【右脳で決める!クルマ選び Vol.4】後ろめたくったっていーじゃん!「日産 スカイライン クロスオーバー」にメロメロなのさ、の巻

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【日産】2009/12/18

 

絶妙なスタイリングにズキューンとキタ!

日産 スカイライン クロスオーバー 370GT typeP[2WD・FR/インテリアカラー:ブラウン] インパネ周り
 あくまでもワタクシ編集部 徳田の私見と直感だけで突っ走る超不定期企画、「右脳で決める!クルマ選び」。先日、日産のスカイライン クロスオーバーをお借りする機会を得ましたのでご報告を。
実はワタクシ的最近の国産車ベスト3に入るスカイライン クロスオーバー。あまりに『そのまんま』な直球ネーミング以外はかな〜り気に入っておりまして、借りる前からテンション高かったのですよ。
何が良いのかと言えば、右脳に響いた秀逸なスタイリング!
スカイラインファミリーの証し、FRプラットフォームであることを分かりやすくシルエットに昇華させ、スポーティー感を絶妙にもたせつつ、それでいてセクシーなプレミアム感もありーの。でも、アメリカンテイストなインフィニティ系にしてはコテコテし過ぎてるワケじゃあない。落としどころが上手いなあと思うのです。エコカーだハイブリッドEVだと世間がヒステリックな気分にいる中で、イマドキ3.7リッターのコイツが「いい!」と叫ぶのは勇気がいるのだけれど、でもイイものはイイ!

絶妙なサイズ感、絶妙な走行感覚にもズキューン!

日産 スカイライン クロスオーバー 370GT typeP[2WD・FR/ボディカラー:ブレードシルバーM] 走行シーン
 さて、高まったテンションを静めつつ走らせてみると、高過ぎない車高・シート高がまた絶妙。見晴らしの良さはありつつクロカン系ほど威圧的ではないし、ヒップポイントの高さから来る妙な浮遊感というか、地に足が付いてない感覚もない。ボディサイズもなんとかギリギリ街中で使える許容範囲内かな。これは、試乗車に付いていたアラウンドビューモニターの使いやすさも確実に貢献してますね。
お借りした個体は2駆、つまり後輪駆動。“えふあーる”、ですよ。別にムキになって飛ばしてドリフトとかしなくったって(出来ないけど)、国道をスッと流しているだけでその素直で気持ち良い感じは分かります。ええこんなワタクシにだって分かりますって。
7速ATは下り坂で自然にシフトダウンしてくれるなど、かゆいところに手が届くタイプだから、例えば微妙な速度で走る都市部の混み合った高速、といったシチュエーションなどで助かります。いるでしょ週末とかに。なんでこんなとこで、ってポイントでブレーキパンパカ踏み倒してはまた加速して、っていう、下手っぴな典型のサンデードライバーが。あれ、自然渋滞の一因なんですけどね。そういうことにはなりにくい感じです。ちなみに日産、最近のFF車向けCVTもそういう制御を入れていますね。コレ、実用燃費にもじわじわ効くはずです。

エコカーじゃないからダメ、ってワケじゃないけど

日産 スカイライン クロスオーバー 370GT typeP[2WD・FR/ボディカラー:ブレードシルバーM] フロントマスク
 マイナス面は、シートポジションとステアリングの関係がしっくり来なかった点。これが、ベースのスカイライン セダンのパッケージングをそのままかさ上げした弊害なのかどうかは未確認です、すみません。室内高が低いから立ち気味のシートポジションだと窮屈で、背もたれを寝かせ座面は低めにし、スポーツカー風に座るのがベターな感じか。ただそれだとクロスオーバーらしい見晴らしの良さは半減しちゃうんだけどなあ。テレスコもシートリフターも付いてるんだけど、BMWなんかに比べると調整しろがちょっと少ない感じがします。
それに加え椅子もちょっとばかり小さいのは意外。後席の掛け心地はまあまあながら(ただし広いほうではない)、運転席は座面が小さくて腰回りのフィット感もイマイチ。ちょっと残念。コレってワタクシのカラダがデカイせい?いやいや、もともと大柄な欧米人向けなクルマだしなあ。とはいえ、おクルマを返却する頃には幾分カラダが慣れては来たから、まあ大きな問題ではなさそうだけどね。

 あとはエンジン。さすがにいくらなんでも、イマドキV6 3.7リッター1機種のみっていうのは『気分的に』ちょっと。確かに、お借りした2日間で500キロ弱を走り、結構な渋滞を含む街中半分、郊外と高速が半分で、燃費計の表示はリッターあたり約8.0キロ前後と、エンジンを考えたらまあまあなんだけども、『うちのクルマは”さんてんなな”』だなんて、今堂々と言えなくないですか? かと言って、単に2.5じゃやや力不足。最近の日産にはちょうどいい3.0、ないのよね〜。
イイものはイイ!とぶちあげたものの、お金出す立場からすれば、新型フーガに来年追加されるハイブリッドをコイツにも早急に載せるべき。しかもフーガみたいに3.5リッターではなく、あえて2.5リッター・プラス・ハイブリッドのほうが『時代の気分』かと。あるいは欧州式ダウンサイジングの発想で、エクストレイルの4気筒2.0リッター直噴ディーゼルターボを縦置き、とかね。それが実用燃費でせいぜい10数キロ/Lだとしても、欲しい車を堂々と手にするためには、イマドキ聞こえの良い『記号』で武装しておきたい・・・といったら皮肉に過ぎるでしょうか。

試乗車 スカイライン クロスオーバー 370GT typeP[2WD・FR]
ボディサイズ[mm](全長×全幅×全高) 4635x1800x1575mm
車両重量[kg] 1740kg
総排気量[cc] 3696cc
最高出力[ps(kw)/rpm] 330ps(243kW)/7000rpm
最大トルク[kg-m(N・m)/rpm] 36.8kg-m(361N・m)/5200rpm
トランスミッション 7M-ATx(マニュアルモード付フルレンジ電子制御7速AT)
10・15モード燃費[km/l] 9.7km/L
定員[人] 5人
消費税込価格[万円] 472.5万円
発売日 2009年7月13日
レポート 徳田 透(CORISM編集部)
写真 CORISM編集部

(レポート:admin

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