【ルノー 新型 ルーテシア 1.6 AT 試乗評価】フランスの「普通」は、レベルが違う

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【ルノー】2010/03/16

 

ずっと乗っていたくなる。わかりづらいけど・・・

【ルノー 新型 ルーテシア 1.6 AT 試乗評価】フランス...
 派手さは「全然ない」けれど、ずっとのんびり乗っていたくなるクルマだなあ・・・。走り出した瞬間、そんな気分にさせられました。マイナーチェンジを受け、ちょっと宇宙人(観たことないけど「イメージ」ね)みたいな顔に生まれ変わった新型ルーテシア 1.6。妙にアシが硬くって妙に過敏なハンドルで、分かりやすい「イマドキのスポーティ風味」満点に生まれ変わってたらどうしようと思っていたのですが、やっぱりこれは「ルノー」。ふわふわ過ぎず硬すぎず、そして退屈すぎず。絶妙なアンバイにまとめられていたのです。
いやあ、こういう穏健なクルマこそ、フツーの家族のフツーのファミリーカーとしてじっくりと使い込んで欲しい。つくづくそう思います。
3列目のシートなんてまず使うことがないのに、な〜んとなくミニバンを買ってしまった。こんなクルマでドライブなんて、単なる運転手じゃんオレ・・・誰にいうでもなく心の中のツイッターでそんなつぶやきをしてる、「元」クルマ好きだったアラフォーのアナタ。このページをわざわざ開いてくれた、そこのアナタにこそルーテシアに乗って欲しいのです。
20代の頃ほどやみくもにアクセルを踏み込むこともなくなったはずで、4速ATのスペックでも何の問題もないはず。いや、マイナーチェンジ前よりさらに洗練されてATの印象はさらに良くなりましたよ。遮音にも手が入ったのか、幾分静かに感じましたし。全長4メータークラス、つまりはヴィッツフィットクラスの小型車(車幅がちょっとはみ出るので3ナンバー)で、車重1.2トン弱の小さなクルマに1.6リッターですから、いざとなれば(なるのか?)けっこうびゅんびゅん系なんだけど。ともあれ、週末に家族とともに郊外を飛ばすでもなく流していたりすると(ちなみにAT車はクルーズコントロールも付いてます)、ふとした瞬間にその良さが「じわっ」と実感出来る・・・そんなクルマなのは間違いなしと評価。

シックなインテリアの雰囲気はマイナーチェンジ前とあまり変わらず。以前存在したイニシャルパリのような明...

シックなインテリアの雰囲気はマイナーチェンジ前とあまり変わらず。以前存在したイニシャルパリのような明るいカラー内装仕様も欲しいところ。

そりゃ往年のフランス車のふっくら柔らかシートにはとてもかないませんが、それでもやはりドイツ車とはまた...

そりゃ往年のフランス車のふっくら柔らかシートにはとてもかないませんが、それでもやはりドイツ車とはまた違う優しい掛け心地。だからこそファミリーにオススメなんです。

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マイナーチェンジで立派なリモコンキーに変更・・・したのだけど、日本の電波法の関係でドアキーの開閉はぶら下がってる赤いボタンのほうを使用。銀色の部分は使えません。えー何のこっちゃ!

欧州のフツーをしみじみと味わう歓び

【ルノー 新型 ルーテシア 1.6 AT 試乗評価】フランス...

 と、自分で書いていてナンだけど・・・ちょっと分かりづらいなあ・・・。ついつい「コレぞフレンチテイスト!」なんて、曖昧かつ意味不明な表現に逃げたくなる気分。結局のところこのルーテシアのパッと見の分かりにくさが、いいクルマなのにも関わらずごくごく限られたニッチマーケットに甘んじている理由のひとつなのかもしれません。「いいひとなんだけどなあ」みたいな。
でもそれって、ルーテシアに罪はない。一度付き合えばわかるんだけれどねえ。スポーティですとか、最新テクノロジーのエコカーですとか、人がたくさん乗りますとか、荷室が広いですとか、そういう「何かに特化してます」は特にないのだけれど、車としてフツーに基本性能の平均点が高い感じ。単なる安物コンパクトとは違うんです、確かに。

そうそうボディカラー。今回のマイナーチェンジでは標準色6色、注文色3色から選択できるのだけど、コレがどれも面白い。ついつい無難に白とかシルバー選ぶのも良いけれど、小さいクルマは色でも遊びたいところ。ブルー エトワール(青い星)にベール ポム(青りんご!)、ただの黒じゃなくってノワール ナクレ(パールブラック)。「飽きたらどうしよう」って、そんなの飽きてから考えればいいじゃん。大丈夫です。飽きるどころか、こだわりのボディカラーなら愛着もさらに増すというもの。
とはいえ、スペックにこだわるクルマ好きのアナタにとって、「やっぱどうしても4速ATなのがなあ」って言うなら、今となっては希少な存在となった5速MT車を積極的に選ぶのもアリです。スポーティグレードでもなんでもないフツーのグレードでマニュアル、というのがこの場合ポイントと評価。それって、フランス行くと、ホントにそこいら中にゴロゴロ走っているフツーのルーテシア、正確には本国名「クリオ」とおんなじなワケですよ。わくわくしません? え、しない?そうですか。でも、かの地じゃクリオはヴィッツやフィットみたいな大衆車なワケで、でも彼らが味わってるであろう「フツー」は、なにげにレベルが高いなあとしみじみさせられるはず。うーん、コレぞフレンチテイスト!(あ、使っちゃった)

最高出力112ps(82kW)/6000rpm、最大トルク15.4kg-m(151N・m)/4250...

最高出力112ps(82kW)/6000rpm、最大トルク15.4kg-m(151N・m)/4250rpmを発生させる1.6リッターエンジン。1.2トン程度のボディには十分過ぎる性能です。

新型ルーテシアには、写真のマニュアルモード付き4速ATに加え、5速マニュアルトランスミッションも選択...

新型ルーテシアには、写真のマニュアルモード付き4速ATに加え、5速マニュアルトランスミッションも選択出来る。フツーのグレードでMTというのがツボ。

タイヤサイズは185 / 60R15。写真の15インチアロイホイールと組み合わされる。今回のマイナー...

タイヤサイズは185 / 60R15。写真の15インチアロイホイールと組み合わされる。今回のマイナーチェンジでESP(横滑り防止装置)が全車で標準装備された。

【ルノー 新型 ルーテシア 1.6 AT 試乗評価】フランス...

代表グレード
ルノー ルーテシア 1.6 AT
ボディサイズ[mm](全長×全幅×全高)
4025x1720x1485mm
車両重量[kg]
1190kg
総排気量[cc]
1598cc
最高出力[ps(kw)/rpm]
112ps(82kW)/6000rpm
最大トルク[kg-m(N・m)/rpm]
15.4kg-m(151N・m)/4250rpm
トランスミッション
マニュアルモード付き4速AT
10・15モード燃焼[km/l]
定員[人]
5人
消費税込価格[万円]
219.8万円
発売日
2010年3月5日
PHOTO
ルノージャポン/CORISM編集部
(レポート:CORISM編集部

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