【フォルクスワーゲン ゴルフヴァリアントTSIコンフォートライン 試乗記】7速DSGを搭載! パワフルで低燃費な走りが最大の魅力だ [CORISM]
【VW】2008/12/27
改良されたエンジンと効率のいいミッションの組み合わせでさらなる低燃費を実現
フォルクスワーゲン はここ1〜2年の間に、排気量の小さな直噴エンジンにターボチャージャーやスーパーチャージャーなどの過給器を装着し、優れた燃費性能と動力性能を向上させたエンジンをガソリンエンジンの中心に据えてきた。ディーゼルエンジンが高い比率で売れるヨーロッパのメーカーながら、ガソリンエンジンについても明快な環境対応を示したことで注目されている。なかでも1.4リッターのTSI エンジンは燃費の良さが特徴だ。
その1.4リッターのTSIエンジンも、フォルクスワーゲンは次々に新しいバージョンを投入してきた。1.4リッターの直噴DOHC+ターボ+スーパーチャージャーで2 種類のチューニングを用意したほか、1.4リッターの直噴DOHC+ターボ なども設定したからだ。そして2008年9月には、1.4リッターの直噴 DOHC+ターボ+スーパーチャージャーのチューニングを変更し、170ps(125kW)から160ps(118kW)とややパワーを抑える (24.5kg-mのトルクは変わらず)とともに、新たに7速DSGを組み合わせて搭載してきた。これはゴルフヴァリアント やジェッタ に搭載された。
エンジンのパワーを10psほどダウンさせたのでイメージ的にはちょっとという部分もあるが、7速DSGとの組み合わせによってより効率良くパワーを引き出せるようになった。6速DSGが湿式であるのに対して7速DSGは乾式であるため、重量が軽くてコストも下がるなどのメリットがあるほか、燃費が良くなるのが最大のメリットである。
6速と7速では変速フィールには微妙な違いがある。オイルを介する湿式であるためにショックが抑えられてより滑らかな変速フィールが得られる6速DSGは上級モデル用といった印象。伝達トルクの大きさにも制約のある7速DSGは比較的コンパクトなエンジンに組み合わせるのが向いている。これが今後の流れであり、それを示したのが今回のゴルフヴァリアントTSIコンフォートラインへの7速DSGの採用だ。
その1.4リッターのTSIエンジンも、フォルクスワーゲンは次々に新しいバージョンを投入してきた。1.4リッターの直噴DOHC+ターボ+スーパーチャージャーで2 種類のチューニングを用意したほか、1.4リッターの直噴DOHC+ターボ なども設定したからだ。そして2008年9月には、1.4リッターの直噴 DOHC+ターボ+スーパーチャージャーのチューニングを変更し、170ps(125kW)から160ps(118kW)とややパワーを抑える (24.5kg-mのトルクは変わらず)とともに、新たに7速DSGを組み合わせて搭載してきた。これはゴルフヴァリアント やジェッタ に搭載された。
エンジンのパワーを10psほどダウンさせたのでイメージ的にはちょっとという部分もあるが、7速DSGとの組み合わせによってより効率良くパワーを引き出せるようになった。6速DSGが湿式であるのに対して7速DSGは乾式であるため、重量が軽くてコストも下がるなどのメリットがあるほか、燃費が良くなるのが最大のメリットである。
6速と7速では変速フィールには微妙な違いがある。オイルを介する湿式であるためにショックが抑えられてより滑らかな変速フィールが得られる6速DSGは上級モデル用といった印象。伝達トルクの大きさにも制約のある7速DSGは比較的コンパクトなエンジンに組み合わせるのが向いている。これが今後の流れであり、それを示したのが今回のゴルフヴァリアントTSIコンフォートラインへの7速DSGの採用だ。
フロント回りのデザインで目を引くのはメッキのフロントグリルだ。シンプルながら存在感のあるデザインはとても印象的だ。
リヤ部分が延長され、ワゴンとしての使い勝手を追求したパッケージングを持つ。立体的なデザインのリヤコンビランプにも注目だ。
1.4リッターのTSIエンジンはターボとスーパーチャージャーを組み合わせ、力強いトルクフルな走りと低燃費をハイレベルで両立させた。
余裕のあるパワーフィールは好感が持てるもの
運転席からの視界は良く、狭い道でも楽に運転できる。小物類の首脳スペースも充実しており、実用性の高さも文句なしだ。
前置きが長くなったが、ゴルフヴァリアントTSIコンフォートラインの持つ走りのフィールは、従来のモデルと同様に極めて好ましいものだった。1.4 リッターの直噴DOHC+ターボ+スーパーチャージャーの動力性能は160psに抑えられたが、これは最高出力を発生する5800回転という領域での話。従来のTSIコンフォートラインは6000回転で170psを発生していたから、より低回転で最高出力を発生するようになっている。日常的な使い方の範囲では何の違いも感じられないのは当然だ。
とても1.4リッターのエンジンとは思えないような低速域からのトルク感のある走りは相変わらずで、 24.5kg-m(240N・m)の最大トルクは従来と同じ1500〜4500回転で発生している。十分な余裕のある気持ち良い走りが得られるのがTSI エンジンの特徴である。それでいて燃費が良いのだから文句なしといった感じは、高い評価をたたえたい。
DSGの変速フィールには微妙な違いがあるのは確か。走り出してからの変速は、6速から7速へと段数が増えた分だけギア比の間隔が狭くなり、ショックの少ない変速フィールを実現している。ただ、発進時などに感じる微妙なショックというかわずかなギクシャク感は、6速よりも7速のほうが大きいようにも感じられた。
懐の深さを感じさせる足回りの印象などは従来と変わらないし、たっぷりしたラゲッジスペースを持つヴァリアントならではの使い勝手の良さも変わらない。充実した安全装備と合わせて302万円の本体価格で手に入るのは実にリーズナブルだと思う。わずかに300万円を超えたことで、300万円までの輸入車なんて選び方をすると選択肢から外れてしまうのが微妙なところだが、このクラスの輸入車の購入を考えるなら、比較検討のリストに入れることを勧めたい。
とても1.4リッターのエンジンとは思えないような低速域からのトルク感のある走りは相変わらずで、 24.5kg-m(240N・m)の最大トルクは従来と同じ1500〜4500回転で発生している。十分な余裕のある気持ち良い走りが得られるのがTSI エンジンの特徴である。それでいて燃費が良いのだから文句なしといった感じは、高い評価をたたえたい。
DSGの変速フィールには微妙な違いがあるのは確か。走り出してからの変速は、6速から7速へと段数が増えた分だけギア比の間隔が狭くなり、ショックの少ない変速フィールを実現している。ただ、発進時などに感じる微妙なショックというかわずかなギクシャク感は、6速よりも7速のほうが大きいようにも感じられた。
懐の深さを感じさせる足回りの印象などは従来と変わらないし、たっぷりしたラゲッジスペースを持つヴァリアントならではの使い勝手の良さも変わらない。充実した安全装備と合わせて302万円の本体価格で手に入るのは実にリーズナブルだと思う。わずかに300万円を超えたことで、300万円までの輸入車なんて選び方をすると選択肢から外れてしまうのが微妙なところだが、このクラスの輸入車の購入を考えるなら、比較検討のリストに入れることを勧めたい。
シートの出来は非常に良く、長距離のドライブでも疲労感は少ない。スペースも十分あり、ゆったりとくつろぎながら移動できる。
リヤシートは足元、頭上のスペースともに余裕があり、快適性はとても高い。人数分の3点式シートベルトとヘッドレストは標準だ。
ベースのゴルフでも十分以上の広さがあるだけに、ラゲッジスペースの広さは驚くほど。かなり大きな荷物も余裕で積み込める。
代表グレード | フォルクスワーゲン ゴルフヴァリアントTSIコンフォートライン |
---|---|
ボディサイズ[mm](全長×全幅×全高) | 4565×1785×1530mm |
車両重量[kg] | 1420kg |
総排気量[cc] | 1389cc |
最高出力[ps(kw)/rpm] | 160ps(118kw)/5800rpm |
最大トルク[kg-m(N・m)/rpm] | 24.5kg-m(240N・ m)/1500〜4500rpm |
ミッション | 7速AT |
10・15モード燃焼[km/l] | 15.0km/l |
定員[人] | 5人 |
税込価格[万円] | 302.0万円 |
発売日 | 2008/9/18 |
レポート | 松下宏 |
写真 | 佐藤靖彦 |
(レポート:松下 宏)
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