富士重工業は、3月1日にスイスで開幕した「第81回ジュネーブモーターショー」で、技術コンセプト「BOXER Sports Car Architecture (ボクサー・スポーツカー・アーキテクチャ)」を世界初公開した。
　このボクサー・スポーツカー・アキーテクチャは、トヨタ自動車と共同開発中のFRスポーツ車の新しい走りを支える技術コンセプト。スバルのコア技術である水平対向(ボクサー)エンジンを中心に、FRスポーツ車の性能を最大限に引き出すために新たに開発したFRレイアウトの技術として提案する。
　シャシーは、スポーティでありながら、ドライバーが気持ち良いと感じる、そして信頼を感じる走りの実現を目指し、開発に取り組んできたとのことで、人車一体となったスポーティで愉しい走りと、ショートホイールベースがもたらす機敏な走りを実現するスバルの新しいシャシーを提案。もともと低重心なボクサーエンジンを、従来のスバル車よりもさらに低く、かつ、車体の中央寄りに配置する。これによりコーナリング性能に優れたナチュラルで気持ちの良い走りを実現するとともに、スポーツカーらしい低いエンジンフードのシルエットを実現。ドライビングポジションを低くすることが可能となるほか、フロントオーバーハングの短縮が可能となり、リヤのオーバーハングの短縮とあわせ、ヨー慣性モーメントの発生を軽減し、スポーツカーとしての高い操縦安定性とハンドリング性能を実現するという。
　同アーキテクチャの仕様として公開されたものによると、新世代2.0リッター水平対向4気筒ガソリンエンジンを搭載。ボディサイズは全長4200×全幅1770×全高1270mm、ホイールベースは2570mmと、同ショーでトヨタが公開したFRスポーツ・コンセプト「FT-86 II concept」に比べると、全長が35mm、全幅が25mm短縮されている。タイヤサイズは215/45R17となっている。なお、スバルFRスポーツ車は、スバル初の量産FRモデルとして2012年春の生産開始を予定している。
　このほか同ショーには、昨年のLAショーで初公開されたコンセプトカー「スバル・インプレッサ・コンセプト」、欧州仕様の「スバル・トレジア」などを出展した。