編集長対談!! ゴルフとクルマの新関係 アルバ〜コリズム 東 寿彦(アルバ)VS大岡智彦(コリズム) <新車編>[CORISM] [CORISM]

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【生活・文化】2010/06/05

ゴルフを愛する努力家ゴルファーのレッスンバイブルとなっているのがALBA。レッスンだけでなく、ファッションやゴルフギヤなど多岐にわたる情報が満載。第2/第4木曜日発売。
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クルマ選びの楽しさを再確認する。ゴルフとクルマの新しい関係はあるのか?

ゴルフ雑誌「アルバ」編集長 東 寿彦さん

ゴルフレッスン誌「アルバ」の編集長である東 寿彦さん。ゴルフ専門誌でありながらゴルフとクルマの関係を重視して、誌面でもクルマを積極的に扱っている。さらに、今年から日本カー・オブ・ザ・イヤー実行委員会のメンバーにもなった。

「若者のクルマ離れ」。そんな言葉が頻繁に聞かれるようになってから、随分長い時間が経った。不況も重なり、日本国内の販売台数は500万台を割り込み、エコカー減税頼みの下降モードから脱しきれない。今やクルマ離れは、若者だけのものではないのが現状だ。
 クルマを囲む環境は大きく変化している。単純にクルマが好き、クルマで自らのステータスをアピールする。そんな人たちは減っていき、クルマは生活するための道具のひとつ。趣味をアシストするための道具など、そこには情緒的な要素が減り実用性と経済性が重要視されてきている。クルマの家電化とはそういうことだろう。
 だが、実用性と経済性に支配されたクルマ選びに楽しさはあるのだろうか? 今一度クルマ選びの楽しさについて考える。今回のテーマは、単純にクルマにフォーカスするのではなく、趣味とクルマの関係を重視する。クルマと関係の深い趣味の代表格ともいえるゴルフに注目した。ゴルフを軸にしたクルマ選びとはどんなものなのか? ゴルフとクルマの新しい関係はあるのだろうか?
 話を伺ったのは、多くのゴルファーが自らの腕を磨くために参考とするゴルフレッスン誌「アルバ」 の編集長である東 寿彦さん。ゴルフとクルマの関係を重視して、ゴルフ専門誌でありながらクルマを積極的に扱っている。さらに、今年から日本カー・オブ・ザ・イヤー 実行委員会のメンバーにもなった。

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大岡(コリズム)の疑問

「ゴルファーは、なぜセダンばかりの保守的クルマ選びなのか? 変化はないのか?」

東 編集長の結論

「好きなゴルフブランドと同じブランドイメージ、ファッションのように、クルマもゴルフとコーディネイトするクルマ選びが楽しい時代になる」

定番の高級セダンだけでなくミニバンもゴルファーの注目の的

ゴルフ雑誌「アルバ」編集長 東 寿彦さんと「コリズム」編集長 大岡智彦
大岡:
 東さんは、アルバを編集するのにゴルファー目線を大切にしているようですけど、ゴルファー目線でクルマ選びをすると、どうなるんでしょうか?

東:
 ゴルフというスポーツを楽しんでいる人々は、ある程度経済的に余裕があります。アルバの「今乗っているクルマ」アンケート結果では、
クラウンエスティマステップワゴンオデッセイ などといった国産車の中でも高級車が多いですね。さらに、欲しいクルマは? というアンケート結果になると、クラウンやアルファード といった高級国産車の他に、メルセデス・ベンツ EクラスBMW 5シリーズ といったゴルフ場では定番な輸入車が入ってきます。さらに、最近はエコカーブームってことで、ゴルファーの世界にもプリウス が入ってきています。

大岡:
 ゴルファーの今乗っているクルマの多くが、ミニバン っていうのは意外でしたね。ゴルフ場で見かけるクルマの多くは、セダン車ってイメージがあったので。また、欲しいクルマとなるとメルセデス・ベンツやBMWが入ってくるのは納得できるんだけど、これまた想像以上に保守的なクルマ選びなんですねぇ……。

東:
 まぁ、保守的って言えば保守的ですかね。でも、これからゴルファーのクルマ選びは、ドンドン変わってくると思いますよ。

大岡:
 なんで?

東:
今、去年の賞金王、石川 遼ブームってこともあり、ゴルフ人口は増えています。ゴルフ場の来場者数も毎年伸びている状態です。そんなこともあり、結構若い世代のゴルファーが増えてます。彼らの影響力はスゴイ。大岡さん、最近のゴルフウェアなんかハデなの増えたと思いませんか?

石川 遼ブームでゴルファーのクルマ選びにも変化が

大岡:
 そうそう。カラフルでハデなだけじゃなくて、全体に細身だよね。ボクなんかのように中年太り系だと、キッツイのなんのって(笑)。

東:
 これも石川 遼ブームの影響なんです。ゴルフファッションも、以前に比べスタイリッシュになりましたよね。今、ゴルフ界のファッションは石川 遼系の細身ノータックパンツ系か、太め2タック系で昭和のゴルファーファッションで去年の賞金ランキング2位の池田勇太系に分かれてます。石川系が若い世代のゴルファー、池田系がおじさんゴルファーといえば分かりやすいでしょ。

大岡:
 確かに。ボクはどっちかというと、池田勇太系ですね。まぁ、石川 遼系になりたいけど、プクプクした体系が、それを許してくれないし……。で、それとクルマがどう関係しているんでしょうか?

東:
 ウェアがスタイリッシュに変化しているということは、同じ持ち物であるクルマに関しても、選択肢が変化すると思ってます。池田勇太系がメルセデス・ベンツ EクラスやBMW 5シリーズの保守系セダンなら、石川 遼系はレクサス RX や同じメルセデス・ベンツでもEクラスカブリオレ など、よりスタイリッシュなクルマですね。つまり、自分のライフスタイルとゴルフスタイルを重ね合わせたようなクルマの選び方になるんじゃないでしょうか。だから、高級セダン 系のクルマからSUVオープンカースポーツカー などに徐々に変化していくと感じてます。

大岡:
 なるほど。確かに最近オシャレなゴルファーで年齢が若い人たちは、あまりセダンに乗ってこないですしね。クルマも大好きなゴルフスタイルの一部ということですね。

東:
 そう。クルマは、単純にゴルフに行くための便利な道具。それだけではダメな時代です。多様性って言葉でひとくくりするのは簡単だけど、趣味とクルマの関係ってゴルフにおいてはそんな単純なものではないでしょう。大好きなゴルフとファッションと、どう調和させていくか。自分が好きなゴルフブランドに近いブランドイメージをもつクルマに乗りゴルフに行く充実感や所有満足感。そんなクルマの選び方になってくるじゃないでしょうか。

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ホンダ オデッセイ フロントビュー

アルバの読者の多くが、すでにオデッセイやステップワゴンといったミニバンにシフトしているという。ホンダというスポーティなブランドとゴルフというスポーツがリンクしているようだ。

レクサス RX フロントビュー

 SUVのアクティブでスポーティなイメージは、ゴルファーにピッタリ。ミニバンというカテゴリーより、生活感がないのもポイント。自分の好きなゴルフファッションブランドとコーディネイトするのもいいだろう。

メルセデス・ベンツ Eクラス カブリオレ フロントビュー

 遊びを徹底的に楽しむ。そんなライフスタイルであるのなら、実用セダンよりクーペやカブリオレという選択もありだ。ゴルフ場への行き帰りの道も、カブリオレなら爽快な気分でドライブを楽しめるはず。

(レポート:大岡 智彦

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