヘッドライト、歩行者保護のアクティブボンネットなどが全車に標準だ。
購入時にはこれにカーナビを装着することになるが、オートエアコンとオーディオのほか、オートライト、雨滴感知ワイパー、自動防眩ミラーなどが標準で装備されている。輸入車で、スポーティかつ軽快な走りを持つパーソナルクーペとして考えると、399万円の価格は相当にリーズナブルな価格設定といえる。国産車ではスポーツクーペを選びたくても選択肢がほとんどない状態だ。
シートはスポーツタイプで、コーナーでもしっかりと体を支えてくれる。もちろん快適性も高く、長時間乗っていても疲れにくいのはさすがだ。後席はかなり窮屈なので、2人乗りと割り切ったほうがいいだろう。ラゲッジの容量はそれなりに確保されているので、実用性もなかなかのレベルだ。
代表グレード | プジョー RCZ RHD 6AT |
---|---|
ボディサイズ[mm](全長×全幅×全高) | 4290×1845×1360mm |
車両重量[kg] | 1350kg |
総排気量[cc] | 1598cc(ターボ) |
最高出力[ps(kw)/rpm] | 155ps(115kW)/6000rpm |
最大トルク[N・m/rpm] | 240N・m/1400〜3500rpm |
ミッション | 6速AT |
10・15モード燃費[km/l] | 11.5km/l |
定員[人] | 4人 |
税込価格[万円] | 399.0万円 |
発売日 | 2010/6/12 |
レポート | 松下宏 |
写真 | オフィスマッシュルーム |
(レポート:松下 宏)
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