トヨタ販売店を支える重要な商用軽自動車
この2車種のベース車は、ダイハツのハイゼットカーゴとハイゼットトラック。ダイハツからのOEM供給車で、2010年9月トヨタとダイハツとの間で合意した軽自動車OEM供給の第ニ弾である。第一弾は、ピクシススペースでダイハツのムーヴコンテ。
軽自動車の販売は、2001年に日産がスズキから軽自動車をOEM供給を受けるという大きな変化が起きた。さらに、日産は三菱からもOEM供給を受けた。日産がスズキと三菱からOEM供給を受け、着々と保有台数を伸ばすなか、スバルは軽自動車の自社開発を止めダイハツからのOEM供給を受けることになる。さらに、トヨタ&ダイハツ&スバル連合は、2010年9月に国内トップの販売網をもつトヨタがダイハツからOEM供給を受け軽自動車を販売することを決めた。日産側も負けじと三菱と合弁会社を設立し迎撃態勢を整えつつある。唯我独尊的に我が道を貫くホンダは、軽自動車販売戦争の中ジリ貧状態が続いたが、新型ホンダN-BOXを皮切りに軽自動車マーケットに再び挑むことになる。軽自動車を取り巻く環境は、ここ10年で大きく変化。トヨタグループVS日産連合VS単独のホンダという三つ巴の戦いだ。
トヨタには商用車の金字塔ハイエースがあり、このクルマの保有から生まれる軽商用車需要も相当数あると見込まれている。とくに、地方のビジネスを支える軽商用車は、販売店も喉から手が出るくらい欲しい車種であったと予想できる。爆発的な台数の積み上げという意味では効果はないかもしれないが、トヨタの保有を増やすための支えになる車種となる可能性は高いだろう。
<ピクシスバン/ピクシストラックの主な特長>
1.使い勝手の良いキャビンと十分な積載能力をもつ荷室/荷台
・毎日の仕事で使うことを考え、メーターや操作スイッチ類の配置をシンプルで扱いやすいように運転席まわりに集中させ、高い操作性を確保。インパネシフトの採用(バン)やシートの下にタイヤハウスを配置する(トラック)など、すっきりとした足元空間を確保し、快適な室内空間も追求
・大型のグローブボックスやアンダートレイ(バン)、インパネセンターポケット(トラック)など、働く人の声を活かし、実際の使用シーンを考慮した使い勝手の良い豊富な収納スペースを設定
■ピクシス バン
・クラストップレベルの荷室空間(荷室長1,860mm・荷室幅1,315mm・荷室高1,235mm:「デラックス」および 「スペシャル」のハイルーフ仕様 2名乗車時)を確保し、スクエアなボディ形状と相まって、むだをつくらない、隅から隅まで積める大容量の荷室を実現
・スライドドア(開口幅770mm・開口高1,190mm)とバックドア(開口幅1,335mm・開口高1,145mm)の開口部を十分に確保し荷室地上高を635mmとしたことで、荷物の積み下ろしが容易となり高い積載性を実現
■ピクシス トラック
・1,945mmといったクラストップレベルのガードフレーム荷台長や、荷台への張り出しをなくした薄型の角型ガードフレームを採用し、箱物を荷台上部まできれいに積載しやすくするなど、実用性に配慮
2.実用性と経済性を追求し、環境にも配慮したガソリンエンジン
・DVVTを採用した660ccKFエンジンと660ccKFインタークーラーターボ付エンジンの2種類を設定
・3速または4速の2種類のオートマチックトランスミッション(AT)や5速マニュアルトランスミッション(MT)との組み合わせによって、街中での機敏な走りや伸びやかな高速走行を実現
・KFエンジン搭載により、バン(「クルーズターボ」を除く)の2WD・MT車は10・15モード走行燃費17.0km/L、トラックの2WD・MT車では10・15モード走行燃費17.8km/Lと、クラストップレベルの燃費性能を達成
・全車「平成19年基準排出ガス規制」に適合したうえ、KFエンジン搭載のバン(「クルーズターボ」2WD・AT車/4WD車を除く)は、2WD・AT車が「平成22年度燃費基準+10%」、2WD・MT車および4WD車で「平成22年度燃費基準+5%」を、トラックでは、2WD・AT車が「平成22年度燃費基準+10%」、2WD・MT車および4WD・AT車では「平成22年度燃費基準+5%」を達成
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