【フィアット500 1.2 8V POP(ポップ) 試乗記】ベーシックモデルこそイタリアンミニの真骨頂なり!
【フィアット】2009/02/23
廉価なベーシックグレードでも安全装備に手抜きなし!
2008年2月に発売されたフィアット500は、かつての500(チンクチェント)のデザインを今に生かした特徴的なデザインを採用して注目を集めた。本国なヨーロッパでは高い人気を集めて好調な売れ行きを続けており、日本でも可愛らしいデザインが人気を集めてまずまずの売れ行きを見せていると評価していい。
発売から約1年経過した09年1月になってフィアット500に追加されたのが1.2 8V POPだ。08年2月の導入時には1.4Lエンジンを搭載した上級グレードを中心に販売が始められたため、価格帯がやや高めになっていた。ミニとほとんど変わらないというか、ミニよりも高いくらいの価格が設定されていたのだから、ちょっと割高という印象を持っていた人も多かったと思う。そこで追加されたのがベーシックグレードの1.2 8V POPで、200万円を切る195万円の価格が設定されている。
輸入車で200万円を切る価格設定は、以前はかなりのボリュームゾーンとして良く売れる価格帯だった。フィアットだけでなく、プジョーやシトロエン、VWなどがいくつかのモデルをラインナップし、それが初めて輸入車に乗るユーザーに支持されていたからだ。
ところが最近では、モデルチェンジを重ねるたびに価格帯が上昇していく車種が多く、200万円を切るような価格で買える輸入車はごく限られたものになっている。VWポロ、スマート・フォーツー、ルノー・トゥインゴ、ヒュンダイTBと i30など、ごく限られた車種でないと200万円を切れなくなってきたからだ。
ユーザーニーズと輸入車の商品ラインナップにはギャップが生じる形になっていたわけで、フィアット500の1.2 8V POPはそのギャップを解消するために設定されたモデルである。装備や仕様は1.4 16V POPに採用されていたのとほぼ同じで、わずかに異なるのがシティモードスイッチとスポーツモードスイッチの違いと、タイヤサイズが15インチから14インチになることくらい。1.4 POPに対してはエンジンが変わったことで30万円近く安くなった。
また従来からの1.2ラウンジに比べても 30万円近く安くなっているが、こちらは装備の違いによるもの。アロイホイール、ガラスルーフ、クローム仕上げ、シート表皮、自動車防眩ルームミラーなど、けっこういろいろな違いがある。運転席ニーエアバッグや横滑り防止装置のESPを含む安全装備については全車共通だ。
発売から約1年経過した09年1月になってフィアット500に追加されたのが1.2 8V POPだ。08年2月の導入時には1.4Lエンジンを搭載した上級グレードを中心に販売が始められたため、価格帯がやや高めになっていた。ミニとほとんど変わらないというか、ミニよりも高いくらいの価格が設定されていたのだから、ちょっと割高という印象を持っていた人も多かったと思う。そこで追加されたのがベーシックグレードの1.2 8V POPで、200万円を切る195万円の価格が設定されている。
輸入車で200万円を切る価格設定は、以前はかなりのボリュームゾーンとして良く売れる価格帯だった。フィアットだけでなく、プジョーやシトロエン、VWなどがいくつかのモデルをラインナップし、それが初めて輸入車に乗るユーザーに支持されていたからだ。
ところが最近では、モデルチェンジを重ねるたびに価格帯が上昇していく車種が多く、200万円を切るような価格で買える輸入車はごく限られたものになっている。VWポロ、スマート・フォーツー、ルノー・トゥインゴ、ヒュンダイTBと i30など、ごく限られた車種でないと200万円を切れなくなってきたからだ。
ユーザーニーズと輸入車の商品ラインナップにはギャップが生じる形になっていたわけで、フィアット500の1.2 8V POPはそのギャップを解消するために設定されたモデルである。装備や仕様は1.4 16V POPに採用されていたのとほぼ同じで、わずかに異なるのがシティモードスイッチとスポーツモードスイッチの違いと、タイヤサイズが15インチから14インチになることくらい。1.4 POPに対してはエンジンが変わったことで30万円近く安くなった。
また従来からの1.2ラウンジに比べても 30万円近く安くなっているが、こちらは装備の違いによるもの。アロイホイール、ガラスルーフ、クローム仕上げ、シート表皮、自動車防眩ルームミラーなど、けっこういろいろな違いがある。運転席ニーエアバッグや横滑り防止装置のESPを含む安全装備については全車共通だ。
980kgの軽量ボディ+デュアロジックで軽快な走り!
1.2Lエンジンそのものは従来から充実装備のラウンジに搭載されていたのと同じもの。直列4気筒1.2Lの8バルブSOHCで、ごくシンプルなメカニズムを持つ。51kW/102N・mのパワー&トルクは、日本の軽自動車とそう変わらないレベルの実力だと評価しよう。これにデュアロジックと呼ぶATモード付き5速シーケンシャルトランスミッションが組み合わされている。
絶対的な動力性能は大したことがないが、フィアット500の車両重量は1tを切る水準。軽量ボディなので動力性能的にはこれで十分という印象を与える。それなりに軽快感のある走りが可能である。
デュアロジックはATとあまり変わらないような感覚で走れるとはいえ、変速時のトルクの抜け感があるのは相変わらず。普通のATに比べたら違和感のある走りで、この変速感覚に慣れるのには少し時間が必要だ。
シティモードのスイッチボタンが付いているのはこれまでのフィアット500と同じ。このボタンを押すと、パワステの操舵フィールがグンと軽くなるなど、街中での低速走行に適したモードになる。
イタリアのコンパクトカーということもあって、走行中の騒音レベルはかなり高め。日本人の感覚からするとちょっと静かな走りが欲しいところだが、イタリア人には元気の良さが感じられた好ましいものなのだろう。
絶対的な動力性能は大したことがないが、フィアット500の車両重量は1tを切る水準。軽量ボディなので動力性能的にはこれで十分という印象を与える。それなりに軽快感のある走りが可能である。
デュアロジックはATとあまり変わらないような感覚で走れるとはいえ、変速時のトルクの抜け感があるのは相変わらず。普通のATに比べたら違和感のある走りで、この変速感覚に慣れるのには少し時間が必要だ。
シティモードのスイッチボタンが付いているのはこれまでのフィアット500と同じ。このボタンを押すと、パワステの操舵フィールがグンと軽くなるなど、街中での低速走行に適したモードになる。
イタリアのコンパクトカーということもあって、走行中の騒音レベルはかなり高め。日本人の感覚からするとちょっと静かな走りが欲しいところだが、イタリア人には元気の良さが感じられた好ましいものなのだろう。
代表グレード | フィアット500 1.2 8V POP(ポップ) |
---|---|
ボディサイズ[mm](全長×全幅×全高) | 3545x1625x1515mm |
車両重量[kg] | 980kg |
総排気量[cc] | 1240cc |
最高出力[ps(kw)/rpm] | 69ps(51kW)/5500rpm |
最大トルク[kg-m(N・m)/rpm] | 10.4kg-m(102N・m)/3000rpm |
ミッション | デュアロジック(ATモード付き5速シーケンシャルトランスミッション) |
10・15モード燃費[km/l] | 15.6km/L |
定員[人] | 4人 |
税込価格[万円] | 195.0万円 |
発売日 | 2009年2月7日 |
レポート | 松下 宏 |
写真 | 森山 良雄 |
(レポート:松下 宏)
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