インフィニティは、フランクフルトモーターショーで、フォーミュラ1のワールドチャンピオン、セバスチャン・ベッテルの為の特別に製作された完璧なハイパフォーマンスクロスオーバーを公開する。ベッテルは、レッドブル・レーシングのドライバーであり、インフィニティのグローバルブランドアンバサダー。

　このインフィニティFX セバスチャン・ベッテルバージョンは、ベッテルが母国ドイツの制限速度のないアウトバーンで時速300kmのクロスオーバーを運転したいという要望を反映させたモデル。インフィニティFX50Sプレミアムをベースとして、V8エンジンやサスペンション、ボディに改良を加えた。さらに、レッドブル・レーシングからのアドバイスにより、空力性能も向上させているのも特徴だ。背が高く空気対抗の大きいSUVにとって、最高速を大幅にアップさせるためにはエンジンパワーはもちろん空力をいかに向上させるかが重要だ。そこには、レッドブルのF1空力テクノロジーを駆使したノウハウが生かされている。

　この1台限りのバージョンは、インテリアもセバスチャン・ベッテルの意見を取り入れながら制作し、インフィニティブランドのパフォーマンス・高級感と個性を更に高い次元へと導くものとなっているという。

　メルセデス・ベンツにはAMG、BMWにはM社がある。どちらも、ハイパフォーマンスモデルを送り出すと同時に絶大なブランド価値アップに貢献している。フランクフルトショーに初出展を行うインフィニティにとって、ヨーロッパマーケットでブランド価値を高めるためには、こういったハイパフォーマンスモデルの存在が必要ということなのであろう。まぁ、どうせなら1台限りなどと言わず、広く販売してもらいたい。一般のユーザーに売ってこそ、インフィニティのブランド価値が上がるというものだろう。