愛車を傷から守るプロテクションフィルムって何だ? 「XPEL JAPAN TOUR 2017」レポート

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【ビジネス・経済】2017/09/21

 

飛び石などから愛車のボディを傷から守る魔法のフィルム「XPELペイントプロテクションフィルム(PPF)」

XPELペイントプロテクションフィルム

 みなさんは、ペイントプロテクションフィルム(PPF)をご存じだろうか。

プロテクションフィルムは、自動車のボディ、特に塗装面を保護する薄いフィルム。まだまだ日本ではなじみが薄いかもしれないが、クルマ好きには注目したいアイテムだ。

プロテクションフィルムの効果が分かりやすいのは、まず「飛び石」。誰もが一度は経験したことがあるだろう。ボンネットの塗装面を深くえぐり取られた傷が付くことが多い。また、最近のクルマにはドアエッジモールがない。そのため、駐車場でたびたび起きる「ドアパンチ」が起きる。そして「鳥糞害」や「ドアハンドル部分の傷など、クルマに対する傷へのリスクは多い。

プロテクションフィルムは、傷や塗装面のリスクを無くす効果が期待できるものなのだ。クルマをキレイに見せるコーティングはたくさんあるものの、傷を防止するものではない。それに対して、プロテクションフィルムは、まさに文字通りクルマを傷から保護するやくわりをもつ。

XPELのプロテクションフィルムは、1996年にアメリカで開発された耐候性・耐摩耗性に優れたポリウレタンフィルム。フィルムは透明で耐候性のあるアクリル系の粘膜剤を塗布している。厚みは0.15mm(150ミクロン)。ウィンドウフィルムなどと比較しても分厚いこのフィルムは、高透過高分子ポリウレタン素材により非常に柔軟性があり収縮性に富んでいるのが特徴だ。その機能が評価され、なんと米軍戦闘機のキャノピー(操縦席の風防)にも採用されている。このフィルムが、クルマのボディを傷から守ってくれるのだ。

プロテクションフィルムの可能性をアピールした「XPEL JAPAN TOUR 2017」開催

XPELペイントプロテクションフィルム

XPEL社でマーケティングを担当するルーク氏。プロテクションフィルムにおける日本マーケットの高いポテンシャルをアピール。多くの施工業者とディスカッションすることで、次のマーケティング戦略に生かすという。

 そんな中、PPFのリーディングカンパニーであるアメリカのフィルムメーカーXPEL社が、去る9月5日、都内で「XPEL JAPAN TOUR 2017」を開催。大勢の施工業者やメディアが集まった。

今回のイベントは、XPEL社製プロテクションフィルムの輸入代理店を務めるエクセルフィルム(神奈川県厚木市、飛鳥田秀樹代表取締役)が企画して実現したもの。

2部構成で進行したこのイベント。まず、XPEL社でマーケティングを担当するルーク氏による講演でスタート。日本マーケットは、まだまだ伸びしろが大きく成長が期待できることをアピール。最新の業界動向、XPEL社の歴史などが紹介された。世界のプロテクションフィルム施工率などを交えつつ、メーカーとしてさらなる普及を目指したPRを続けていく決意が述べられた。

その一方、参加者からも日本の現状を踏まえての質問や要望などが相次ぐ。高級車に施工するイメージが強いプロテクションフィルムの拡販について。今後の広報宣伝活動に関する戦略についてなど、開場から相次いだ参加者の発言の一つ一つに、XPEL社として丁寧に回答していた。

このような、予定を大幅にオーバーするほどの白熱したディスカッションの後で、ルーク氏は「まだ言えない情報もあるが、今後もより良い商品が出せることは間違いない」と含みをもたせながらも、これからの製品展開に強い意欲を示した。

クルマ丸ごとだけでなく、ヘッドライトやドアカップなど守りたいところだけにも貼り付け可能!

 イベント後半では、XPEL施工技術最高責任者及びインストラクタートレーナーのアレックス氏による実演が披露された。良いプロテクションフィルムは、商品としてフィルムの品質が高いだけではダメだという。施工しやすさも性能の内。さらに、その施工しやすさが奏功して高いクオリティのフィルム施工ができていなければならないとこだわりを見せる。発売元が誇るトップ技術者の作業の様子を、参加者達は食い入るように見入っていた。

プロテクションフィルムが施工された状態を見たが、フィルムが貼られているかどうか判断するのは非常に難しいくらい自然。ボディや塗装面を保護しながら、約3年という耐久性を誇る。

XPELプロテクションフィルムの特徴は、なんと車種にあわせてカットされていること。ボンネットやバンパー、ドアカップ、ヘッドライトなど貼る場所のカタチに合わせて事前に切られている。北米などで売られている車種なら、ほぼ網羅しているという。わざわざクルマのカタチに合わせてカットする必要が無いのも魅力だ。

場所により、すでにカットされているということは、オーナーはヘッドライトだけ、もしくはドアカップだけなどと、貼り付け場所を自分で選ぶことも可能。予算に合わせて必要な箇所にだけ貼ることも可能だ。こうしたフレキシブルな貼り付けができるのもXPELプロテクションフィルムのユニークなところ。

XPELペイントプロテクションフィルム

グリルの狭い部分にもプロテクションフィルムを丁寧に貼り付けていく。

XPELペイントプロテクションフィルム

インストラクターのアレックス氏の技を真剣に見つめる「XPEL JAPAN TOUR 2017」に参加した施工業者のみなさん。

XPELペイントプロテクションフィルム

手前はプロテクションフィルムを貼り終えた部分。艶も十分で、フィルムが貼ってあるかどうかさえ分からないくらい自然だ。

XPELペイントプロテクションフィルム

XPELプロテクションフィルムの魅力は、クルマ丸ごとだけでなく、ヘッドライトやドアカップ、ボンネットなど、それぞれの場所だけ貼ることができること。予算や用途に合わせて顧客が自ら選択できる。

XPELペイントプロテクションフィルム

「クルマを大切にするオーナーの皆さんに、よりプロテクションフィルムの魅力を伝えていきたい」と語る輸入元であるエクセルフィルムの飛鳥田社長(写真中央)。向かって右が、XPEL社マーケティング責任者のルーク氏。左がインストラクターのアレックス氏。

 とかく、高級車の為の贅沢品のように受け止められる面もあるXPELプロテクションフィルム。しかし、最近の北米では、プリウスなどへの施工も大変増えてきている。施工実績の多い車種は、直近のデータによるとフォードのF150、ピックアップトラックなのだそうだ。徐々に認知が広がり、北米では一般ユーザーも選ぶようになった。

また、融雪剤の影響を受けやすいカナダでは、施工率がかなり伸びているという。このような中、日本ではまだまだ施工実績が少ないのが実情だ。そんな状況を踏まえて、エクセルフィルムの飛鳥田社長にお話を伺った。

「日本でもプリウスは人気の車種であり、雪の多い地域などではカナダなどと同じ事が言えると思います。(プロテクションフィルムは)クルマを大切にするユーザーの必須アイテムです。もっと多くの人に分かりやすく魅力を伝えられるように努めていきたい。また、見栄えにこだわるオーナーも多く、その投影面積の大きいハイエースやキャラバンのオーナー様にも是非ご提案していきたいですね。そんな日本独自の展開もしていきたいと思います」と飛鳥田社長は日本独自のマーケット開拓に意欲を示す。

この日、参加者同士の交流も活発に行われ、大変有意義な機会になっていたようだ。ボディの保護能力の高さだけではなく、その透明度の高さ、施工のしやすさなど、総合力で高品質を誇るXPEL社のプロテクションフィルム。日本でも今後さらに注目されるアイテムになりそうだ。

XPELペイントプロテクションフィルム

「XPEL JAPAN TOUR 2017」に参加した皆さん。

(レポート:CORISM編集部

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