スバル アウトバック新車情報・購入ガイド 2014年度国内導入? アウトバック ハイブリッドの存在、価格も予想した。ニューヨークショー出展車
よりSUVテイストを強めたスタイルと機能
スバル は、ニューヨークショー において、新型スバル アウトバック (米国仕様車)を世界初公開した。
ステーションワゴン とSUV のクロスオーバー車として誕生したスバル アウトバックは、1995年の初代誕生から今回モデルで5代目となった。アウトバックの正式名は、レガシィ アウトバックでレガシィシリーズのひとつのグレードでもあった。しかし、今回のモデルからレガシィ の名は外されアウトバックのみの表記となっている。スバルは、インプレッサ XVもいつのまにかXV への車名が変更されている。これは、独立したモデルにすることで、個々の車種のブランド価値を明確にする狙いもあるのだろう。
新型スバル アウトバックのデザインは、先代モデルと比較すると、ややSUVテイストが強くなった印象。ルーフレールは、よりガッチリしたものになり、アンダーガード類も存在感を増した。ベースとなるレガシィ同様、基本プロポーションは塊から削り出したようなデザイン。ダイナミックで安心感を伴うボディ造形と、サイズアップしたタイヤと張りのあるフェンダーパネルにより、AWDで路面をグリップする足腰の強さを表現しているという。
フロントフェイスは、バンパーとの一体構造を採用したヘキサゴングリルとホークアイランプによるスバルのファミリーフェースを構成。リヤビューは、コンビランプにもヘッドランプと共通のモチーフを採用。リヤコンビランプの光源には、LEDを採用。高級感をアップするだけでなく、存在感や視認性、低燃費性も向上させている。
室内は、ドア構造の合理化、ドアサッシュの薄肉化やルーフ部車体骨格の見直しなど各部をリファインする事で充分な空間を確保。とくに、乗員の肩、肘、腰まわりの空間、後席の足元スペースを広げることで、安全性をさらに高めながらも快適な車内空間を実現している。
新型アイサイトに、後方&側面対応の安全装備をプラス。全方位に対して高い安全性能を得た!
また、安全なドライブに不可欠な視認性は、ドアミラーのショルダーマウント化やフロントパーテーションガラスを採用。ドアミラー前方の死角を減らし、前方視認性を高めている。
アウトバックである以上、積載性や使い勝手は重要。そのため、クロスバータイプのルーフレールにロープフックを新規採用。自転車などをルーフに積み込む際に足を置くことのできるステップをサイドシル上面に設定するなど、積載性だけでなく荷物の積み下ろしも便利になった。また、スバルのフラッグシップらしく、オプションでパワーリヤゲートも採用されている。
スバルにとって、走行性能は譲れない部分。そのため、クラスを超えた高い走行性能を追求した。ボディやサスペンション取付部の剛性を高め、サスペンションのしなやかさを損ねることなく、かつアウトバック専用のアライメントを新規設定することで腰高感とロールを抑えた質感の高い走りを実現。
サスペンションそのものは、作動フリクションを低減。スタビライザーの効率を向上させるよう基本レイアウトからの効率向上を徹底的に追求した。その結果、操縦安定性と乗り心地を更に高い次元している。リヤサスペンションは、車体への取付部の剛性を高める為に、フレーム形状を一新。乗り心地の向上とフロア、シートの振動を低減させている。
ステアリングは、ギヤ比を従来型の16.5:1から14.0:1に高めた。ギヤ比の変更により、ダイレクト感と俊敏性を向上。より、質の高いスポーツドライビングが可能となっている。
燃費に大きな影響を与える空気抵抗は、車両後方の空気の流れを改善。旧型比で10.6%の改善を実現し、高速走行時の燃料消費低減に貢献している。
そして、スバルとえばシンメトリカルAWD。こちらは、滑りやすい路面などで、エンジン、4輪の駆動力、ブレーキなどを最適に統合制御して、悪路走破性を高めることのできるフォレスターにも採用されたX-MODEが投入された。急な下り坂で低速を維持したまま走行できるヒルディセントコントロール制御も設定され、悪路での走行性能をSUV並みにしている。
新型スバル アウトバックに搭載されるエンジンは2種類。ひとつ目が2.5L水平対向4気筒エンジン。FB25型と呼ばれるパワーユニットは、中速トルクを上げ、実用域での扱い易さや軽快な走りを実現。二つ目が3.6L水平対向6気筒エンジン。こちらは、国内では少々中途半端な排気量。ミッションが従来のATから高トルク対応リニアトロニックに変更され、燃費性能向上を図っている。
安全性能では、もはやぶつからないクルマで大ヒットした新型アイサイト が注目ポイント。アイサイトの核となる、ステレオカメラを全面的に一新。視野角、視認距離を約40%拡大することで、プリクラッシュブレーキや全車速追従機能付クルーズコントロールといった予防安全・運転負荷軽減機能を更に進化させている。
アイサイトは、主に前方だけをメインとする安全装備だが、新型アウトバックは、後側方視界支援機能としてBSD(Blind Spot Detection:死角検知機能)を装備。後方視界がC、Dピラーに遮られて死角となってしまうエリアに存在する車両を検知して、LEDランプを点灯させることでドライバーに注意を促する。派手さは無いが、日々のドライブでウッカリミスを無くす効果の高い機能で、前方重視のアイサイトに足りない部分を補完してくれる装備だ。
さらに、似たような機能でLCA(Lane Change Assist:車線変更支援)も装備。この機能は、隣車線において高速で接近中の車両が存在している状態で、ドライバーがウィンカー操作をした上で車線変更を試みた場合、ドアミラーに付いているLEDランプが点滅することで、ドライバーに対して警告を行う。
また、前向き駐車が当たり前の北米でとくに便利な機能がRCTA(Rear Cross Traffic Alert:後退時支援)。駐車場などから出るときの後退時に、左右から接近してくる車両を検知し、衝突の危険性があると判断した場合にドライバーに警報音を発するというもの。
新型アウトバックの安全装備は、前方だけでなく側面や後方など全方位に用意され、スバルのフラッグシップに相応しい内容になった。
新型スバル アウトバック量販グレードの価格は350万円前後と予想! ハイブリッドモデルの存在は?
さて、この新型スバル アウトバックだが、2014年度中には日本へ導入される見込みだという。ただし、3.6L車は燃費性能や排気量の中途半端さから導入されるかどうかは未定。さらに、スバルには現行レガシィに搭載されている2.0LのDITも存在するので、このパワーユニットが搭載される可能性もあるだろう。
また、あくまで推測だが、新型レガシィやアウトバックにはハイブリッド モデルもあるかもしれない。XVハイブリッドに搭載されている2.0Lエンジンを使ったハイブリッドモデルだ。ただし、レガシィの場合、車格が大きいことから、2.0Lハイブリッドでは少々非力なイメージ。バッテリー設置場所に多少余裕のあるアウトバックなら、2.5Lエンジンとの組み合わたハイブリッドモデルも十分に考えられるだろう。また、営業面でもハイブリッドモデルの登場は重要。国内の自動車販売は、もはやハイブリッド車か軽自動車でないと売れない時代。ハイブリッド車がないと、販売店にも足を運んでくれないという事情もある。当然、スバルにはXVハイブリッドがあり、その技術は水平展開が可能なレベルにあるだけに、新型アウトバック ハイブリッドモデルの投入も期待したいところだ。
新型スバル アウトバックの価格予想をしてみよう。現行アウトバックは、275.4万円から。この価格は、レヴォーグ の約267万円からという価格帯とほぼ同じ。3.6L車を除くとレヴォーグの方が上級グレードでは高価になっている。アウトバックは、スバルのフラッグシップとして位置付けられることから、価格は大幅にアップすると予想できる。
現行アウトバックの2.5Lアイサイト付モデルの価格が約313万円。レヴォーグとの共食いを避けるのであれば、やはり350万円前後になるのではないだろうか。そして、新型アウトバックの最上級グレードは400万円弱と予想してみた。さすがに、フラッグシップモデルとはいえ400万円の壁は超えないだろう。
スバル アウトバック (米国仕様)スペックなど
2.5i 3.6R
ボディサイズ(全長×全幅×全高) 4,817 x 1,840 x 1,680 mm
ホイールベース 2,745 mm
エンジン 2,498cc(2.5i) 3,630cc(3.6R)
トランスミッション リニアトロニック(2.5i) 高トルク対応リニアトロニック(3.6R)
最高出力 175hp/5,800rpm(2.5i) 256hp/6,000rpm(3.6R)
最大トルク 174lb.-ft./4,000rpm(2.5i) 247lb.-ft./4,400rpm(3.6R)
タイヤサイズ 225/65 R17、225/60 R18(2.5i) 225/60 R18(3.6R)
乗車定員 5名
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