【ブガッティ・ヴェイロン 16.4 新車試乗記 3】1億6,300万円のブガッティ・ヴェイロンが富士スピードウェイを激走!

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【その他】2011/11/21

 

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カーボンとアルミで構成されたボディ

ブガッティ・ヴェイロン16.4
 ブガッティは1909年エットーレ・ブガッティによって設立された自動車会社。彼はイタリア人だったが当時ドイツ領、現在はフランス領のモルスハイムに工場を設けた。ブガッティ・ヴェイロン16.4はそのモルスハイムでリニューアルされた工場で生産される。
ヴェイロンは過去何回かモーターショーにプロトタイプを出展したが、2005年の東京モーターショーで発売されるモデルがワールドプレミアとしてデビューした。完全な2シーターミッドシップスポーツカーである。
ブガッティ・ヴェイロン16.4
 最終的にヴェイロン16.4はフォルクスワーゲンのデザイン部門でハルトムート・ヴァルクスが責任者となってデザインされたものだ。曲線が多用され細部まで熟成されたデザインは、いつまでも見飽きないできの良さだ。究極の高級スポーツカーのためのデザインとして高いレベルで仕上がっていると評価していい。
ボディはカーボンファイバーとアルミニウム合金でできている。メインモノコックはカーボンファイバーで前後のフェンダーとドアがアルミである。床下もカーボンファイバーでフラットにできていて空気をスムーズに流し、後端のディフューザー形状によってダウンフォースを得ている。

 

375km/h以上出すときには、ちょっとした「儀式」が・・・。

ブガッティ・ヴェイロン16.4
 ドライビングの目的によって車高とリヤウイングを3段階に変えることができる。車高はグランドクリアランスでみるとノーマル状態が120mm、ハンドリングモードが80mm、トップスピードモードが60mmになる。ウイングはハンドリングモードにするとルーフを超える高さまで油圧で上がってくる。
トップスピードモードでは反対に一番低くなり角度は2度と一番空気抵抗が小さい状態になる。さらにフロントのディフューザーが閉まる。ノーマルとハンドリングモードはシフトレバー右横のスイッチによって簡単に切り替えることができるが、トップスピードモードはイグニッションキーとは別のキーで操作しなくてはならない。シフトレバーをPレンジに入れて(当然停止状態)トップスピード用キーをサイドシルとシートの間にあるキーホールに差し込んで右に捻る。トップスピードモードにすることで375km/h以上出すことができる。ノーマルモードでも220km/h以上で5km走行するとハンドリングモードに自動的に変わる。

ブガッティ・ヴェイロン インテリアを徹底チェック!

ブガッティ・ヴェイロン16.4

 

 

 

超一級の質感をもつインテリア

ブガッティ・ヴェイロン16.4
 非常に美しく仕上げられた室内は、これまでのスーパースポーツカーと比べても格段にレベルが高く超一級品だと評価していい。革やアルミの使い方とデザインが素晴らしいだけでなく、その色使いと品質感が格段に良いのだ。
ノーズに付く馬蹄形のラジエターグリルはブガッティのアイデンティティだが、室内にもダッシュボードセンターに同じ形をデザインしている。ここは叩き出しのような模様のアルミパネルが貼られている。その上部にアナログ時計が配置されているのは歴史あるブガッティらしい演出だ。ここにエアコン、オーディオの操作盤がレイアウトされている。

2タイプ存在するシート

ブガッティ・ヴェイロン16.4
 シートは2種類ある。スポーツシートはバケットタイプでスポーツ走行にも耐えられる本格的なもの。それでもリクライニングができるのはありがたい。表面は革だが構造体はカーボンファイバー製だから軽いのに剛性は高い。もうひとつはコンフォートシート。こちらは電動のハイトコントロールが付く。ヒップポイントはスポーツシートより高くなる。
小径のステアリングリムは革巻きだがスポークはアルミでカバーされている。パドルシフトもウインカーやワイパースイッチもアルミである。インストルメントパネルは中央に6500rpmからレッドゾーンが書かれたタコメーターが鎮座する。右下は少し小さくなったスピードメーターが420km/hまでの目盛りを刻んでいる。デジタルでも同時に表示される。左下はパワーメーターだ。100ps単位で1001psまで書いてある。右上は燃料計。タンクは100リッターだ。左上は水温計である。

 

(レポート:こもだ きよし

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