モダンなデザインで独特の存在感を演出する
日産の上級セダンであるティアナがフルモデルチェンジを受けた。ティアナはローレルやセフィーロなどを受け継ぐモデルとして2003年2月に登場し、今回が2代目のモデル。初代モデルはFF方式のプラットホームを生かした広い室内と、モダンリビングを標榜する新感覚のインテリアで人気を得てきたモデルであると評価だ。
今回のティアナでは日産がDプラットホームと呼ぶFF車用として最大サイズの新プラットホームが新たに採用された。ティアナは国内だけでなく、ロシアを含む欧州や中国を中心とするアジアなど北米を除く海外市場でも販売されるため、新プラットホームを採用することになった。ちなみに北米では、このDプラットホームを使ってセダンのマキシマやアルティマ、SUVのムラーノなどが作られている。
基本コンセプトはモダン、リラックス、おもてなしの3つが基本。直接的にハードウェアに触れないところがティアナらしい。モダンは内外装のデザインなどが象徴的で、ボディサイドにキャラクターラインの入った伸び伸びした外観デザインはティアナならではの独特の高級感が表現されている。
今回のティアナでは日産がDプラットホームと呼ぶFF車用として最大サイズの新プラットホームが新たに採用された。ティアナは国内だけでなく、ロシアを含む欧州や中国を中心とするアジアなど北米を除く海外市場でも販売されるため、新プラットホームを採用することになった。ちなみに北米では、このDプラットホームを使ってセダンのマキシマやアルティマ、SUVのムラーノなどが作られている。
基本コンセプトはモダン、リラックス、おもてなしの3つが基本。直接的にハードウェアに触れないところがティアナらしい。モダンは内外装のデザインなどが象徴的で、ボディサイドにキャラクターラインの入った伸び伸びした外観デザインはティアナならではの独特の高級感が表現されている。
静かで快適! 広々したインテリアはリラックスできる移動空間
広くて快適性の高いインテリアも同様で、初代モデルで注目されたモダンインテリアの室内空間は今回のモデルでも継承されている。
リラックスは乗り心地の良さ、静粛性の高さなどが表現しており、おもてなしは室内空間のそのものの広さを始め、乗る人が快適にくつろげるさまざまな快適装備などに表現されていると評価していい。
ボディサイズは従来に比べてひと回り大きくなった。全長が50mm延長されて4850mmになったのはともかく、全幅も30mm拡大された結果1795mmに達した。日本の道路交通環境では1800mmを超えるとかなり使いにくくなるから、このサイズはぎりぎりのところで踏みとどまったともいえる。
リラックスは乗り心地の良さ、静粛性の高さなどが表現しており、おもてなしは室内空間のそのものの広さを始め、乗る人が快適にくつろげるさまざまな快適装備などに表現されていると評価していい。
ボディサイズは従来に比べてひと回り大きくなった。全長が50mm延長されて4850mmになったのはともかく、全幅も30mm拡大された結果1795mmに達した。日本の道路交通環境では1800mmを超えるとかなり使いにくくなるから、このサイズはぎりぎりのところで踏みとどまったともいえる。
新プラットホームを採用し広々した室内空間を実現
インテリアではまず室内空間の広さが注目される。ホイールベースは従来のモデルと変わらないが、パッケージング技術の進歩によって同じホイールベースでもより広い室内が作れるようになった。前後のシートの間隔がたっぷり確保されただけでなく、運転席と助手席の間隔も拡大されたので、どの席に座ってもゆったりくつろげる感じである。
ちなみにティアナに特徴的な装備として人気を集めた助手席オットマンは今回のモデルにも採用されている。またトランクルームの容量も大き過ぎるくらいにたっぷりであると評価したい。
ちなみにティアナに特徴的な装備として人気を集めた助手席オットマンは今回のモデルにも採用されている。またトランクルームの容量も大き過ぎるくらいにたっぷりであると評価したい。
落ち着いた上質な雰囲気と実用性の高さを両立したインパネまわり
運転席回りには木目調パネルがたっぷりと使われている。従来のモデルと違って濃い色の艶消しの木目模様が採用され、全体に落ち着いた雰囲気とされている。カーナビ周辺のデザインは従来のイメージを継承しており、使い勝手にも優れていると評価したい。
安全装備は後席中央にも3点式シートベルトが標準装備され、シート側に設けられキャッチャーが自立式になって装着しやすくなった。シートベルトそのものも引き出しやすく装着時の違和感の少ないものとされている。
横滑り防止装置のVDCは350XVに標準で250XVにはオプション設定。ほかのグレードには設定がない。また追突軽減ブレーキなどの最新の安全装備も設定がない。サイドSRSエアバッグは全車にオプション設定だ。
安全装備は後席中央にも3点式シートベルトが標準装備され、シート側に設けられキャッチャーが自立式になって装着しやすくなった。シートベルトそのものも引き出しやすく装着時の違和感の少ないものとされている。
横滑り防止装置のVDCは350XVに標準で250XVにはオプション設定。ほかのグレードには設定がない。また追突軽減ブレーキなどの最新の安全装備も設定がない。サイドSRSエアバッグは全車にオプション設定だ。
売れ筋の2.5L車がレギュラー仕様に変更された!
搭載エンジンはV型6気筒の2.5Lと3.5Lの2機種。3.5Lは従来と同じ型式だが中身は最新の仕様に進化している。従来は2.3Lだったベースエンジンは2.5Lに排気量アップされた。同時に4速ATからエクストロニックCVTに変更されたので、燃費性能は従来より向上している。さらに燃料もレギュラーガソリン仕様に変ったので、トータルの燃費は一段と良くなったはずだ。
実際に走らせた印象は2.5Lで十分というもの。従来のモデルに比べて動力性能が向上し、185ps(136kw)/23.7kg-m(232N・m)のパワー&トルクを発生するから、1500kgほどのボディに対して十分な実力を持つ。エクストロニックCVTとの組み合わせで走りの滑らかさも上々だと評価していい。このエクストロニックCVTには今回から新しい制御が加わった。急にアクセルを踏み込んで大きくギア比が変わるようなときにアダプティブシフトコントロールの制御を入れることで、人間の感覚に合致した滑らかな変速フィールを実現している。タコメーターとスピードメーターの針の動きに違和感があるといった、CVT車にありがちな感覚がこのエクストロニックCVTではなく、自然な感覚の加減速が得られる。
3.5Lエンジンは格段にパワフルな実力を持ち、252ps(185kw)/34.2kg-m(335N・m)のパワー&トルクを発生し、豪快な走りを味わわせてくれる。といってもティアナにとっては過剰なほどの実力なので、普通のユーザーがティアナを買うなら2.5Lエンジンの搭載車で十分だ。
実際に走らせた印象は2.5Lで十分というもの。従来のモデルに比べて動力性能が向上し、185ps(136kw)/23.7kg-m(232N・m)のパワー&トルクを発生するから、1500kgほどのボディに対して十分な実力を持つ。エクストロニックCVTとの組み合わせで走りの滑らかさも上々だと評価していい。このエクストロニックCVTには今回から新しい制御が加わった。急にアクセルを踏み込んで大きくギア比が変わるようなときにアダプティブシフトコントロールの制御を入れることで、人間の感覚に合致した滑らかな変速フィールを実現している。タコメーターとスピードメーターの針の動きに違和感があるといった、CVT車にありがちな感覚がこのエクストロニックCVTではなく、自然な感覚の加減速が得られる。
3.5Lエンジンは格段にパワフルな実力を持ち、252ps(185kw)/34.2kg-m(335N・m)のパワー&トルクを発生し、豪快な走りを味わわせてくれる。といってもティアナにとっては過剰なほどの実力なので、普通のユーザーがティアナを買うなら2.5Lエンジンの搭載車で十分だ。
ティアナのエンジンはFFが2.5Lと3.5LのV6で、4WDは2.5Lの直4を搭載する。
全車CVTを採用し燃費に配慮。3.5Lモデルはマニュアルモードも装備するのでスポーティな走りを楽しむこともできる。
上級グレードのXVは17インチタイヤ&ホイールを装着する。だが回転半径が大きくなってしまうので16インチ仕様の方が街中での取り回しはしやすい。
驚くほど静かで快適な走りを楽しめる!
新型ティアナで良くなったのは乗り心地。リヤサスペンションに改良を加えたことで、乗り心地の良さは相当に高いレベルにある。マンホールのフタを乗り越えたり、大きな凹みがあるようなシーンでも、路面からのショックを遮断して快適な乗り心地を実現していると高評価である。
足回りは柔らかめでコーナーではロールするものの、これだけの乗り心地の良さがあれば少々柔らかな足回りでも問題ない。コーナーでもロールしながらしっかり踏ん張ってくれるから、不安を感じることなく軽快に走り抜けていくことができる。スポーティなクルマとは違うが、なかなかデキの良い足回りだと思う。
このように全体としては良くできた感じのティアナだが、不満な点がないわけではない。まずエンジン+トランスミッションは改良を加えられたにも関わらず、超低排出ガス仕様の☆☆☆☆ではなく☆☆☆で☆がひとつ足りない。☆は4つないとそもそもグリーン税制の適用にならないから、これは必須条件としては早期に達成して欲しい。また燃費についても同様で、平成22年規制に届いていない。基準値+15%または+25%でないとグリーン税制の適用にならないから、これももうひと頑張りというか、ふた頑張りくらいが必要だ。
このほか、今回の試乗車は350XVと250XVで両方ともXVだったために17インチタイヤを履いていた。250はXV以外は16タイヤで最小回転半径が5.3mに収まるが、17インチタイヤだとこれが5.7mになって日本では扱いにくいクルマになってしまう。250では横滑り防止装置のVDCがXVだけにオプション設定なので、早期に標準装備化を望みたい。
足回りは柔らかめでコーナーではロールするものの、これだけの乗り心地の良さがあれば少々柔らかな足回りでも問題ない。コーナーでもロールしながらしっかり踏ん張ってくれるから、不安を感じることなく軽快に走り抜けていくことができる。スポーティなクルマとは違うが、なかなかデキの良い足回りだと思う。
このように全体としては良くできた感じのティアナだが、不満な点がないわけではない。まずエンジン+トランスミッションは改良を加えられたにも関わらず、超低排出ガス仕様の☆☆☆☆ではなく☆☆☆で☆がひとつ足りない。☆は4つないとそもそもグリーン税制の適用にならないから、これは必須条件としては早期に達成して欲しい。また燃費についても同様で、平成22年規制に届いていない。基準値+15%または+25%でないとグリーン税制の適用にならないから、これももうひと頑張りというか、ふた頑張りくらいが必要だ。
このほか、今回の試乗車は350XVと250XVで両方ともXVだったために17インチタイヤを履いていた。250はXV以外は16タイヤで最小回転半径が5.3mに収まるが、17インチタイヤだとこれが5.7mになって日本では扱いにくいクルマになってしまう。250では横滑り防止装置のVDCがXVだけにオプション設定なので、早期に標準装備化を望みたい。
代表グレード | 日産 ティアナ 250XV[FF] |
---|---|
ボディサイズ[mm](全長×全幅×全高) | 4850×1795×1475mm |
車両重量[kg] | 1510kg |
総排気量[cc] | 2495cc |
最高出力[ps(kw)/rpm] | 185ps(136kw)/6000rpm |
最大トルク[kg-m(N・m)/rpm] | 23.7kg-m(232N・m)/4400rpm |
トランスミッション | エクストロニックCVT |
10・15モード燃費[km/L] | 12.0km/L |
定員[人] | 5人 |
消費税込価格[万円] | 326.6万円 |
発売日 | 2008/6/2 |
レポート | 松下宏 |
写真 | 菊池一仁 |
(レポート:松下 宏)
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