ルノー キャプチャー新車試乗評価 安くはないが、絶妙な乗り心地と、低燃費な1.2Lターボ&6速EDCの組み合わせなら競争力は高い!

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【ルノー】2014/06/30

 

 

軽快感を失っていない1.2L直4直噴ターボエンジン!

ルノー キャプチャー

ルノーキャプチャー のパワートレーンは、ルーテシアと共通。搭載エンジンは直列4気筒1.2Lの直噴ターボ仕様によって88kW/190N・mの動力性能を発生し、6速のエフィシェントデュアルクラッチ(EDC)と組み合わされている。これは、けっこうおごられた仕様である。

というのは、最近の欧州のコンパクトクラス車は、3気筒エンジンを搭載する例が多く、またトランスミッションもシングルクラッチと組み合わされることが多いからだ。それに比べると、4気筒エンジンでツインクラッチというキャプチャーは、仕様の面で完全に優位に立つ。

ルーテシアとの比較で言うなら、キャプチャーのボディは人間一人分くらい重くなっているから、走りは鈍くなる傾向にあるのだろう。でも、ノーマルモードで街中を走らせているときに、走りの鈍さを感じさせるシーンはなかった。

ECOモードを選択すると、レスポンスが鈍くなった感じになるが、これはキャプチャーに限った話ではない。むしろ日常ユースでは燃費のために、基本はECOモードと考えたら良い。

ルノー キャプチャー
ルノー キャプチャー
ルノー キャプチャー

 

 

シッカリとした安定感ある走りは、どんなシーンでも不満無し!

ルノー キャプチャー

 キャプチャーのやや硬めの味付けがなされた足回りは、とても良かった。実はキャプチャーに乗った前の週に、ハスラーやヴェゼルに乗っていて、高めの最低地上高を設定したクルマの乗り心地の悪さなどを感じていた。

とくに、ヴェゼル の17インチタイヤ装着車はイメージが悪かった。試乗したキャプチャー・インテンスも同じ17インチ仕様だったため、乗る前に懸念していたのだが、その懸念は全くの取り越し苦労だった。

キャプチャーの足回りは、フランス車らしい乗り心地の優れた足回りというのとは少し違って、しっかりした安定感を確保しながら、乗り心地もスポイルしないといった感じに仕上げられている。これがなかなか良くて、好感の持てるものだった。今回の試乗では、市街地の一般道から高速道路までさまざまなシーンを走らせたが、どんなシーンでも不満のない走りを見せた。

こうしたクルマに乗せられると、足回りのチューニングに関しては、ヨーロッパのメーカーに一日の長があるな、ということを改めて感じさせられる。日本車ではなかなかこうした味付けにできないのだ。

試乗したインテンスは、上級グレードで270万円弱の価格が設定されている。ルーフがツートーンになるのを始め、タイヤが17インチになり、装備の充実度が高まるのがインテンスの特徴である。エントリーグレードのゼンは、約10万円安の設定だが、買うならインテンスだろう。

国産のSUV に比べると、価格設定はちょっと高めの印象があるものの、本国での価格を考えると日本での価格はむしろ割安な設定なのだという。デザインや個性を考えて、納得すべきところなのかも知れない。

またキャプチャーの価格は、プジョー2008 に比べると、4気筒エンジンやツインクラッチの割に安い。販売網が強ければ、もっと売れるのではないかと思わせるクルマである。

ルノー キャプチャー
ルノー キャプチャー
ルノー キャプチャー

 

 

 

 

ルノー キャプチャー価格、スペックなど

■ルノー キャプチャー価格
・インテンス 2,672,000円
・ゼン 2,569,000円

代表グレード ルノー キャプチャー インテンス(FF)
ボディサイズ[mm](全長×全幅×全高) 4,125×1,780×1,565mm
ホイールベース[mm] 2,605mm
車両重量[kg] 1,270kg
総排気量[cc] 1.197cc
最高出力[kw(ps)/rpm] 88(120)/ 4,900rpm
最大トルク[Nm(kg-m)/rpm] 190(19.4)/ 2,000rpm
トランスミッション 6速エフィシエント デュアル クラッチ
タイヤ 前後205/55R17
定員[人] 5人
消費税込価格[円] 2,672,000円
レポート 堂島昭
写真 編集部

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(レポート:松下 宏

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