ホンダ レジェンド新車情報・購入ガイドの目次
- ハイテク満載でリーズナブルな価格でも売れなかったレジェンド
- さらに個性的なフェイスにデザイン変更
- スポーティな仕様となったフロントシート
- ボディを強化し、よりドライバーズカーとしの魅力を向上したレジェンド
- ホンダ レジェンド価格、燃費、スペックなど
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ハイテク満載でリーズナブルな価格でも売れなかったレジェンド
ホンダは、フラッグシップモデルであるレジェンドをマイナーチェンジし発売を開始した。
現行レジェンドは、2015年にフルモデルチェンジし5代目となった。4代目レジェンドには、インテリジェント・ナイトビジョンと呼ばれる歩行者の存在を知らせ、注意喚起する世界初のシステムが用意されていた。この機能は、暗闇の中でも2つの遠赤外線カメラが歩行者を捉えた映像によってドライバーの視覚を支援。いわゆる暗視装置で、軍事目的にも使われていた技術を利用していたハイテクだった。そのため、レジェンドには、最新技術が投入される可能性が高く5代目レジェンドもどんな新技術が採用されるか非常に期待された。
5代目レジェンドもまさにハイテクの塊といえるクルマになった。画期的な3モーターハイブリッドシステム「SPORT HYBRID SH-AWD」が採用された。
この技術は、車体前部に1つ、後部に2つ配置された計3つのモーターとエンジンを使い、ドライバーの要求や走行状況に応じて、前輪駆動、後輪駆動、四輪駆動の3つの駆動方式を自動で選択。EVドライブ、ハイブリッドドライブ、エンジンドライブという3つの走行モードの中から、最適な駆動方式と最もエネルギー効率の良い走行モードを連続的に自動で切り替える。
レジェンドは、高い運動性能ももつ。リヤに搭載した2つのモーターは、後輪の駆動力に加え減速力をも左右それぞれで自在に制御するトルクベクタリングを可能とした。この基本的な機能は、スーパーカーでもあるNSXにも採用された。
こうした高い操縦安定性を誇りながら、ハイブリッド車であることから16.8km/Lという低燃費を実現している。システム出力は382psだ。
また、安全面でも世界初となる歩行者への衝突回避を支援する「歩行者事故低減ステアリング」など、事故の未然防止や回避に寄与する先進の運転支援システム「Honda SENSING(ホンダ センシング)」を搭載した。
そして、デビュー当時の価格は6,800,000円。レクサスLSが1,000万円を超えるグレードが多い中、このクラスのモデルとしてはかなりリーズナブルだった。ただ、レクサスLSと比べると、レジェンドは全長は4,995㎜とやや小さかった。マイナーチェンジ後は、デザインの変更などもあり全長は5,030㎜となっている。
価格が安くハイテク満載だからと言って、売れるクラスではなかった。レジェンドの販売台数は、デビュー時から低迷する。これは、クルマの出来が悪いということではない。ホンダは、セダンの人気が下がると、国内にセダンモデルを供給しなくなった。売れるセグメントにしか新型車を供給しなかったことから、ホンダには軽自動車とミニバンの顧客しかいなくなっていたのだ。新規で高級車の顧客を誘引するのは、非常にハードルが高い。高級セダンの顧客を放置してきたツケが回った格好になってしまった。
さらに個性的なフェイスにデザイン変更
マイナーチェンジされたホンダ レジェンドの販売目標は、なんと年間1,000台! 月販100台に満たない販売台数となった。この数字から、ホンダの国内営業がいかに販売面で手詰まり感があるのかがよく分かる。レクサスLSの月販販売目標は600台だ。
レジェンドのマイナーチェンジでは、まず外観デザインが一新された。レンズが宝石の輝きを思わせる「ジュエルアイLEDヘッドライト」はそのままに、デザインを変更。さらに、フロントグリルにバンパーも新デザインとなっている。ヘッドライトやグリルなど、縁取りしたようなデザインが採用されていて、かなり個性的なフェイスとなった。
リヤビューもリアツインフィニッシャーの採用や、新デザインのテールランプに変更された。新デザインのテールランプは、立体感のあるデザインとなり高級感が増している。
レジェンドはマイナーチェンジ前のモデルも、かなり個性的だった。これを大きく変更したということは、マーケットでのデザイン評価があまり良くなかったことを感じさせる。レジェンドのような大型セダンは、欧州では保守的なデザインが好まれる。メルセデス・ベンツやBMWなども、このクラスのデザインは代わり映えしないくらい地味だ。対して、レジェンドのように北米中心のモデルは、デザインにより強い個性が求められるようで、こうしたかなり個性的なフェイスとなったと推測できる。
スポーティな仕様となったフロントシート
インテリアは、インパネデザインなどの変更はないもののシート形状を大幅に変更した。マイナーチェンジ前は、サイドサポートの少ないラグジュアリー感のあるものだったが、マイナーチェンジ後はサイドサポートをより強くし、ホールド性と快適性を両立したタイプになっている。スポーティなシートとなっている。
また、インストルメントパネルを中心にシルバー加飾を変更。内装のカラーバリエーションを追加し、さらなる上質な室内空間を実現している。高級車の場合、インテリアカラーや素材などの選択肢の豊富さは必須ともいえる。
使い勝手面では、インテリジェント・パワー・ユニット(IPU)の小型化によりトランク容量を13L拡大し414Lとなった。ハイブリッド車なので、大きくなったとはいえガソリン車などと比べるとトランク容量はやや小さい。また、パワートランクが装備されたが、やはりこのクラスでは当然ともえいる装備だ。
ボディを強化し、よりドライバーズカーとしの魅力を向上したレジェンド
レジェンドは、「SPORT HYBRID SH-AWD」がもたらす新感覚のドライブフィールと低燃費性能が魅力。マイナーチェンジでは、その走りの質感をアップさせ、より思い通りの感覚に近いドライビングフィールの実現するための改良が施された。
まず、ボディが強化された。ボディー骨格の接着剤塗布範囲を拡大。接着剤を使用することで、ボディの剛性感を高めた。また、エンジンと3つのモーターで4輪の駆動力を自在に制御するSPORT HYBRID SH-AWDをさらに熟成。
この強化されたボディをベースに、ボディー、シャシー、制御など細部までチューニングを実施。ドライバーが「意のまま」と感じられるようなハンドリング性能と上質な乗り心地を実現。ドライバーズカーとしての価値をさらに高めた。
安全装備面では、歩行者検知式自動ブレーキを含む先進予防安全装備ホンダセンシングが進化。ホンダセンシングには、トラフィックジャムアシスト(渋滞運転支援機能)をホンダ車として初搭載した。高速道路などの渋滞時、0km/hから約65km/hまでの速度域で前走車との車間を保ちながら自車の走行車線をキープ。アクセル、ブレーキ、ステアリングの操作をアシストし、ドライバーの運転負荷を軽減する。こうした機能は、このクラスの高級車ではもはや当たり前といえる。
ホンダ レジェンド価格、燃費、スペックなど
■ホンダ レジェンド価格:7,074,000円
ボディサイズ[mm](全長×全幅×全高) 5.030×1.890×1.480mm
ホイールベース[mm] 2,850mm
車両重量[kg] 1,990kg
総排気量[cc] 3,471cc
システム全体出力[kW(ps)]/システム最大トルク[N・m/rpm] 281(382)/463
ミッション 7速DCT
JC08燃料消費率[km/l] 16.4km/l
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