【アウディ S4/S4アバント 試乗記】A4シリーズのトップモデルは足まわりのバランスの良さが魅力のハイパフォーマンスカー! [CORISM]
【アウディ】2009/05/09
S4が追加されA4シリーズのラインアップが完成!
アウディは大半のモデルにSまたはRSと呼ぶスポーツモデルをラインナップしている。2008年にデビューした現行A4では、1年遅れの2009年になってS4が追加された。S4はA4シリーズの頂点に位置するモデルであり、2.0TFSIクワトロの追加と合わせ、A4シリーズのフルラインナップが完成したことになる。
従来のS4には自然吸気のV型8気筒4.2リッターエンジンを搭載されていたが、今回のモデルではV型6気筒3リッターエンジンにスーパーチャージャーを装着して搭載している。アウディは“一滴の燃料からより大きなパワーを”をキャッチフレーズに、最近ではいろいろなモデルでエンジンの小排気量化を進めているが、今回のS4でもそうした方向が目指された。少し前に登場したS3スポーツバックでも2リッターのインタークーラー付きターボを搭載していたが、これも同じ考えに基づくものだ。
従来のS4には自然吸気のV型8気筒4.2リッターエンジンを搭載されていたが、今回のモデルではV型6気筒3リッターエンジンにスーパーチャージャーを装着して搭載している。アウディは“一滴の燃料からより大きなパワーを”をキャッチフレーズに、最近ではいろいろなモデルでエンジンの小排気量化を進めているが、今回のS4でもそうした方向が目指された。少し前に登場したS3スポーツバックでも2リッターのインタークーラー付きターボを搭載していたが、これも同じ考えに基づくものだ。
A4シリーズの頂点に位置するハイパフォーマンスモデルだけに専用のバンパーをはじめ、S4だけのアイテムが満載されている。
スポーツモデルだからといって、ド派手なエアロなどを装着しないのは好印象。大人のためのハイパフォーマンスカーといった雰囲気。
フロントグリルにはS4のエンブレムを装着し、差別化を図っている。羊の皮をかぶった狼という表現がピッタリのクルマだ。
LED式のリヤコンビランプは、特に通常モデルとの違いはない。シンプルだが上質さを感じさせてくれるデザインはさすがだ。
ディフューザー風のバンパーから覗く4本出しのマフラー。控えめな音量ながら、スポーティムードを高めてくれる音質だ。
大径の18インチタイヤを装着するが、驚くほど乗り心地はいい。それでいてコーナーや高速道路での安定感ある走りはさすがだ。
排気量はダウンしてもパワー&トルクは同等以上の評価!
でもV8からV6スーパーチャージャーになったからといって、性能的に下がったわけではない。333ps(245kW)のパワーと44.9kg- m(440N・m)のトルクを発生するから、従来のV8、4.2リッターと同等以上の性能を持つ。ちなみに同じパワーユニットはアウディA6にも搭載されているが、こちらは290ps(213kW)/42.8kg-m(420N・m)と性能的に違いがある。しかも6速ティプトロニックATに対して7速Sトロニックが組み合わされるから、S4のほうがより進化版といえる。
このパワー&トルクは強力なもので、2.0TFSIクワトロでも十分なパワー&トルクだというのに、それを大きく上回る性能を発揮するだから、余裕の性能も当然といった感じ。クワトロでなければ十分に路面に伝えることができないくらいの動力性能だ。しかも吹き上がりは6気筒らしい滑らかさと、スーパーチャージャーならではの低速域からのトルクの盛り上がりがある。
カタログデータを見ると、最大トルクを発生するのは2900回転から5300回転となっているが、1000回転を超えたあたりですでに30.6kg- m(300N・m)を超えるトルクに達しているので、アクセルを踏み込めばすぐにトルクフルな走りが味わえるといった感じと評価しよう。
このパワー&トルクは強力なもので、2.0TFSIクワトロでも十分なパワー&トルクだというのに、それを大きく上回る性能を発揮するだから、余裕の性能も当然といった感じ。クワトロでなければ十分に路面に伝えることができないくらいの動力性能だ。しかも吹き上がりは6気筒らしい滑らかさと、スーパーチャージャーならではの低速域からのトルクの盛り上がりがある。
カタログデータを見ると、最大トルクを発生するのは2900回転から5300回転となっているが、1000回転を超えたあたりですでに30.6kg- m(300N・m)を超えるトルクに達しているので、アクセルを踏み込めばすぐにトルクフルな走りが味わえるといった感じと評価しよう。
インパネのデザインに変更はないが、カーボンパネルや専用ステアリングなどを装備。元々の上質さはそのままにスポーティさをプラスしている。
フロントと同じく背もたれにはS4のロゴが入れられている。スペース自体は標準モデルと変わりはないので長距離移動でも快適に過ごせる。
赤と黒、2色のコントラストが鮮やかな専用スポーツシートを装備する。サポート性はとても良く、コーナーでもしっかりとホールドしてくれる。
従来の4.2リッターV8と同等以上の性能を持っていながら、燃費は18%も改善されたという。V6らしい滑らかな回転フィールが特徴だ。
7速SトロニックはMT車のようなダイレクト感ある走りが楽しめる。ATモードでも違和感はなく、スムーズな走行を実現している。
ラゲッジスペースはノーマルのA4アバントと同じ。そのためスペースの広さや使い勝手などにまったく不満は感じられない。
操縦安定性と乗り心地を絶妙にバランスさせた足まわりが高評価
足回りにはクワトロシステムに加え、走行状態に応じて後輪の左右に駆動力を配分するリヤスポーツディファレンシャルという機構が加わった。ランエボなどに採用されているのと同様の機構で、実に自然な効き方をするのでなにげなく乗っていると効いているのが分からないが、コーナーでアンダーを出すことなくしっかり曲がってくれるのはそれが効いていることの証明だろう。
専用にチューンされた足回りはけっこう硬めだが、硬めなのに乗り心地をスポイルしないのがS4の足の良くできたところ。今回はA4の2.0TFSIクワトロと同じ日に試乗したが、Sラインパッケージを備えたA4と変わらないというか、A4のほうが硬いのではないかと思えるくらいにS4の足に好感が持てた。このような操縦安定性と乗り心地のバランスはヨーロッパ車の凄いところで、日本車がなかなか追いつけない部分である。
価格は十分に高いものの、メルセデス・ベンツ CクラスのAMG仕様やBMWのM3に比べたら安い。どちらにしても簡単に買えるクルマではないが、A4のラインナップの延長にあるという意味からも、現実性のあるスポーツモデルといえるのではないかと評価したい。
専用にチューンされた足回りはけっこう硬めだが、硬めなのに乗り心地をスポイルしないのがS4の足の良くできたところ。今回はA4の2.0TFSIクワトロと同じ日に試乗したが、Sラインパッケージを備えたA4と変わらないというか、A4のほうが硬いのではないかと思えるくらいにS4の足に好感が持てた。このような操縦安定性と乗り心地のバランスはヨーロッパ車の凄いところで、日本車がなかなか追いつけない部分である。
価格は十分に高いものの、メルセデス・ベンツ CクラスのAMG仕様やBMWのM3に比べたら安い。どちらにしても簡単に買えるクルマではないが、A4のラインナップの延長にあるという意味からも、現実性のあるスポーツモデルといえるのではないかと評価したい。
代表グレード | アウディ S4 アバント |
---|---|
ボディサイズ[mm](全長×全幅×全高) | 4715×1825×1445mm |
車両重量[kg] | 1830kg |
総排気量[cc] | 2994cc |
最高出力[ps(kw)/rpm] | 333ps(245kw)/5500〜7000rpm |
最大トルク[kg-m(N・m)/rpm] | 44.9kg-m(440N・m)/2900〜5300rpm |
ミッション | 7速Sトロニック |
10・15モード燃費[km/l] | 未公表 |
定員[人] | 5人 |
税込価格[万円] | 803.0万円 |
発売日 | 2009/5/11 |
レポート | 松下宏 |
写真 | 森山良雄 |
(レポート:松下 宏)
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