フィアットは、ドイツのサスペンションメーカー、ビルシュタインのサスペンションキットを装着した500の限定車「500+BILSTEIN 」（チンクエチェント プラス ビルシュタイン）の発売を開始した。このフィアット500+BILSTEIN（チンクエチェント プラス ビルシュタイン）は、50台のみの限定車となっている。

500+BILSTEINは、1.2L 8V エンジンに5速MTを組合せた500 1.2 SPORT（チンクエチェント 1.2スポーツ）に、特別なチューニングを施したビルシュタイン製サスペンションキットを装着。軽快な走りをさらに追求した限定車になっている。

ビルシュタイン製のサスペンションキットを装着するというモデルは、稀に存在していたが、多くがノーマルサス型式だった。しかし、今回の500+BILSTEINは、なんと車高調付きでフロントが倒立式という、かなりマニアック仕様。

車高調整式なので、車高を設定範囲内で任意に変更できるため、走る場所などに合わせて車高を調整し細かなセッティングができる。また、車高を落とせるというメリットに注目すれば、インチアップしたアルミホイールと組み合わせて、スタイリッシュなドレスアップパーツのひとつとしても使える。

機能的に倒立式サスはサスペンションの剛性を上げるメリットを持つなど、一部の限られたスポーツカーなどに採用されているもの。そういったハイパフォーマンスサスペンションの装着で、シャープな操舵感と高い操縦安定性、さらにローダウンできることによる、よりスタイリッシュなフォルムを手に入れることができる。外観については、キットを装着することによって、最低地上高がベースモデルより30mm低い105mmとなった。運転席ドアとリアハッチには、ビルシュタインのエンブレムを取り付け、特別な1台であることがはっきりとわかる仕様となっている。

さらに驚きなのは、価格設定。なんと、ベースモデルの「500 1.2 SPORT」と変わらず208万円という非常にお買い得感のある設定となっている。通常なら、工賃込みで20万円前後はするようなサスなので、走りやドレスアップに興味がある人には、価値ある1台になるはずだ。

ただし、それほど走りやドレスアップに興味がない人には注意が必要。当然、足まわりはカタメにセッティングされていて乗り心地も良くはない。また、車高も落ち重心が下がっていて、クルマの動きがシャープになっている。ライフスタイルの一部として500を選ぶようなユーザーにとっては、逆に違うイメージをもった性格になっているからだ。そういう人は、ノーマルの1.2POPで十分だ。

「500+BILSTEIN」の特別ウェブサイト
http://www.fiat-auto.co.jp/500bilste...

●500+BILSTEINの概要
名称　FIAT 500+BILSTEIN（フィアット チンクエチェント プラス ビルシュタイン）
□5速マニュアルトランスミッション
□特別装備
「500+BILSTEIN」専用ビルシュタイン製サスペンションキット
・ビルシュタイン製車高調整機能付ダンパー
（フロント倒立、リア正立、500+BILSTEIN専用ステッカー付）
・H&R製専用スプリング（パソドブレ レッドに塗装）
・ビルシュタインエンブレム（リアハッチおよび運転席ドア）
□限定50台
□全国メーカー希望小売価格 2,080,000円（消費税込）
※ベース車両の500 1.2 SPORTと同価格
□カラーコンビネーション
インテリアカラー：ブラック　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　シートカラー：ブラック／グレー

ボディカラー：
ボサノバ ホワイト（ソリッド）　　　　　　　　 ●
テックハウス グレー（スペシャルソリッド） △
パソドブレ レッド（スペシャルソリッド） △
クロスオーバー ブラック（メタリック ） △
※オプションカラー料金は50,000円（消費税込）。　●=標準設定／△=オプション設定
●主要諸元（ベース車両：500 1.2 SPORT）
型式：ABA-31212
右ハンドル、4人乗り、車両重量990kg
直列4気筒 8バルブ（可変バルブタイミング付）
総排気量：1,240cc
最高出力：51kW（69ps） / 5,500rpm
最大トルク：102 Nm（10.4 kgm） / 3,000 rpm
タイヤサイズ：185 / 55R15
燃料消費率（10・15モード）17.2km/ ℓ（国土交通省審査値）