老若男女が人生を楽しめるミニの魅力が、さらに増大!【ミニ ロードスター/クーペ試乗評価】の目次
仲の良い二人なら、心地良いタイトな空間もミニならでは
映画には、名車が登場する事が多い。007シリーズには必ず車が登場し、パートナーとして脇を固める。Mr.ビーンの愛車ミニは、笑いを誘う名優である。ミニが主役と登場する1969年制作のミニミニ大作戦(The Italian Job)は私が大好きな映画の一つである。トリノの街中を400万ドルの金塊を積んだミニのカーチェイスは楽しく、素晴らしく、そしてユーモアもありミニの魅力が溢れ、ミニでないと成り立たない映画である。その後、リメイク版が2003年に制作されBMWミニが登場しているが、残念ながらミニは名優で無かった(日本の試写会場にセクシーな衣装を着て登場したシャリーリーズ・セロンは素敵であった)
そんな愛くるしいミニも、BMWが造るようになってから、ボディサイズが大きくなり昔の愛くるしいミニのイメージを引きずっている私としてはやや否定的である。しかし、クルマとしては飛躍的に進歩して「名前がミニでなければ、、、」とも思っている。昔のミニを知らない若い人達には、現在のスタイルが好評のようである。ノーマルボディより全長が20cmも延長したクラブマン、更に4輪駆動で全長4.12m、全幅1.79mのクロスオーバーも登場し、今回の試乗は新たに追加されたクーペとロードスターだ。
試乗会で出会ったクーペ及びロードスターは、私の古いミニのイメージを吹き飛ばすには十分カッコ良かった。Aピーラーを寝かせて、ルーフを乗せたようなようなクーペの斬新なデザイン。キャビンは小さくスポーティ、どの角度から見てもミニでありながら、ミニとは違った一段と洗練されたクールなスタイルだ。ポルシェのように、80km/hを超えるとトランクリッドから上昇するリヤスポイラーは、収納状態でも存在感があり、全体に派手であるが気品を感じるのは何故なんだろうか。
ロードスターの幌もコンパクトなスタイルにはマッチしている。幌のスタイルは渋く、クーペより大人のクルマの雰囲気があり仕立ての良いスーツでもカジュアルな服装の男性のどちらでも似合いそうである。
魅力的なインテリアは、クーペになっても変わらない。スイッチ類は、機能よりデザインが優先されても許せてしまうのもミニだからだろう。キャビンは2シーターとなり、ハッチバックに比べてルーフが低く室内のエアーが少なく感じる。一人では十二分の広さであり、仲の良い二人なら共有する空気が心地良いだろうと評価していい。
ロードスターの撮影の時に、幌を開けようとスイッチを探してみるが見付からず困惑した。何と手動だったのであるが、簡単に開閉出来る幌、そして軽量、安価であると、肯定的に考えられるのもミニだからだ。
どのグレードを選んでも、走りは本格派
早速走り出してみると、クーペになってもハッチバックと同様にステアリングからのインフォメーションは豊富だ。当日は、天候が悪く滑りやすい路面であったが、ハンドルに手を添えるだけで安心してドライブが出来る。
アクセルを強く踏み込んでも前輪のトラクションが抜ける事もない。余計な振動を伝える事も無く、前輪駆動車を運転している意識は少ない。低速での乗り心地は固いが、しなやかであるので不快に感じない。高速道路に入れば、しっとりとして路面に張り付くようになりロングツーリングでも快適な乗り心地である。
コーナーの入り口では、レールが敷かれたようにスムーズにクルマが内側に切れ込む。ロールも最小限で、余計な動きがないから運転が楽しい。エンジンパワーは十分以上で、少しのアクセル操作で周囲のクルマを軽くリード出来る。
パワートレインは、1.6LのNAと1.6Lエンジンにターボ付きが2タイプ。どのエンジンもレスポンスも良く、高回転までしっかり回るBMW名前に恥じないエンジンだ。MT車とAT車の両方に試乗したが、オーナーのライフスタイルに合わせて選択すれば、どちらを選んでも間違いは無い。
ロードスターはオープンでの試乗が出来なかったが、路面が悪くてもAピラーが、がたつく事もなくボディ剛性の低下は感じなかった。
スタイル優先で選んでもクルマとして間違いの無いのがミニの長所だ。2シーターであるクーペは、私がウン十年若かったら乗りたいと思うクルマだ。でも、定年になり、リタイヤした夫婦二人で乗るのもオシャレで良いだろう。その時までは、まだ仕事を頑張らないといけないが、コンバーチブルにして優雅に乗るのも良いだろう。老若男女に関係なく心を捉えるミニ・シリーズは着々とミニの世界を広げている。
<ミニ ロードスター価格>
Cooper 6速MT 3,340,000円
6速AT 3,470,000円
Cooper S 6速MT 3,640,000円
6速AT 3,770,000円
John Cooper Works 6速MT 4,510,000円
<ミニ クーペ価格>
Cooper 6速MT 2,970,000円
6速AT 3,100,000円
Cooper S 6速MT 3,390,000円
6速AT 3,520,000円
John Cooper Works 6速MT 4,260,000円
エンジン最高出力[ps(kw)/rpm]122ps(90kw)/6000rpm
代表グレード | BMW ミニ ロードスター クーパー スペック |
---|---|
ボディサイズ[mm](全長×全幅×全高) | 3740×1685×1385mm |
ホイールベース[mm] | 2465mm |
トレッド前後[mm] | F:1465mm R:1465mm |
乗車定員 | 2名 |
エンジン種類 | 直4DOHC |
ボア×ストローク[mm] | 77mm×85.8mm |
総排気量[CC] | 1598CC |
エンジン最大トルク[N・m/rpm] | 1605N・m/4250rpm |
ミッション | 6速AT |
駆動方式 | FF |
サスペンション | F:ストラット R:マルチリンク |
タイヤサイズ | F&R:215/45R17 |
燃料 | 無鉛プレミアムガソリン |
発表日 | 2012年1月19日 |
価格 | 347万円 |
【オススメ記事】
- フォルクスワーゲン ポロ新車情報・購入ガイド ついに全長4m越えに! 3ナンバー化した6代目新型ポロは、1.0L直3ターボを搭載【ニュース・トピックス】
- 三菱エクリプスクロス試乗記・評価 さすが4WDの三菱! 豪快にリヤタイヤを振りだすような走りも楽しめる絶妙なS-AWCに脱帽!【レビュー】
- 【日産リーフ 長期評価レポートvol.6】 日差リーフの実電費チェック! (一般道編)コツコツ電費を稼ぐe-Pedal【評論家ブログ : 日産リーフ】
- メルセデス・ベンツSクラス新車情報・購入ガイド 約20年振りの直6エンジンに、ISGを組みあわせた次世代エンジンを搭載!【ニュース・トピックス】
- 【日産リーフ 長期評価レポートvol.5】 日差リーフの実電費チェック! (高速道路編)実電費アップは、こだわりの空力性能にあり!【評論家ブログ : 日産リーフ】
- 三菱エクリプスクロス新車情報・購入ガイド スタイルに走り、装備とスキ無しの完成度を誇るコンパクトSUV。ガソリン車だけしかないことが、唯一の弱点?【ニュース・トピックス】
- 【日産リーフ 長期評価レポートvol.4】 30歳代クルマ好き女性、初めての電気自動車! その評価は?【評論家ブログ : 日産リーフ】
- 日産セレナe-POWER新車情報・購入ガイド ついに、シリーズハイブリッドシステムを搭載したセレナ! 5ナンバーミニバン、ハイブリッド車戦争へ加速!!【ニュース・トピックス】
- マツダCX-8試乗記・評価 際立つ運転のしやすさ! こだわりの「躍度」を雪上でチェック!【レビュー】
- 日産テラ(TERRA)新車情報・購入ガイド ナバラベースのSUV中国でデビュー! 日本への導入は?【ニュース・トピックス】
【関連記事】
- BMW M2クーペ(G87)試乗記・評価 「サーキットで乗ってみたい!」クルマ好き女子が試乗!【BMW】
- 2024-2025日本カー・オブ・ザ・イヤー、栄えある10ベストカーが決定! 今年のナンバー1は、どのクルマに!?【イベント】
- 2024-2025日本カー・オブ・ザ・イヤー、ノミネート車31台が決定!【イベント】
- BMW iX1試乗記・評価 高速道路での電費に優れるユニークな電気自動車【BMW】
- BMW i7試乗記・評価 2つの顔を持つ電気自動車のフラッグシップセダン【BMW】
- 速報!2023-2024日本カー・オブ・ザ・イヤー「トヨタ プリウス」に決定!!【イベント】
- BMW X2 新車情報・購入ガイド 2代目がワールドプレミア! JAPAN MOBILITY SHOW 2023レポート【BMW】
- BMW5シリーズ(G60)新車情報・購入ガイド BEVメイン!? 戦略的価格で勝負!【BMW】
- BMW 5シリーズ(G60)新車情報・購入ガイド 意外とコンサバだが、デカい!【BMW】
- BMW X6新車情報・購入ガイド SUVなのに、速すぎてごめんなさい・・・【BMW】
【オススメ記事】
- ホンダWR-V試乗記・評価 大満足か後悔か? 成功か失敗か? 見極め重要なコンパクトSUV【ホンダ】
- 日産エクストレイル(T33型)vs トヨタ ハリアーハイブリッド(80系)徹底比較!【対決】
- 日産フェアレディZ新車情報・購入ガイド 2025年モデルが登場! 納期は? 転売ヤー対策は?【日産】
- BMW M2クーペ(G87)試乗記・評価 「サーキットで乗ってみたい!」クルマ好き女子が試乗!【BMW】
- 2024-2025日本カー・オブ・ザ・イヤー、栄えある10ベストカーが決定! 今年のナンバー1は、どのクルマに!?【イベント】
- 2024-2025日本カー・オブ・ザ・イヤー、ノミネート車31台が決定!【イベント】
- マツダCX-80試乗記・評価 すべてに大人の余裕を感じた国内フラッグシップ3列SUV【マツダ】
- 三菱 アウトランダーPHEV新車情報・購入ガイド 大幅改良&値上げ。それでも、コスパ高し!!【三菱】
- スズキ フロンクス試乗記・評価 価格、燃費値を追加。欧州プレミアムコンパクトに近い上質感【スズキ】
- 日産セレナAUTECH SPORTS SPEC新車情報・購入ガイド 走りの質感を大幅向上した特別なモデル【日産】
CORISM公式アカウントをフォローし、最新記事をチェック!