
クーペのような美しいフォルムのXFに5リッターV8モデルが新登場

ジャガーのミッドサイズモデルとなるXFは、クーペを思わせるようなスタイリッシュな外観デザインや、ジャガーならではの質感とラグジュアリーさを備えながらも革新性を折り込んだインテリアデザインなどで注目されるクルマだ。ニッチなブランドで販売網も十分ではないジャガーなので、販売台数はさほどではないが、これがメルセデス・ベンツやBMWのクルマだったら、たくさん売れるのではないかと思わせるクルマともいえる。
そのジャガー XFに新しいエンジンが搭載された。先にジャガー XKに搭載されたのと同じ5リッターのV型8気筒エンジンで、自然吸気仕様とスーパーチャージャー仕様があり、大幅な動力性能の向上を見ている。
そのジャガー XFに新しいエンジンが搭載された。先にジャガー XKに搭載されたのと同じ5リッターのV型8気筒エンジンで、自然吸気仕様とスーパーチャージャー仕様があり、大幅な動力性能の向上を見ている。
前後のピラーがかなり寝かされており、まるでクーペのようなシルエットだ。
スタイリッシュで優雅な雰囲気を感じさせるリヤビュー。上質さも文句なし。
XFR(写真)はボンネットルーバーを装備するなど、スポーツテイストを強調。
大きなフロントグリルはメッシュタイプとすることで、スポーティさを演出する。
サイドまで回り込んだ横長のリヤコンビランプは、洗練されたデザインで好印象。
フェンダーにはこのようなダクトを備えているが、下品にならないのはさすがだ。

パワーアップを実現しつつ燃費も改善した!

動力性能はXF 5.0プレミアムラグジュアリーとXF ポートフォリオに搭載される自然吸気エンジンが385ps(283kW)/515N・mで、XFに初めて設定されたXFRに搭載されるスーパーチャージャー仕様が510ps(375kW)/625N・mとなる。後者のパワーは500psを超える数値で、どちらも圧倒的な動力性能だ。これだけの動力性能発揮しながら、従来のV型8気筒エンジンに比べてC02の発生量を減らしているという。
XKに比べるとやや小さいボディながら、XFはアルミではなくスチール製のボディとなるため、車両重量は逆にやや重くなるが、それでもこれだけの動力性能があれば自然吸気でもスーパーチャージャー仕様でもボディに対する余裕は十分だ。
センターコンソールで心臓の鼓動を思わせるように点滅するスターターボタンを押すと、ATのセレクターダイヤルがせり上がってくる。ダイヤルをDに回して発進だ。この“儀式”をするだけで、XFに乗ることの気分が高揚してくる。自然吸気エンジン搭載車はXF ポートフォリオに試乗したが、滑らかで早いというのが全体的な印象。美しくて速いクルマというジャガーのコンセプトそのものといった感じの走りが得られ高評価である。
室内にいると、静粛性のレベルも高く、とても気持ち良く加速していく。ただ、加速していくクルマを見送るときの車外音はちょっと大きめの印象があった。
XKに比べるとやや小さいボディながら、XFはアルミではなくスチール製のボディとなるため、車両重量は逆にやや重くなるが、それでもこれだけの動力性能があれば自然吸気でもスーパーチャージャー仕様でもボディに対する余裕は十分だ。
センターコンソールで心臓の鼓動を思わせるように点滅するスターターボタンを押すと、ATのセレクターダイヤルがせり上がってくる。ダイヤルをDに回して発進だ。この“儀式”をするだけで、XFに乗ることの気分が高揚してくる。自然吸気エンジン搭載車はXF ポートフォリオに試乗したが、滑らかで早いというのが全体的な印象。美しくて速いクルマというジャガーのコンセプトそのものといった感じの走りが得られ高評価である。
室内にいると、静粛性のレベルも高く、とても気持ち良く加速していく。ただ、加速していくクルマを見送るときの車外音はちょっと大きめの印象があった。
エンジンは5リッターV8がスーパーチャージャー(写真)と自然吸気で、他に3リッターのV6も用意されている。
通常のレバー式ではなくダイヤル式のシフトを採用する。エンジンをかけると自動的にせり上がってくる。
6速ATはマニュアルモードも備えており、ステアリングに設けられたパドルで変速操作が行なえる。
ブルーに光る文字盤がとても上品な印象だ。インフォメーションディスプレーの表示も大きく見やすい。
最上級モデルのXFR(写真)は20インチの大径タイヤが標準だが、乗り心地の良さに驚かされる。
5.0ポートフォリオは19インチ仕様が標準。わずかだがXFRより突き上げを感じる場面もある。

好みの走りが味わえるアダプティブダイナミクスに注目

スーパーチャージャー仕様のエンジンを搭載したXFRはさらに豪快な走りが可能。アクセルを深く踏み込むまでもなく、力強い加速が伸びていく。自然吸気エンジンでも同じだが、パドルシフトによる6速ATの変速操作もスムーズそのものだ。
XFRはアダプティブダイナミクスと呼ぶ電子制御式の可変シャシーが備えられ、走りのフィールを自在に変更することが可能なほか、アクティブディファレンシャルコントロールも装備されて走りの性能を高めている。これを実際に体感できるような走行シーンは限られるが、ワインディングなどでの安心感につながる装備でもある。
走りだけでなく、ジャガーならではの自然素材をふんだんに使ったインテリアも大きな魅力なので、XF ポートフォリオで1000万円弱、XFRで1200万円という価格を忘れて考えたなら、V8エンジンを搭載したジャガー XFは極めて魅力的なクルマと評価していいだろう。
XFRはアダプティブダイナミクスと呼ぶ電子制御式の可変シャシーが備えられ、走りのフィールを自在に変更することが可能なほか、アクティブディファレンシャルコントロールも装備されて走りの性能を高めている。これを実際に体感できるような走行シーンは限られるが、ワインディングなどでの安心感につながる装備でもある。
走りだけでなく、ジャガーならではの自然素材をふんだんに使ったインテリアも大きな魅力なので、XF ポートフォリオで1000万円弱、XFRで1200万円という価格を忘れて考えたなら、V8エンジンを搭載したジャガー XFは極めて魅力的なクルマと評価していいだろう。
ウッドパネルなどの自然素材を多用した、いかにもジャガーらしい雰囲気のインテリアだ。
シートはかけ心地も良く、とても快適だ。それでいて横方向のサポートもしっかりしている。
頭上、足元ともに余裕は十分。大柄な人でもゆったりとくつろげる快適な移動空間といえる。
ラゲッジスペースはとても広く、トランクスルー機構も備えるので使い勝手はとてもいい。
ナビの画面は見やすい位置で、エアコンやオーディオなどのスイッチも操作しやすい。
サンルーフはXFRと5.0ポートフォリオに標準で、その他のグレードにはオプション設定。

代表グレード | ジャガー XF 5.0ポートフォリオ |
---|---|
ボディサイズ[mm](全長×全幅×全高) | 4970×1875×1460mm |
車両重量[kg] | 1860kg |
総排気量[cc] | 4999cc |
最高出力[ps(kw)/rpm] | 385ps(283kw)/6500rpm |
最大トルク[N・m/rpm] | 515N・m/3500rpm |
ミッション | 6速AT |
10・15モード燃焼[km/l] | 7.0km/l |
定員[人] | 5人 |
税込価格[万円] | 975.0万円 |
発売日 | 2009/6/17 |
レポート | 松下宏 |
写真 | 和田清志 |
(レポート:松下 宏)
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