“若者のクルマ離れ”なんてウソ!? 「ホンダ CR-Z」快進撃の謎に迫る【自動車マーケット一刀両断】 [CORISM] [CORISM]
【ビジネス・経済】2010/03/28
若者を中心に想像を上回る受注を獲得
2月25日に発売されたホンダ 新型 CR-Zと開発責任者である友部了夫氏(ホンダ記者発表会にて)
もはや、自動車はお年寄りマーケット状態で、購入者の50%以上が50歳以上などというクルマもたくさんあるほどだ。若者のクルマ離れは、もう歯止めが効かない状態であって自動車メーカーもどうしたらいいかお手上げ状態。
そんな中、ホンダのハイブリッドスポーツカーCR-Zが、若者を中心に売れている。これは、もはや業界の奇跡。まだ、初期の受注とはいえ、なんと20歳代男性が15%、30歳代独身男性が35%という結果が出ている。MT車比率も発表前にホンダが予想していた30%を大きく超える40%となった。
ホンダも日本国内において、これほど若者に支持されるとは思っていなかったようだ。国内のマーケティングは、1980年代から1990年代初頭にかけて大人気を誇ったホンダ CR-Xのようなコンパクトスポーツを要望する50歳代は、ある一定あると読んでいた。しかし、国内専用車としては台数が少なすぎて販売できない。メインターゲットはヨーロッパとして北米も含め、なんとか開発を続け発売した経緯がある。そこには、開発陣の想いが複雑に絡みあっていた。
「国内のスポーツカー市場は、ほとんどないと思っていました。ヨーロッパをメインターゲットに据えたのもそんな理由からです。ただ、日本国内においてマーケットは無くてもCR-Zを世に出す価値は絶対にある、と思っていました。結果的には、プロダクトアウトというカタチになったのですが、日本国内においては開発陣を含めCR-Zに係わるすべての人がチャレンジしたいという想いがありました。国内においては、ミニバンと軽&コンパクトしか売れていませんから・・・」と開発責任者である友部了夫さん。
そんな中、ホンダのハイブリッドスポーツカーCR-Zが、若者を中心に売れている。これは、もはや業界の奇跡。まだ、初期の受注とはいえ、なんと20歳代男性が15%、30歳代独身男性が35%という結果が出ている。MT車比率も発表前にホンダが予想していた30%を大きく超える40%となった。
ホンダも日本国内において、これほど若者に支持されるとは思っていなかったようだ。国内のマーケティングは、1980年代から1990年代初頭にかけて大人気を誇ったホンダ CR-Xのようなコンパクトスポーツを要望する50歳代は、ある一定あると読んでいた。しかし、国内専用車としては台数が少なすぎて販売できない。メインターゲットはヨーロッパとして北米も含め、なんとか開発を続け発売した経緯がある。そこには、開発陣の想いが複雑に絡みあっていた。
「国内のスポーツカー市場は、ほとんどないと思っていました。ヨーロッパをメインターゲットに据えたのもそんな理由からです。ただ、日本国内においてマーケットは無くてもCR-Zを世に出す価値は絶対にある、と思っていました。結果的には、プロダクトアウトというカタチになったのですが、日本国内においては開発陣を含めCR-Zに係わるすべての人がチャレンジしたいという想いがありました。国内においては、ミニバンと軽&コンパクトしか売れていませんから・・・」と開発責任者である友部了夫さん。
SNSサイトのミクシィやWEBを使った新しい広告を展開
もちろん、想いだけでクルマが売れるワケではない。国内のコミュニケーションもとにかく若者を意識した。SNSサイトのミクシィやWEBを使った広告展開など、若者にリーチできる状態を作った。「ハイブリッドカーはエコで終わるな」も若者へのメッセージでもある。
「エコだけ、スポーツだけという考え方では、今の若者には興味をもってもらえないのだと思っています。彼らは頭が良いしムリをしない。だから、ひたすら燃費がいいだけでもだめ、スポーツカーだからといって刹那的にガソリンを使い続けてもダメ。もちろん、クルマとしてカッコ良くなくてはダメ。さらに、実際に買える金額でなくては・・・。と、ハードルは高いです。作り手としては、すごく難しいことばかりですけど、エンジニアや営業にとっては、まさに力の見せ所でしたね。あと、強いて言うならば、もっと若い女性にも乗って欲しいなぁ(笑)」
何度も開発中止の危機を乗り越えてきたというホンダ CR-Z。このクルマの存在と売れ行きは、今後出てくるかもしれない国産スポーツカー新たな指標になることは間違いない。
「エコだけ、スポーツだけという考え方では、今の若者には興味をもってもらえないのだと思っています。彼らは頭が良いしムリをしない。だから、ひたすら燃費がいいだけでもだめ、スポーツカーだからといって刹那的にガソリンを使い続けてもダメ。もちろん、クルマとしてカッコ良くなくてはダメ。さらに、実際に買える金額でなくては・・・。と、ハードルは高いです。作り手としては、すごく難しいことばかりですけど、エンジニアや営業にとっては、まさに力の見せ所でしたね。あと、強いて言うならば、もっと若い女性にも乗って欲しいなぁ(笑)」
何度も開発中止の危機を乗り越えてきたというホンダ CR-Z。このクルマの存在と売れ行きは、今後出てくるかもしれない国産スポーツカー新たな指標になることは間違いない。
■【ホンダ 新型 CR-Z 新車情報】エコだけど「走りが楽しい」ハイブリッドスポーツカー誕生[2010.02.25/CORISM]
■【ホンダ 新型 CR-Z 試乗記】スポーツなのにエコ! 新しい価値を提案する新型ハイブリッドスポーツ[2010.03.28/CORISM]
■大人気!ハイブリッドスポーツカー「ホンダ CR-Z」目標の10倍を受注[2010.03.24/CORISM]
(レポート:大岡 智彦)
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