スズキは、全高が高いスーパーハイト系ワゴンの軽自動車であるスペーシアに、存在感あふれるデザインを施した新型スズキ スペーシア カスタムの発売を開始した。

新型スズキ スペーシア カスタムは、すでに発売済みのスペーシアをベースに、よりスポーティなデザインテイストを加えた派生モデルだ。ワゴンRより背を高くすることにより、上部のスペースを拡大している。

ベースとなっているスズキ スペーシアは、子育て層をメインターゲットに開発されたモデル。助手席シートバックを前方に倒し、後席を前方にスライドさせると、ドライバーである母親がちょっと視線を移せば子供の様子がひと目で分かるようなシートアレンジが可能。さらに、子育て層がよく使うティッシュボックスが、そのまま入るスペースなど、収納スペースも豊富に用意されている。また、車高が高いことで、子供を抱いたまま乗り降りすることが容易にできるなど、徹底した使い勝手を追求したモデルでもある。両側スライドドアなので、子供が隣のクルマにドアをぶつける心配もない。子供が乗り降りしやすいということは、シルバー層も姿勢を大きく変えること無く乗り降りできるなどのメリットもある。また、背の高さを生かし27インチの自転車が積載可能など、使いたっての良さも魅力な軽自動車だ。

そんなスペーシアをそのままに、ボンネットフード、ヘッドライト、グリルなどをスポーティなスタイルに変更したのがスペーシア カスタムだ。ヘッドライトは、ディスチャージヘッドランプとなり、LEDのポジションランプがユニークさを協調。フロントグリルは、LEDのイルミネーションを採用したスケルトンタイプとなっている。また、スポーティなエアロタイプのフロントバンパー、リヤバンパー、サイドアンダースポイラーなどが装着された。リヤビューでは、スモークタイプのクリアレンズを組み合わせたLEDのリヤコンビネーションランプに変更されている。

インテリアは、大きな変化はないがブラック基調に変更されている。シルバー加飾された3連メーターが、標準車との大きな違いとなっている。

　燃費は、標準車のスペーシアに比べると若干落ち、29.0km/Lから27.8km/Lとなっている。これは、車重が重くなっていることが影響しているようだ。それでも、エコカー減税は免税であることに変化はない。燃費が27.8km/Lとなると、一気にターボ車との燃費差が少なくなる。新型スズキ スペーシア カスタムのターボ車の燃費は26.0km/Lと、ターボ車トップの燃費性能を誇る。予算に余裕があったり、高速道路を多く使う人には、ターボ車がオススメだ。スペーシア カスタムは、スーパーハイト系なので、ワゴンRなどと比べると車重が重いため、パワーに余裕のあるターボ車との相性がよい。

新型スズキ スペーシア カスタムは、そのスポーティなルックス通り、走りもスポーティなものとなっている。カーブでのクルマの傾きを抑制し、キビキビとした走りを可能とするフロントスタビライザーを装備。ブレーキもフロントベンチレーテッドディスクが採用され、強化されている。

よりスポーティな走りとスタイルになった新型スズキ スペーシア カスタムだが、安全装備を重視する人には、あまりオススメできない。横滑り防止装置（ESP）が、オプションで設定すら無いからだ。横滑り防止装置は、事故に対して効果の高い装備。普通車はすでに、装着が法律で義務付けられている。軽自動車は、新型生産が2014年10月1日以降に新たに型式の指定を受ける自動車、継続生産車は2018年2月24日以降に生産されるクルマには、横滑り防止装置の搭載が法律で義務付けられる。今のスズキの安全思想は、法律で義務付けられるまで安全装備は装着しないという考え方のようだ。

ライバルとなるホンダN BOXは、全高の高いクルマは横転の危険性があることから、全車に標準装備となっている。新型スズキ スペーシアは、クラストップの低燃費性能に高効率なパッケージング、子育て層が使いやすいように徹底的に作り込まれているなど、非常にバランスのよいクルマだけに、子供の安全性を考えると非常に難しい選択が迫られることになる。

2013年中には、スペーシアのライバルとなるダイハツ タント、2014年初頭には日産デイズ ルークスなどが続々とデビューする。購入を急いでいないのなら、こういったクルマがデビューしてから、ジックリと比較して選ぶといいだろう。

■スズキ スペーシア　グレード、価格
GS 2WD 1,412,250円
4WD 1,529,850円
XS 2WD 1,501,500円
4WD 1,619,100円
TS 2WD 1,627,500円
4WD 1,745,100円

　新型スズキ スペーシア カスタムの最終のスタイリンが明らかになった。すでに、販売店では予約受注を開始するためのパンフレット等を作成し、見込み客に配っている。これらの画像は、そのパンフレット等に使われているものと基本的に同じものだ。

画像以外は明らかになっていないが、この画像を見れば、一目瞭然だ。新型スズキ スペーシア カスタムは、多くの専用パーツを装着している。ボンネットから始まり、ヘッドライトにグリル、フロントバンパー、サイドスポイラー、ウインカー付きドアミラー、リヤスポイラー、リヤバンパー、バックドアガーニッシュ、リヤコンビネーションランプ、ホイールなどが上げられる。子育てママ向けといえるスペーシアの優しい雰囲気とは、まったく異なる精悍で力強い印象にまとめられている。

新型スズキ スペーシア カスタムのインテリアは、ブラックにまとめられているくらいで、基本的にスペーシアと同じもののように見える。シルバー加飾などの色やシート生地、レザーのステアリングなど、マテリアルと色で差別化が施されているように画像からは見て取れる。青く光るメーターも違うようだ。

新型スペーシア カスタムの基本的なスペックは、恐らくスペーシアとほとんど変化が無いだろう。ただし、外観を中心に多くの専用パーツがプラスされている新型スペーシア カスタム。予想できるのは、車両重量の増加だ。どれほど増加しているのかは、不明。燃費にも影響もあるのかも不明だが、間違いなくエコカー減税免税になるのは確実だろう。

新型スズキ スペーシア カスタムの価格だが、こちらも不明なのだが、パレットとパレットSWの価格差はおおよそ約14～15万円程度。そう考えると、自然吸気のパレットXの価格を考えると150万円前後となるのでは？ と、予想できる。150万円というと、ひとつの壁なので、新型スズキ スペーシア カスタムの価格は150万円弱ではないだろうか。

恐らく、販売店では購入見込み客に対しては、価格提示をしていると思われる。新型スズキ スペーシア カスタムの購入を本気で考えているのなら、まず、スズキの店舗に行くといいだろう。

注：上記の内容は、すべて写真や過去のパターンからの予想です。発表されるスズキ スペーシア カスタムの内容とは大きく異なることもあります。