クルマ好きのコドモを増やすには、オトナが楽しまなきゃ! 今こそ“車育”のススメ!

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【生活・文化】2010/08/01

 

夏が来ると思い出す、少年時代の思ひ出・・・

トヨタ カローラ(1979年〜)

トヨタ カローラ(1979年〜)
 暑い夏の時期、なぜかふと思い出すのが実家で使っていたクーラーのことだ。現在のような「エアコン」ではなく「クーラー」。あくまでも冷やす為だけという、今思えばとてもシンプルな電器製品だった。
当時我が家で使っていたのは水冷式のクーラーだ。水が少なくなるとわざわざポリタンクで補充するのだが、これが僕ら子供たちのお仕事だった。快適な温度を得るため、面倒と思いながらも子供なりに精一杯お手伝いしていたっけ。現在のようにすべてが指一本というワケにはいかない時代、「心地よい面倒」が当たり前の時代だった。もちろん、もっと便利な新製品が出たからって、今ほどむやみやたらと買い換えることもなかった。どんなものにも命はあって、大事に使わなければバチがあたる、もったいない!と言われたものだ。そんな時代だから、モノも大切に使うように教えられた。

あの頃、クルマはもっと特別なものだった

日産 スカイライン(通称「ジャパン」) 1980年〜

日産 スカイライン(通称「ジャパン」) 1980年〜

 そんな昭和の時代、まだまだクルマも高級品だった。自家用車を持つ家など、女の子でもそれが「カローラ」だとか「スカイライン」だとか、車名までちゃんと言えたものだった。お父さんにとっても自慢の1台だから、「これはスカイラインでも特別な、”GT”っていうんだぞ。テールランプも他と違って丸型なんだぞ!」・・・とかなんとか、アレコレ嬉しそうに語っていたりして。どの家庭でも多かれ少なかれ、そんな姿を見て育っているはずだ。

しかし、いつのまにか一家に1台の自家用車があたりまえになり、クルマが単なる実用のアシへと変わってゆくにつれて、子供達の興味もクルマからテレビゲームやアニメのキャラクターに変わっていた。お父さんも昔ほど「うちのエスティマは3.5リッターだぜ」と子供に自慢したりはしなくなっただろう。むしろ「なんでウチのクルマには後ろにテレビがないの。ショータくんちのクルマには付いてるよ!」なんて責められたりして・・・。子供たちに聞いたって、ウチのクルマは「トヨタ」とか「ミニバン」、なんて答えしか返ってこないだろう。
幼い頃に興味を持たなかったクルマに対して、免許が取得できる歳になったからといってすぐに興味が沸くとは思えない。全てが当てはまると思わないが、これってイマドキの若者のクルマ離れの大きな要因のひとつだと思う。

 

クルマ離れの原因は、僕らオトナのせいだ!

430型 日産 セドリック&グロリア 軍団

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 そこでふと思う。クルマの魅力、クルマの楽しさ、ありがたみを知らずに育つ世代が多くなってきたのが、クルマ離れの要因なんじゃないだろうかと。交通ルールを覚えるように、クルマのことをもっと小さな頃から教えていれば、クルマ離れも確実にもっと減るはずなのだ。実際、僕の仲間でクルマ好きの連中の子供はみんな、自動車のことが大好き。「パパのクルマはセドリックのヨンサンマル」って、嬉しそうに話している(そ、それはそれで問題が・・・※編集部注)。そう、パパやママの影響大というワケだ。

オトナがクルマを楽しめば、子供も変わる!

西部警察の「スーパー Z」と「マシン X」(もちろんレプリカ!) 趣味が高じて製作された2台だ

西部警察の「スーパー Z」と「マシン X」(もちろんレプリカ!) 趣味が高じて製作された2台だ
 単なる実用品のクルマも、見方を変えれば楽しみ方もまだまだたくさんある。同じモデル同士で集って愛車自慢。クルマを媒介に家族同士で新たな交流を深める。クルマいじりの奥義を先輩オーナーに学ぶ。草レースに参戦・・・。そうやってオトナがクルマをもっと楽しむことで、子供も変わってゆくのだ。クルマに関するイベントやオフ会などでも、親子連れの参加者は思いのほか多く見かける。これって悪いことじゃないと思う。
もうすぐ夏も終わり。過ごしやすくなるこれからのシーズンは、クルマ系のイベントがなにかしら毎週末行われている。愛車や興味のある車種・ジャンルについてネットで検索してみれば、すぐに見つかるはずだ。あなたも子供を連れて、このような催しに参加してみてはいかがだろうか。小さいうちから車の教育、”車育”を。

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(レポート:ダーワ教授

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