硬い分、走り込むほどに安定感は高まるばかり。限界はどこにあるのかわからず
絶好調、フォルクスワーゲンの次の一手はこれか!!
8年連続の輸入車ナンバー1など、元気のない輸入車勢のなかで気を吐くのが、フォルクスワーゲンだ。続々と新型車を出してくるだけに飽きないのだが、ついに登場したのがポロのGTI。日本未導入も含めるとGTIはすでに3代もポロに用意されているものの、現行型のGTIは以前から噂というか、とくに強い待望論が出ていただけにやっとやってきた一台だろう。兄貴分にあたる、ゴルフのGTIの完成度はすでに浸透しているようにもの凄く高い。それだけにポロに関しても期待は高まって当然と評価したい。というか、結論から言ってしまうと、期待どころではなかった……。
GTIのアイデンティティとしてゴルフ譲りのハニカムグリル、その上下に赤いラインを採用。そもそもボディが大ぶりなだけに、存在感はかなりのもの
前後バンパーなど、専用のエアロをまといつつ、テールパイプも2本出しとしてスポーティなディテールで他のグレードとは違った、特別感を演出している
メーカーオプションで用意されるのが、キセノンヘッドランプ(12万6000円)。今ドイツ車で流行っているLEDが並ぶ、ポジションランプもセットされる
心臓部にはお馴染みの1.4リッターのツインチャージ
エンジンも気持ちいいが、7速DSGも気持ちいい。最近はなかなかシフトアップしないツインクラッチも多いが、VWのこちらはアッという間に上の段まで上がる
まずはなにはなくとも、エンジン。当然の如く、TSIとなり、1.4リッターのツインチャージで、出力は179馬力だ。ちなみに先代のポロGTIは1.8リッターのターボだったのだが、こちらは150馬力とスペックとしてはそこそこではあった。一転して29馬力もアップしたわけで、さらに鉄壁とすべく、7速DSGが組み合わされる。もうスペックを見ただけでもお腹一杯である。ちなみにVWによれば、0-100km/hはわずか6.9秒。さらに最高速度は225km/hにも達すると言うからスポーツカー並みなのだが、燃費に関しては16.6km/Lとこちらも驚き。TSIのうま味を十分に引き出しているといっていいだろう。
とはいえ、まぁ、コンパクト系のスポーツモデルだろうと侮っていた部分はある。しかし、アクセルを踏んでみて腰が抜けた。速すぎる。その昔、ドッカンターボに初めて乗ったときの感覚(あくまでも感覚)に似ていて、初体験に近い。軽いボディとハイスペックなエンジン、さらに7速DSGがスパスパとシフトアップして激しく加速していく。とにかく硬い足まわりは路面が荒いと跳ねまくるが、フラットな路面だとガッチリとボディを支えてくれる。
とくにコーナーでは攻めれば攻めるほどにビシッと姿勢を保ってくれるから気持ちがいい。15ミリものローダウンなども効いているだろうが、デフにはポロ初となる電子制御のデフロック"XDS"を装備しているのも大きそうだ。デフロックという言葉自体、懐かしいが……。という、武装力なだけに、さらに先、どれぐらいでテールが滑り出してくるなどは想像もつかない。
街中での乗り心地がどうであれ、このポテンシャルだと硬いぐらいじゃないと破綻をきたして危険だろう。それほどまでに過激だ。ゴルフGTIの最初のTSIに乗ったときも衝撃だったが、慣れとは恐ろしいものなのか。今となってはゴルフなんぞはカワイイものである。ポロとはいえ、ゴルフ3ぐらいと同じサイズだけに、貧相な感じもしない。それで価格は294万円と、バーゲンプライスだろう。
とはいえ、まぁ、コンパクト系のスポーツモデルだろうと侮っていた部分はある。しかし、アクセルを踏んでみて腰が抜けた。速すぎる。その昔、ドッカンターボに初めて乗ったときの感覚(あくまでも感覚)に似ていて、初体験に近い。軽いボディとハイスペックなエンジン、さらに7速DSGがスパスパとシフトアップして激しく加速していく。とにかく硬い足まわりは路面が荒いと跳ねまくるが、フラットな路面だとガッチリとボディを支えてくれる。
とくにコーナーでは攻めれば攻めるほどにビシッと姿勢を保ってくれるから気持ちがいい。15ミリものローダウンなども効いているだろうが、デフにはポロ初となる電子制御のデフロック"XDS"を装備しているのも大きそうだ。デフロックという言葉自体、懐かしいが……。という、武装力なだけに、さらに先、どれぐらいでテールが滑り出してくるなどは想像もつかない。
街中での乗り心地がどうであれ、このポテンシャルだと硬いぐらいじゃないと破綻をきたして危険だろう。それほどまでに過激だ。ゴルフGTIの最初のTSIに乗ったときも衝撃だったが、慣れとは恐ろしいものなのか。今となってはゴルフなんぞはカワイイものである。ポロとはいえ、ゴルフ3ぐらいと同じサイズだけに、貧相な感じもしない。それで価格は294万円と、バーゲンプライスだろう。
毎度の1.4リッター、ツインチャージのTSIである。ハイスペックながら扱いにくい部分はないのはさすがだ
なんと前後重量配分の適正化のため、バッテリーはラゲッジに設置されていた。本来スペアタイヤが入る部分に収まる
メーターベースは同じだがクラスターを専用品としている。真ん中にはDSGのインジケータが付いている
楽しいを通り越して、底知れぬポテンシャルをもっているだけに、この先どうなっちゃうんだろう的な怖さもある。とはいえ、人それぞれの走りに合わせてくれる柔軟性もあるので、誰が乗っても扱いにくいなどはない
専用シートなどを装備しつつも、毎度ながらやっぱり地味
別にこのポロGTIに限ったことではないが、VWの内装は質実剛健を地でいくというか、正直派手さなどはまったくなく、地味。ステアリングはパドルシフト付きの専用品で、シートもスポーツシートだ。さらにオプションでレザーシート(15万7500円)も用意はされている。実用性が高く、じっくりと使えると言えば聞こえはいいが、もう少しGTIならではの高まりを演出してもいいのではないだろうか。もちろんポロそのものが、コンパクトカーとしての出来はかなりいいだけに、不満はないが。大人4人がチャンと乗れて、荷物もそこそこ積めるので、日頃の使い勝手はいいと思うと評価だ。
派手さはまったくなし。黒で統一されている。一部、アルミ調パネルなどで加飾は入るが、かなり地味ではある
チェック柄は日本車にはあまりない柄。その昔はあっただけに、妙に懐かしい。シートは硬めでホールドも十分
もちろん通常のポロとパッケージングはまったく同じ。リヤシートも余裕はないが、大人でも普通に乗ることはできる
ラゲッジスペースまずまず。奥行きももこの手のコンパクトとしてはあるほうだ。惜しむらくはフロアが高いことで、ここがもう少し下だと完璧なのだが。リヤシートは4:6の分割可倒式で、荷物に合わせてラゲッジ拡大ができる
車名 | フォルクスワーゲン ポロ GTI |
---|---|
ボディサイズ[mm](全長×全幅×全高) | 3995×1685×1460mm |
車両重量[kg] | 1210kg |
総排気量[cc] | 1389cc(ターボ+スーパーチャージャー) |
最高出力[ps(kw)/rpm] | 179ps(132kW)/6200rpm |
最大トルク[kg-m(N・m)/rpm] | 25.5kg-m(250N・m)/2000-4500rpm |
ミッション | 7速DSG |
10・15モード燃費[km/l] | 16.6km/l |
定員[人] | 5人 |
税込価格[万円] | 294.0万円 |
発売日 | 2010/9/21 |
レポート | 近藤暁史 |
写真 | オフィスマッシュルーム |
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(レポート:近藤暁史)
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