好き嫌いの分かれるアメリカ車風デザイン
おそらく新しい日産 フーガは「デザインという一次審査」で購入対象者を大きく絞る事になると思う。試しに仲間内の忘年会の席で問うたところ、私を含め大半が一次審査で断念するという結論になってしまいました。一次審査通った確立、およそ10%(そんなに嫌いじゃ無い、という1人を含む)。
日本人が好む高額車のスタイルは「トラッド」である。決してグニャグニャのラインで構成されたお尻下がりのシルエットじゃありません。100歩譲って1000万円以上するクルマなら、フーガのようなデザイン志向も面白いかもしれないが、500万円以下だと大いに厳しい。アメリカを見過ぎです。
ただ難問の一次審査をパスしたなら、後は合格の可能性は極めて高いんじゃなかろうか。クルマそものもの完成度たるや、極めて高いからだ。特に「素晴らしい!」のが、日本車にとって苦手項目だった乗り心地の質感。滑らかに動くショックアブソーバーを採用し、剛性感のあるボディと組み合わせてた。
さすがにBMWやメルセデス・ベンツと比べれば若干の濁りを感じるものの、どんな路面を走っても騒音レベル一定。ツキ上げ感は、20インチタイヤを履いているグレードだって気にならないレベル。「ストローク感」に気持ちよさが出てくれば、もはやドイツ車と同等の乗り心地になると評価しよう。
日本人が好む高額車のスタイルは「トラッド」である。決してグニャグニャのラインで構成されたお尻下がりのシルエットじゃありません。100歩譲って1000万円以上するクルマなら、フーガのようなデザイン志向も面白いかもしれないが、500万円以下だと大いに厳しい。アメリカを見過ぎです。
ただ難問の一次審査をパスしたなら、後は合格の可能性は極めて高いんじゃなかろうか。クルマそものもの完成度たるや、極めて高いからだ。特に「素晴らしい!」のが、日本車にとって苦手項目だった乗り心地の質感。滑らかに動くショックアブソーバーを採用し、剛性感のあるボディと組み合わせてた。
さすがにBMWやメルセデス・ベンツと比べれば若干の濁りを感じるものの、どんな路面を走っても騒音レベル一定。ツキ上げ感は、20インチタイヤを履いているグレードだって気にならないレベル。「ストローク感」に気持ちよさが出てくれば、もはやドイツ車と同等の乗り心地になると評価しよう。
アメリカ試乗を意識した立体的なデザインは、好みが分かれるところ。だが、高級車らしい存在感は十分感じられる。
リヤバンパーのサイドにもキャラクターラインが入れられるなど、細かい部分の造形にもこだわったデザインとなっている。
20インチタイヤは370GTタイプSのみの専用装備。足まわりも専用のスポーツサスで、ハンドリングと快適性を両立する。
走りの雰囲気は搭載エンジンで大きく変わる
エンジン+7速ATの仕上がりは、排気量によって大きく印象変わる。2.5リッターを選ぶと、ひたすら「ジェントル」でございます。エンジン音、振動共に静粛かつ滑らか。絶対的な動力性能だって昨今の日本の交通環境を考えるなら、必要にして十分。アクセル踏めば文句なく速いと評価しよう。
3.7リッターエンジンに乗ると、いろんな意味でワイルド。アクセルを床まで踏めば「こいつぁスポーツカーか?」と思うように加速。コーナーの立ち上がりでアクセル踏んでいくと、すぐ「ドバッとテール流して豪快に走ってみますかダンナ!」とクルマが訴えて来る感じ。
姿勢制御装置によって強引に押さえ込まれてしまうのだけれど、根っこはセダンのGTである。その代わりエンジンフィールもワイルド。特にアクセル開度大きくなるに従い、燃焼により振動や騒音レベルが高まっていく。回転の上昇による振動も決して少なくない。こういった味を好むなら話は別です。
新型フーガに採用された数々の電子制御部品は、いずれも「さらに開発を頑張ってください」。先行車に追いつくと自動的に戻るアクセルペダルは、思い切り接近しないと稼働せず。レーン逸脱を防ぐ装置も効きが弱くて意義を感じない。先行車追随クルーズコントロールも頻繁に追走すべき先行車を間違える。
さらにもう一つリクエストを出せるなら、ECO関連の飛び道具が欲しかった。時代感薄い、と言い換えてもいいだろう。今やECO=アタマの良さ。教養のある人はECCなクルマじゃないと快適じゃないです。そんな人はそう遠くない時期にデビューするハイブリッド車を待つべきか?
3.7リッターエンジンに乗ると、いろんな意味でワイルド。アクセルを床まで踏めば「こいつぁスポーツカーか?」と思うように加速。コーナーの立ち上がりでアクセル踏んでいくと、すぐ「ドバッとテール流して豪快に走ってみますかダンナ!」とクルマが訴えて来る感じ。
姿勢制御装置によって強引に押さえ込まれてしまうのだけれど、根っこはセダンのGTである。その代わりエンジンフィールもワイルド。特にアクセル開度大きくなるに従い、燃焼により振動や騒音レベルが高まっていく。回転の上昇による振動も決して少なくない。こういった味を好むなら話は別です。
新型フーガに採用された数々の電子制御部品は、いずれも「さらに開発を頑張ってください」。先行車に追いつくと自動的に戻るアクセルペダルは、思い切り接近しないと稼働せず。レーン逸脱を防ぐ装置も効きが弱くて意義を感じない。先行車追随クルーズコントロールも頻繁に追走すべき先行車を間違える。
さらにもう一つリクエストを出せるなら、ECO関連の飛び道具が欲しかった。時代感薄い、と言い換えてもいいだろう。今やECO=アタマの良さ。教養のある人はECCなクルマじゃないと快適じゃないです。そんな人はそう遠くない時期にデビューするハイブリッド車を待つべきか?
ボディサイズが大きくなったこともあり、室内は非常にゆったりとした雰囲気。高級サルーンらしい質感の高さも備えている。
装備を簡略化したAパッケージ以外には助手席オットマンが装着される。クッションの硬さもちょうどよくサポート性も高い。
本革シートはより上質なセミアニリン本革も選択できる。手触りがとてもいいので、予算に余裕があればオススメのアイテムだ。
2.5リッターエンジンでも動力性能は必要十分。3.7リッターはスポーツカーのように豪快な加速感が味わえる。
全車マニュアルモード付きの7速ATを搭載する。370GTタイプSのみマグネシウム製パドルシフトを装備している。
トランクスルー機構を備えているので、長尺物も積み込める。容量も十分確保されており、使い勝手は優れている。
written by 国沢光宏
代表グレード | 日産 フーガ 250GT |
---|---|
ボディサイズ[mm](全長×全幅×全高) | 4945×1845×1500mm |
車両重量[kg] | 1700kg |
総排気量[cc] | 2495cc |
最高出力[ps(kw)/rpm] | 225ps(165kw)/6400rpm |
最大トルク[kg-m(N・m)/rpm] | 26.3kg-m(258N・m)/4800rpm |
ミッション | 7速AT |
10・15モード燃費[km/l] | 12.2km/l |
定員[人] | 5人 |
税込価格[万円] | 427.35万円 |
発売日 | 2009/11/19 |
レポート | 国沢光宏 |
写真 | 佐藤靖彦/近藤暁史 |
(レポート:国沢 光宏)
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