【シトロエン C4ピカソ 新車試乗記】フランス人が創れば、ミニバンだってこんなに個性的! 新エンジン搭載でさらに魅力アップ!!
【シトロエン】2009/03/23
内外装デザインと搭載エンジンを一新した
シトロエンC4をベースに作られた3列シートのミニバンがC4ピカソ。ピカソはクサラの時代から作られており、現行モデルは2代目に当たる。本国にはショートボディの2列5人乗り仕様もあるが、日本には3列7人乗り仕様だけが輸入されている。C4ピカソが日本で発売されたのは2007年6月だが、今回 C4がマイナーチェンジを受けたのに合わせ、C4ピカソもエンジンの変更などを行った。
今回は仕様や装備の変更も行われたが、大きいのは搭載エンジンの変更だ。従来は自然吸気の2リッターエンジンが搭載されていたが、今回は1.6リッターのツインスクロールターボが搭載されている。4速AT車で比較すると、パワーは従来と同じ140ps(103kW)だが、トルクが20.8kg-m(200N・m)から24.5kg-m(240N・m)へと大幅な向上をみている。
最近のヨーロッパでは小さめの排気量のエンジンにターボなどの過給器を装着して余裕あるパワー&トルクを得るという手法を採用する例が増えている。VWのゴルフなどがその典型だが、C4やC4ピカソに搭載された新エンジンもそうした流れの中にあると評価したいものだ。
今回は仕様や装備の変更も行われたが、大きいのは搭載エンジンの変更だ。従来は自然吸気の2リッターエンジンが搭載されていたが、今回は1.6リッターのツインスクロールターボが搭載されている。4速AT車で比較すると、パワーは従来と同じ140ps(103kW)だが、トルクが20.8kg-m(200N・m)から24.5kg-m(240N・m)へと大幅な向上をみている。
最近のヨーロッパでは小さめの排気量のエンジンにターボなどの過給器を装着して余裕あるパワー&トルクを得るという手法を採用する例が増えている。VWのゴルフなどがその典型だが、C4やC4ピカソに搭載された新エンジンもそうした流れの中にあると評価したいものだ。
C4をベースとしているが、いかにもミニバンらしい丸みのあるフォルムが印象的。各部のデザインが変更され、より上質さを増している。
ルーフラインは後方へ大きく伸ばされ、居住性の高さにも貢献している。三角窓はとても大きく、運転席からの視界も良好だ。
ダブルシェブロンのフロントグリルは、シトロエンらしさを感じさせてくれる。大きなヘッドライトは存在感が高くとても印象的だ。
通常の4速ATと6速セミATをラインアップする
今回試乗したのは電子制御4速AT車で、ほかに従来と同様にEGSと呼ぶ6速のマニュアルオートマの設定もある。6速EGS仕様車ではエンジンのパワーが150ps(110kW)になってややパワフルな仕様となる。また燃費でもリッター当たり2kmほどの違いがあるので、どちらを選ぶかはやや微妙なところがある。従来は6:4くらいで6速EGSのほうが多かったという。
それはともかく、新エンジンになってC4ピカソの走りのフィールは格段に良くなった。トルクが太くなっただけでなく、24.5kg-m(240N・m)の最大トルクをわずか1400回転という低回転域から3500回転までにわたって発生するので、走り出すとすぐに余裕十分にトルクが得られるのだ。低回転域から大排気量エンジンに乗るようなトルクフルなエンジンのフィールが得られるので、余分にエンジンを回そうという気持ちにならずにすむ。従来の2リッターの自然吸気エンジンではこうはいかなかった。
電子制御4速AT の変速スケジュールはヨーロッパ的な走りを想定したものだが、全体に余分な変速を抑えるような設定になっていて、不快な変速ショックのない走りが可能。市街地を走るときには大半を3速のギアでカバーするような走り形なる。
ATレバーはステアリングコラムの右上側に設けられていて、通常はこれでD レンジを選んで走ることになる。Mレンジを選ぶとマニュアルモードになり、ギアを固定して走ることが可能になる。ギアの選択はステアリングコラムの裏側に設けられたパドルを操作する仕組みで、Dレンジのままでもパドルを操作すれば一時的にマニュアルモードになる。パドルのレスポンスもまずまずで、パドルを使って積極的に走るもの良いし、DレンジのままでAT任せにしても良い。
それはともかく、新エンジンになってC4ピカソの走りのフィールは格段に良くなった。トルクが太くなっただけでなく、24.5kg-m(240N・m)の最大トルクをわずか1400回転という低回転域から3500回転までにわたって発生するので、走り出すとすぐに余裕十分にトルクが得られるのだ。低回転域から大排気量エンジンに乗るようなトルクフルなエンジンのフィールが得られるので、余分にエンジンを回そうという気持ちにならずにすむ。従来の2リッターの自然吸気エンジンではこうはいかなかった。
電子制御4速AT の変速スケジュールはヨーロッパ的な走りを想定したものだが、全体に余分な変速を抑えるような設定になっていて、不快な変速ショックのない走りが可能。市街地を走るときには大半を3速のギアでカバーするような走り形なる。
ATレバーはステアリングコラムの右上側に設けられていて、通常はこれでD レンジを選んで走ることになる。Mレンジを選ぶとマニュアルモードになり、ギアを固定して走ることが可能になる。ギアの選択はステアリングコラムの裏側に設けられたパドルを操作する仕組みで、Dレンジのままでもパドルを操作すれば一時的にマニュアルモードになる。パドルのレスポンスもまずまずで、パドルを使って積極的に走るもの良いし、DレンジのままでAT任せにしても良い。
フロントウインドーやサイドの三角窓は非常に広く、運転席からの視界の良さは驚くほど。インパネデザインは、とても個性的だ。
デジタル式のセンターメーターを採用している。表示は大きくとても見やすいもので、運転中の視線移動も少なく疲れにくい。
エアコンのスイッチパネルは、吹き出し口部分に設置されており、他のクルマにはない個性的なデザインといえる部分だ。
サードシートも大人が十分座れるだけの広さを確保している。クッションの厚みもそれなりにあるので、十分実用にも耐える。
セカンドシートは、それぞれ独立してスライドとリクライニングが可能。スペースも十分で、ゆったりとくつろぐことができる。
フロントシートはサイドのサポートもしっかりしていて、想像以上にスポーティな走りも楽しめる。広さも十分で快適性も高い。
いかにもシトロエンらしいしなやかな乗り心地が高評価
足回りはフランス車らしく、またミニバンらしく優れた乗り心地を感じさせるものだったが、首都高などのワインディングを走らせてもけっこう安定感のある走りを実現しており、操縦安定性にも十分に配慮したチューニングがなされているのが分かる。柔らかさよりもしっかりした感じのほうが印象的なくらいだった。
今回改めてC4ピカソに乗って感じたのは室内の明るさだ。大きなフロントウインドーからたくさんの光が入ってくるだけでなく、今回から全車に標準装備されたミノラミックガラスルーフが明るい室内を作っている。
これは従来と変わっていないが、3列目のシートは簡単に折り畳んで床下に収納することができ、リヤには完全にフラットで大容量のラゲッジスペースを作ることができる。イザというときには簡単にシートを起こすことができるので、通常はこうした使い方をすれば良いだろう。
価格は377万円で4速ATと6速EGSが同価格に設定されている。EGSの変速ショックが気になる人は4速ATを選べばいいし、気にならない人は6速EGSを選べばいい。できることなら購入前に両方のタイプを乗り比べてから買うのが理想だ。
今回改めてC4ピカソに乗って感じたのは室内の明るさだ。大きなフロントウインドーからたくさんの光が入ってくるだけでなく、今回から全車に標準装備されたミノラミックガラスルーフが明るい室内を作っている。
これは従来と変わっていないが、3列目のシートは簡単に折り畳んで床下に収納することができ、リヤには完全にフラットで大容量のラゲッジスペースを作ることができる。イザというときには簡単にシートを起こすことができるので、通常はこうした使い方をすれば良いだろう。
価格は377万円で4速ATと6速EGSが同価格に設定されている。EGSの変速ショックが気になる人は4速ATを選べばいいし、気にならない人は6速EGSを選べばいい。できることなら購入前に両方のタイプを乗り比べてから買うのが理想だ。
エンジンは1.6リッターのターボのみ。搭載されるミッションによりセッティングが異なり、セミAT仕様のほうがわずかにパワフルだ。
ミッションは4速ATまたは6速セミATを搭載する。セミATはコラムにあるパドルで変速でき、スポーティな走りが味わえる。
ミニバンらしい快適な乗り心地が確保されている。ハンドリングはしっかりしており、安定感のある走りが楽しめるのが魅力。
代表グレード | シトロエン C4ピカソ 1.6Tエクスクルーシブ |
---|---|
ボディサイズ[mm](全長×全幅×全高) | 4590×1830×1685mm |
車両重量[kg] | 1660kg |
総排気量[cc] | 1598cc |
最高出力[ps(kw)/rpm] | 140ps(103kw)/5800rpm |
最大トルク[kg-m(N・m)/rpm] | 24.5kg-m(240N・m)/3500rpm |
ミッション | 4速AT |
10・15モード燃費[km/l] | 8.6km/l |
定員[人] | 7人 |
税込価格[万円] | 377.0万円 |
発売日 | 2009/2/26 |
レポート | 松下宏 |
写真 | ウィズフォト |
(レポート:松下 宏)
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