19.0km/Lの超低燃費! フーガ ハイブリッドこそ高級車に相応しい「本当のハイブリッド」だと主張
日産 新型 フーガ ハイブリッドと、日産自動車 志賀 俊之 COO
日産は、同社初の量産ハイブリッド車「フーガ ハイブリッド」を発表し、11月2日より発売する。日産の最高級セダン「フーガ」をベースに、独自の1モーター2クラッチ方式パラレルハイブリッドシステム「インテリジェント クラッチ コントロール」を採用。10・15モード燃費19.0km/Lというコンパクトカー並みの低燃費を実現させた。エコカー減税にも適合し、自動車取得税と自動車重量税が100%免税となる。
10月26日に行われた記者発表の席で、開発責任者の大澤 辰夫 チーフ・プロダクト・スペシャリストは、「フーガ ハイブリッド」を『本当のハイブリッド』と称した。フーガ ハイブリッドの1モーター2クラッチ方式ハイブリッドシステム「インテリジェント クラッチ コントロール」は、駆動と発電を1つのモーターでまかなう。エンジンとモーターはトルコンを介さず、トランスミッションを直接接続する仕組みだ。一方のクラッチでトランスミッションの変速を行い、もう一方のクラッチでモーターとエンジンの接続や切り離しを行う。そのため、モーターのみで走行するEVモードが可能となった点も、日産のシステムの大きな特長として挙げられる。さらにこのEVモード領域が、低速域のみならず高速巡航時にも適応するなど、積極的にモーター走行をさせることで低燃費につなげている。
10月26日に行われた記者発表の席で、開発責任者の大澤 辰夫 チーフ・プロダクト・スペシャリストは、「フーガ ハイブリッド」を『本当のハイブリッド』と称した。フーガ ハイブリッドの1モーター2クラッチ方式ハイブリッドシステム「インテリジェント クラッチ コントロール」は、駆動と発電を1つのモーターでまかなう。エンジンとモーターはトルコンを介さず、トランスミッションを直接接続する仕組みだ。一方のクラッチでトランスミッションの変速を行い、もう一方のクラッチでモーターとエンジンの接続や切り離しを行う。そのため、モーターのみで走行するEVモードが可能となった点も、日産のシステムの大きな特長として挙げられる。さらにこのEVモード領域が、低速域のみならず高速巡航時にも適応するなど、積極的にモーター走行をさせることで低燃費につなげている。
独自の1モーター2クラッチ方式パラレルハイブリッドシステム「インテリジェント クラッチ コントロール」の動作説明
高級ハイブリッド車の燃費を一覧表示。フーガ ハイブリッドがクラス内で圧倒的な低燃費であることが一目瞭然だ。
同クラスのガソリンエンジン車とハイブリッド車との比較。燃費の向上率はプリウス同等だと主張する。
開発責任者の大澤 辰夫 チーフ・プロダクト・スペシャリスト。「フーガ ハイブリッド」こそが本当のハイブリッド高級車の理想像であると主張する。
手前の薄型リチウムイオンバッテリーからオレンジの線で繋がるあたりが薄型のモーター。奥がV6 3.5リッターエンジン、手前はトランスミッションだ。
1モーター2クラッチパラレルハイブリッドのシステム構造。非常にシンプルかつ小型な構造であることがここでも分かる。
ハイブリッドシステム「インテリジェント クラッチ コントロール」はFF車にも転用可能
またバッテリーについても、日産がNECと共同で開発・生産を行うリチウムイオンバッテリーを用いることで、従来のニッケル水素バッテリーに比べ素早く充放電が出来るようになり、より高速で緻密な協調回生なども出来るようになった。これらの結果を基に、フーガ ハイブリッドは同クラスのガソリン車に対し約2倍の燃費向上を実現。日産の説明では、驚異の低燃費性能を誇るトヨタのハイブリッド車「プリウス」(2モーター方式)と同等の高効率だとも説明する。
大澤氏は、直接のライバルとなる「トヨタ クラウン ハイブリッド」(10・15モード燃費:15.8km/L)が2つのモーターを用いる複雑なシステムなのに対し、軽量かつ高効率でレスポンスも良く、さらに燃費においても大きく優っている点を強調し、すなわちフーガ ハイブリッドこそが高級車に相応しい「本当のハイブリッド」であると暗に示唆した。
なおフーガ ハイブリッドに搭載される1モーター2クラッチ・パラレルハイブリッド「インテリジェント クラッチ コントロール」のシステムは、縦置きエンジン・FR車専用設計かと思われたが、記者会見の席で、同様のシステムのFF車・CVTモデルへの転用も容易であることを公式に明らかにした。具体的な車種や展開時期については語られなかったが、思いのほか早く他車種への展開も行われるかもしれない。高級車もいいが、より大衆的な第2・第3弾の日産ハイブリッド車にも期待したいところだ。
大澤氏は、直接のライバルとなる「トヨタ クラウン ハイブリッド」(10・15モード燃費:15.8km/L)が2つのモーターを用いる複雑なシステムなのに対し、軽量かつ高効率でレスポンスも良く、さらに燃費においても大きく優っている点を強調し、すなわちフーガ ハイブリッドこそが高級車に相応しい「本当のハイブリッド」であると暗に示唆した。
なおフーガ ハイブリッドに搭載される1モーター2クラッチ・パラレルハイブリッド「インテリジェント クラッチ コントロール」のシステムは、縦置きエンジン・FR車専用設計かと思われたが、記者会見の席で、同様のシステムのFF車・CVTモデルへの転用も容易であることを公式に明らかにした。具体的な車種や展開時期については語られなかったが、思いのほか早く他車種への展開も行われるかもしれない。高級車もいいが、より大衆的な第2・第3弾の日産ハイブリッド車にも期待したいところだ。
フーガ ハイブリッドのメカニズム[2010.10.26/記者発表会 資料より]
停車・発進時
一般道クルージング時
登坂・フル加速時
高速道クルージング時
減速時
低速走行時
「フーガ」シリーズの新たなる最上級レンジとしての位置付け
搭載されるのは、ハイブリッド車専用のV6 3.5リッターVQ35HR型エンジン。最高出力306ps(225kW)/6800rpm、最大トルク35.7kg-m(350N・m)/5000rpmを誇る。いっぽうのHM34型モーターも最高出力68ps(50kW)、最大トルク27.5kg-m(270N・m)。これを専用のマニュアルモード付7速ハイブリッドトランスミッションを介し走らせ、3.7リッター版のフーガに劣らない高性能をマークする。また、環境性能をアシストしながら高級車らしい走りを実現させるため電動油圧式電子制御パワーステアリング、電動型制御ブレーキを世界で初めて装備する。
■今秋デビューの日産「フーガ ハイブリッド」に2つの世界初技術を搭載[2010.07.29/CORISM]
しかしフーガ ハイブリッドは、単なるエコカーではない。従来型フーガに設定された4.5リッターモデルに変わる「フーガ」の最上級レンジを担うイメージリーダーモデルでもある。そのため、多くの装備や安全性能が与えられている。車間維持をアシストするインテリジェントペダルやインテリジェントクルーズコントロール、FCW(前方車両接近警報)、LDP(車線逸脱防止支援システム)、LDW(車線逸脱警報)、ECOペダルといった安全・安心装備をセットしたセーフティシールドパッケージを標準装備するほか、フーガ ハイブリッド専用メーターディスプレイ、世界初の高速道路逆走報知などを備える。
これに加え、セットオプションとして前席エアコンディショニングシートや本革シートを加えた「本革パッケージ」、これに銀粉本木目フィニッシャー、セミアニリン本革シートなどを加えた「プレミアムインテリアパッケージ」を用意。さらにプレミアムインテリアパッケージに後席パワーリクライニングシート、後席シートヒーター、コンフォートサスペンション、後席読書灯などを加えた「VIPパッケージ」を設定し、既に生産を終了した高級セダン「シーマ」や「プレジデント」などからの代替ユーザーに対しても訴求する。
新型フーガ ハイブリッドの価格は、「フーガ ハイブリッド」577.5万円、「フーガ ハイブリッド VIPパッケージ」630.0万円[※価格は消費税込み]。
プレミアムインテリアパッケージのインテリア
VIPパッケージのリアシート
フーガ ハイブリッドはエコカー免税100%にも適合する
代表グレード | 日産 フーガ ハイブリッド[FR] |
---|---|
ボディサイズ[mm](全長×全幅×全高) | 4945x1845x1500mm |
車両重量[kg] | 1860kg |
総排気量[cc] | 3498cc |
エンジン:最高出力[ps(kw)/rpm] | 306ps(225kW)/6800rpm |
エンジン:最大トルク[kg-m(N・m)/rpm] | 35.7kg-m(350N・m)/5000rpm |
モーター:最高出力[ps(kw)/rpm] | 68ps(50kW) |
モーター:最大トルク[kg-m(N・m)/rpm] | 27.5kg-m(270N・m) | トランスミッション | マニュアルモード付電子制御7速ハイブリッドトランスミッション |
10・15モード燃費[km/L] | 19.0km/L |
定員[人] | 5人 |
消費税込価格[万円] | 577.5万円 |
発売日 | 2010/11/02 |
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(レポート:CORISM編集部)
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