2004年の日本導入以来、約2万6000台の販売実績をもち、日本でもっとも多く受け入れられた輸入ミニバン がゴルフトゥーラン 。コンパクト ミニバン としての高い実用性とゴルフ 譲りの優れた走行性能は、専門家も高く評価するところ。
　今回のビッグチェンジでは、ドアを除くすべてのボディパネルを一新。最新VWファミリーのイメージを注入しながら、デザインをアップデートしている。フロントマスクはまんまゴルフである。上級グレードのTSI ハイラインには、15 個の独立したLED ポジションランプを組み込んだバイキセノンヘッドライトを装備し、ゴルフトゥーランのスポーティイメージを演出。ステアリング操作に連動して進行方向を照らす、ダイナミックコーナリングライトも搭載している。ボディデザインの変更により空力性能も改善され、Cd 値（空気抵抗係数）は従来の0.32 から0.29 へと大きく向上した。

　インテリアもエクステリアと同様に、フォルクスワーゲンの新しいデザイントレンドをフォロー。ホワイトイルミネーションのメーターパネル採用、3 本スポークのレザーステアリングホイールとレザーシフトノブはともに新しい形状に変更され、高い質感と機能性を実現している。効果的に配置されたクロームのアクセントもデザイン性を高めるのにひと役買っている。そのほか室内の主要なユーティリティについては、基本的に変更はない。機能的なシートアレンジで1人乗車から7人乗車まで、乗車人数と荷物の量に合わせてフレキシブルに使うことができる。
　パワートレインはVW得意のTSI ＋DSG。1.4Lのツインチャージャーエンジンと、7 速DSGを組み合わせている。1.4LのTSIエンジンは、日本の排出ガス規制への最適化を行い「平成17年排出ガス基準75%低減レベル」を取得。合わせて「平成22年度燃費基準値+25％」となる10・15 モード燃費を（従来モデルの14.2㎞／Lから）14.6㎞／Lへと向上させている。 また、TSI ハイラインにはステアリングホイールから手を離さずに操作できるパドルシフトを装備。ミニバンとはいえ運転を楽しむ趣向も盛り込まれている。
　今回日本に導入されるのは、TSIコンフォートラインとTSI ハイラインの2グレード。前述のようにTSIハイラインは充実装備が自慢だが、横滑り制御装置のESP、サイドエアバッグ＆カーテンエアバッグ、クルーズコントロールなどは全車標準化され基本装備が充実。TSIコンフォートラインを選んでも満足度は高いはずだ。

スペック表

代表グレード	VWゴルフトゥーランTSIハイライン（TSIコンフォートライン）
ボディサイズ［mm］（全長×全幅×全高）	4405×1795×1670mm
車両重量［kg］	1580kg
総排気量［cc］	1389cc
最高出力［ps(kw)/rpm］	140ps(103kW)/5600rpm
最大トルク［kg-m(N・m)/rpm］	22.4kg-m(220N・m)/1250〜4000rpm
ミッション	7速AT（DSG）
10・15モード燃費［km/l］	14.6km/l
定員［人］	7人
税込価格［万円］	293.0万円（339.0万円）
発売日	2010/11/22
レポート	オフィスマッシュルーム