大型ミニバンも燃費重視! 待望のハイブリッドを追加【20系トヨタ アルファード/ヴェルファイア新車情報】
価値ある高級ミニバンのハイブリッド化
トヨタは、20系アルファード&ヴェルファイアをマイナーチェンジし発表した。発売は11月1日。また、アルファード&ヴェルファイアには、新たにハイブリッドモデルを追加し11月21日より発売する。
今回の20系アルファード&ヴェルファイアのマイナーチェンジ最大の特徴は、ハイブリッドモデルが追加されたこと。顧客からの強い要望に応え、ようやくラインアップされた。この大型の高級ミニバンとはいえ、マーケットの中心は3.5Lではなく2.4L。中古車マーケットでは、さらに2.4Lへの需要が強く、高価な3.5Lと同等な価格が付くなどの人気グレード。小さい排気量のグレードを望む大きな理由は、やはり燃費だ。大きく高級なミニバンを買う層でさえ、税金を含め、小さい排気量で低燃費なグレードを選んでいるのが現状。車両を購入するときのイニシャルコストは高くてもいいが、ランニングコストは安く抑えたいというマーケットニーズを反映すると、当然のことながら、ハイブリッド追加ということになる。
さらに、ライバルとなる日産エルグランドの2.5L車が、アルファード&ヴェルファイアの2.4L車より排気量が多いのに同等な燃費。そして、トルクが25kg-mと2.2kg-m多く動力性能的にも優っている状況。2.4Lに関してはテコ入れをする必要があり、差別化するためにもハイブリッドは必要不可欠なグレードといえる。ミニバン王の座はトヨタである、と言わんばかりの力の入ったグレードだ。
アルファード&ヴェルファイアのハイブリッド車は、リダクション機構付のTHSⅡの採用により、エンジン音や振動を徹底的に抑制。高級ミニバンらしい高い静粛性を実現。2.4L直列4気筒エンジンとE-Four(電気式4輪駆動)の組み合わせにより、パワフルな加速と高度な操縦安定性を獲得した。また、10・15モードで19.0km/Lというクラストップレベルの低燃費も実現した。さらに、ハイブリッドモデル専用として、シートとフロントフロアカーペットの一部のファブリック表皮に、エコプラスチックを採用している。
さらに、先代のハイブリッドモデルにはなかったイカツイエアロパーツでスポーティな演出を施したグレードも用意。アルファード&ヴェルファイアどちらの車種も、ハイブリッドモデルでも迫力のエアロフォルムを手に入れられるようになっているのは評価できる。
エコだハイブリッドだと言いながらも、2トンを超えるような大型ミニバンも投入しなくてはいけないのは、フルラインメーカーとしての宿命。少しでもこのクラスが環境に与える負荷を軽減するだけでなく、マーケットのニーズに応えられたのは、トヨタの強みでもあるハイブリッド技術があったからこそ。こういった、大きく重く燃費の悪いクルマにもハイブリッド技術を積極的に使って欲しい。
予算が無かったのか? 思った以上に小変更だが、トヨタ初のパノラミックビューモニターは使いやすさアップ!
ハイブリッド以外で、今回のマイナーチェンジでは、フロントグリルやフロントバンパー、リヤガーニッシュ、バックランプのデザインを変更。より力強い外観を創出することに加え、ボディカラーにライトブルーメタリック、ダークバイオレットマイカメタリック、ダークブルーマイカを新設定。また、内装はスピードメーターのデザインやシート表皮、木目色の変更により、高級感をさらに高めている。
3年ぶりのマイナーチェンジなので、大きく雰囲気を変えてくると予想していたものの、意外にも小変更に留めている。通常、デザインを大きく変化させ、旧型ユーザーの買い替えを促進するのが常套手段だが、今回はジックリと売っていく手法を選択したか、ほぼ国内モデル専用車なので、ハイブリッド投入で予算がなくなり大幅変更することができなかったのかという切実な話も想像できる。
使いやすさを向上するアイテムとして、車両周辺を真上から見たような広範囲の映像を表示し、安全運転をサポートするトヨタ初となるパノラミックビューモニターをオプション設定した。これは、日産が得意とするアラウンドビューモニターと同じような機能。アルファード&ヴェルファイアは、大きなボディなので、とても便利で安全な機能だ。
その他、オートマチックハイビーム、運転席オートスライドアウェイ、心地よく快適な車内空間を提供するナノイー、スーパーUVカットガラス(フロントドア)など、機能的な装備を新たに設定した。
アルファード&ヴェルファイアのマイナーチェンジで、大型ミニバンマーケットも活気を取り戻す予感。ライバル、日産エルグランドも秋から年末に向けて対抗策の特別仕様車や限定車が出るかもしれない。また、このクラス輸入車唯一ともいえるVWシャランも、このマーケットを虎視眈々と狙っている。秋から冬にかけて、大型ミニバンマーケットもアツくなること必至。高級感とハイブリッドで勝負するアルファード&ヴェルファイア。卓越した走りと低燃費のVWシャラン。そして、すべてにバランスのとれた日産エルグランド。ナニを重視するかで、ターゲットは決まるはずだ。
<20系トヨタ アルファード主要グレード価格>
・240X 8人乗り 2WD 3,000,000円
・240S 8人乗り 2WD 3,350,000円
・240G 8人乗り 2WD 3,640,000円
・350S 8人乗り 2WD 3,730,000円
・350G 7人乗り 2WD 4,060,000円
・ハイブリッドX 7人乗り電気式4輪駆動 3,950,000円
・ハイブリッドG 7人乗り電気式4輪駆動 4,400,000円
・ハイブリッドSR 7に乗り電気式4輪駆動 4,550,000円
<20系トヨタ ヴェルファイア主要グレード価格>
・2.4X 8人乗り 2WD 3,000,000円
・2.4Z 8人乗り 2WD 3,350,000円
・2.4V 8人乗り 2WD 3,640,000円
・3.5Z 8人乗り 2WD 3,730,000円
・3.5V 7人乗り 2WD 4,060,000円
・ハイブリッドX 7人乗り電気式4輪駆動 3,950,000円
・ハイブリッドV 7人乗り電気式4輪駆動 4,400,000円
・ハイブリッドZR 7人乗り電気式4輪駆動 4,550,000円
トヨタ アルファード画像集
トヨタ ヴェルファイア画像集
代表グレード | 20系トヨタ アルファード ハイブリッドSR |
---|---|
ボディサイズ[mm](全長×全幅×全高) | 4885×1840×1905mm |
車両重量[kg] | 2110kg |
総排気量[cc] | 2362cc |
エンジン最高出力[ps(kw)/rpm] | 150ps(110kw)/6000rpm |
エンジン最大トルク[kg-m(N・m)/rpm] | 19.4kg-m(190N・m)/4000rpm |
ミッション | 電気式無段変速機 |
10・15モード燃費[km/l] | 19.0km/l |
定員[人] | 7人 |
税込価格[万円] | 455.0万円 |
発売日 | 2011/11/1ハイブリッドは2011/11/21 |
レポート | 編集部 |
写真 | トヨタ |
【関連記事】
- 日産 NEW エルグランド 対 トヨタ アルファード/ヴェルファイア比較評価試乗 ROUND1 ファーストインプレッション
- スクープ! 2011年11月発売!? ハイブリッド車を追加し価格は450万円程度?【トヨタ アルファード&ヴェルファイア新車情報】国沢コラム
- 【日産 新型 エルグランド 試乗記】今度こそアルファード/ヴェルファイアを迎え撃つ!
- 【トヨタ 新型 ヴォクシー試乗記】ホントはこっちがNo.1!? デビュー3年で熟成高まるニュー ヴォクシー
- 10年ぶりの復活。フォルクスワーゲンからラージミニバン「シャラン」日本再上陸
- 損しないクルマ選びのマル秘リスト公開! リセールバリューで不況を乗り越えろ!?
- 【新車・中古車購入術】スライドドアで選ぶ! 家電的クルマの選び方
- 待望のハイブリッド車が登場! 圧倒的な静粛性【トヨタ アルファー/ヴェルファイア ハイブリッド試乗記】
【オススメ記事】
- フォルクスワーゲン ポロ新車情報・購入ガイド ついに全長4m越えに! 3ナンバー化した6代目新型ポロは、1.0L直3ターボを搭載【ニュース・トピックス】
- 三菱エクリプスクロス試乗記・評価 さすが4WDの三菱! 豪快にリヤタイヤを振りだすような走りも楽しめる絶妙なS-AWCに脱帽!【レビュー】
- 【日産リーフ 長期評価レポートvol.6】 日差リーフの実電費チェック! (一般道編)コツコツ電費を稼ぐe-Pedal【評論家ブログ : 日産リーフ】
- メルセデス・ベンツSクラス新車情報・購入ガイド 約20年振りの直6エンジンに、ISGを組みあわせた次世代エンジンを搭載!【ニュース・トピックス】
- 【日産リーフ 長期評価レポートvol.5】 日差リーフの実電費チェック! (高速道路編)実電費アップは、こだわりの空力性能にあり!【評論家ブログ : 日産リーフ】
- 三菱エクリプスクロス新車情報・購入ガイド スタイルに走り、装備とスキ無しの完成度を誇るコンパクトSUV。ガソリン車だけしかないことが、唯一の弱点?【ニュース・トピックス】
- 【日産リーフ 長期評価レポートvol.4】 30歳代クルマ好き女性、初めての電気自動車! その評価は?【評論家ブログ : 日産リーフ】
- 日産セレナe-POWER新車情報・購入ガイド ついに、シリーズハイブリッドシステムを搭載したセレナ! 5ナンバーミニバン、ハイブリッド車戦争へ加速!!【ニュース・トピックス】
- マツダCX-8試乗記・評価 際立つ運転のしやすさ! こだわりの「躍度」を雪上でチェック!【レビュー】
- 日産テラ(TERRA)新車情報・購入ガイド ナバラベースのSUV中国でデビュー! 日本への導入は?【ニュース・トピックス】
【関連記事】
- ご報告! みじゅ、Gulliver公式YouTubeチャンネルに出演中。見てね!【BLOG】
- 40系トヨタ アルファード、ヴェルファイア試乗記・評価 燃費や乗り心地、静粛性など、全方位、スキ無し!?【トヨタ】
- 40系トヨタ アルファード/ヴェルファイア新車情報・購入ガイド 天下無双ミニバン誕生!【トヨタ】
- 中古トヨタ アルファード VS トヨタヴォクシー、買うならどっち? 徹底比較評価【対決】
- 100万円以下おすすめ中古ミニバン5選【生活・文化】
- トヨタ アルファード動画・評価 ミニバン、ナンバー1の魅力を紹介!【BLOG】
- トヨタ アルファード/ヴェルファイア新車情報・購入ガイド 絶妙な価格設定! お馴染みの人気特別仕様車投入【トヨタ】
- トヨタ アルファード/ヴェルファイア新車情報・購入ガイド 死角なし? 進化した先進予防安全装備を標準装備化し孤高のナンバー1ミニバンへ [CORISM]【トヨタ】
- トヨタ アルファード/ヴェルファイア新車情報・購入ガイド ギラギラ&ラグジュアリー感をより鮮明にした特別仕様車TYPE BLACK/GOLDEN EYES登場!【トヨタ】
- チューニング&ドレスアップパーツを体感できるクルマイベント開催! 1月30日(土)~31日(日)「CAR FES ALPHARD/VELLFIRE FESTIVAL」【イベント情報】
【オススメ記事】
- ホンダWR-V試乗記・評価 大満足か後悔か? 成功か失敗か? 見極め重要なコンパクトSUV【ホンダ】
- 日産エクストレイル(T33型)vs トヨタ ハリアーハイブリッド(80系)徹底比較!【対決】
- 日産フェアレディZ新車情報・購入ガイド 2025年モデルが登場! 納期は? 転売ヤー対策は?【日産】
- BMW M2クーペ(G87)試乗記・評価 「サーキットで乗ってみたい!」クルマ好き女子が試乗!【BMW】
- 2024-2025日本カー・オブ・ザ・イヤー、栄えある10ベストカーが決定! 今年のナンバー1は、どのクルマに!?【イベント】
- 2024-2025日本カー・オブ・ザ・イヤー、ノミネート車31台が決定!【イベント】
- マツダCX-80試乗記・評価 すべてに大人の余裕を感じた国内フラッグシップ3列SUV【マツダ】
- 三菱 アウトランダーPHEV新車情報・購入ガイド 大幅改良&値上げ。それでも、コスパ高し!!【三菱】
- スズキ フロンクス試乗記・評価 価格、燃費値を追加。欧州プレミアムコンパクトに近い上質感【スズキ】
- 日産セレナAUTECH SPORTS SPEC新車情報・購入ガイド 走りの質感を大幅向上した特別なモデル【日産】
CORISM公式アカウントをフォローし、最新記事をチェック!