ホンダ は、コンパクトハイブリッド「ホンダ グレイス（GRACE）」 のに、1.5Lガソリンモデルを追加し発売を開始した。

ホンダ グレイスは、2014年12月にデビュー。フィット ハイブリッドをベースとしたセダン モデルだ。先代モデルは、フィットアリアとフィットの派生車であることをアピールしていたが、今回のモデルから、フィットの名は外され、グレイスとまったく異なる車名に変更された。また、デザインもフィットの雰囲気を感じさせないオリジナルのデザインとされているのも特徴だ。

このホンダ グレイスは、当初ハイブリッド車のみの設定だった。コンパクトな5ナンバーサイズでありながら、広い室内、そしてハイブリッドなので低燃費ということもあり、ダウンサイザーの受け皿として人気を得た。ただし、ハイブリッド車であることから、価格も高価。売れ筋グレードEXの価格は221万円と安いクルマではない。コンパクトセダン を選ぶ顧客の中には、価格重視の顧客や法人などもあり、ガソリン車の設定は必須ともいえる。ライバルのカローラアクシオ には、ハイブリッド車の他に1.3Lと1.5Lと2タイプのガソリン車が用意されている。

今回グレイスに搭載されたのは、1.5L直噴DOHC i-VTECエンジン。このパワーユニットは、なかなかパワフル。132ps＆155Nmを発揮する。カローラアクシオの1.5Lが109ps＆136Nmなので、その差は歴然。カローラアクシオより、余裕ある走りが可能だ。

パワフルな分だけ、やはり燃費性能ではカローラアクシオには及ばない。グレイスの燃費が21.8㎞/Lに対して、カローラアクシオは23.4㎞/Lとなっている。カローラアクシオとグレイスを比較した場合、燃費か走りの余裕かという選択が問われることになる。

グレイスのガソリン車は、LXと呼ばれる1グレード設定。低速域での自動ブレーキとサイドエアバッグなどがセットになったあんしんパッケージは、オプション設定。また、LEDヘッドライトもオプションとなっている。こうした比較的高価な装備はオプションとされているが「プラズマクラスター技術搭載フルオートエアコンディショナー」や「リアエアコンアウトレット」、「Hondaスマートキーシステム」、「本革巻ステアリングホイール」、ドアの施錠・解錠に連動してドアミラーが自動で開閉する「オートリトラミラー」などは標準装備されている。あんしんパッケージをオプションで選択すれば、十分な内容の装備と言えそうだ。

ホンダ グレイスLXの価格は、175万円。カローラアクシオの最上級グレードGの価格が約181万円。カローラアクシオには、自動ブレーキのトヨタセーフティセンスCが標準装備なので、ほぼ同等の価格とみていいだろう。こうなると、尚更、走りに余裕のあるグレイスか？ 燃費のカローラアクシオか？ という部分が選択のポイントになりそうだ。どちらが自分の好みに合うか、じっくりと試乗してから決めたいクルマだ。

■ホンダ グレイスLX価格：1,750,000円

定員［人］5人