【三菱 ギャラン フォルティス スポーツバック試乗記】クーペのようなルックスを持つハッチバックは、走りの良さが魅力的! [CORISM]
【三菱】2009/01/03
三菱 ギャラン フォルティス スポーツバック新車情報の目次
<お勧め記事>
ハッチバックの追加でラインアップを充実化!
三菱は昨年、ランサー&ギャランの後継モデルとして4ドアセダンのギャラン フォルティスを発売した。国内向けにはセダンのみで良いとの判断だったのだが、少しでも車種バリエーションを増やしたいとの国内ディーラーの意向もあって、主に海外市場向けに開発した5ドアのスポーツバックを国内向けにも投入してきた。
これはスバルとは逆順の車種展開になった。スバルは昨年、インプレッサを発売したときに5ドアハッチバックだけに絞ったが、やはりセダンのニーズもあるということで、今年になってセダンボディのインプレッサ アネシスを国内市場にも投入してきたからだ。
いずれにしても、販売会社にとってはバリエーションは豊富であればあるほど良く、メーカーが開発や生産の効率を考えてバリエーションを絞ろうとしてもなかなかうまく行かないことを示している。4ドアも5ドアも両方あれば、絶対にどちらかのタイプが欲しいというユーザーにも対応できるからだ。
これはスバルとは逆順の車種展開になった。スバルは昨年、インプレッサを発売したときに5ドアハッチバックだけに絞ったが、やはりセダンのニーズもあるということで、今年になってセダンボディのインプレッサ アネシスを国内市場にも投入してきたからだ。
いずれにしても、販売会社にとってはバリエーションは豊富であればあるほど良く、メーカーが開発や生産の効率を考えてバリエーションを絞ろうとしてもなかなかうまく行かないことを示している。4ドアも5ドアも両方あれば、絶対にどちらかのタイプが欲しいというユーザーにも対応できるからだ。
セダンのギャラン フォルティスをベースに、スタイリッシュなデザインとされた。ハッチバックとは思えない雰囲気に注目だ。
リヤまわりのデザインは、ハッチバックというよりはクーペを思わせるもの。立体的な面構成が最大の特徴といえるだろう。
フロントマスクはギャラン フォルティス ラリーアートと同じデザインに統一された。スポーティさと高級感を併せ持っている。
ヘッドライトは、ややツリ目のデザインでスポーティな雰囲気。ロービームはプロジェクター式のHIDを採用している。
サイドまでまわりこんだ履帯的な造形のリヤコンビランプを採用している。ウインカーはクリアタイプで、質感も上々だ。
18インチのタイヤ&アルミホイールを装着する。改良版の足まわりのおかげもあり、走りと乗り心地のよさを両立している。
クーペ風のスタイリッシュなハッチバック
最近、日本ではハッチバック車が良く売れている。これは軽自動車の多くがハッチバック車であるほか、売れ筋のコンパクトカーも大半がハッチバック車だからだ。でもギャラン フォルティス スポーツバックは、それらのハッチバックとは一線を画すものだ。車格も違うので、並のハッチバックと一緒にされたくないということもあるのだろう。そのためスポーツバックというアウディがA3で採用している名前を使っている。
実際ギャランフォルティス スポーツバックを見ても、リヤウインドーを大きく傾斜させたクーペ風のデザインを採用し、カッコ良いハッチバックに仕上げている。コンパクトカーなどだと室内空間の確保が優先されるため、リヤウインドーやバックドアを立てた形のデザインとなるが、それとは明らかに異なるハッチバックデザインだ。
セダンからハッチバックになったことで車両重量は50kgほど重くなったが、これはまあ誤差の範囲といっていい。乗員1人分にも届かないくらいの重さだからだ。
ギャラン フォルティスと同様、後席中央にも3点式のシートベルトが設定されているが、SRSサイド&カーテンエアバッグはオプション設定で、横滑り防止装置は設定がない。このあたりはもうひと頑張りして欲しい。
実際ギャランフォルティス スポーツバックを見ても、リヤウインドーを大きく傾斜させたクーペ風のデザインを採用し、カッコ良いハッチバックに仕上げている。コンパクトカーなどだと室内空間の確保が優先されるため、リヤウインドーやバックドアを立てた形のデザインとなるが、それとは明らかに異なるハッチバックデザインだ。
セダンからハッチバックになったことで車両重量は50kgほど重くなったが、これはまあ誤差の範囲といっていい。乗員1人分にも届かないくらいの重さだからだ。
ギャラン フォルティスと同様、後席中央にも3点式のシートベルトが設定されているが、SRSサイド&カーテンエアバッグはオプション設定で、横滑り防止装置は設定がない。このあたりはもうひと頑張りして欲しい。
インテリアは広々としており、質感も満足できるもの。視界も広く狭い道での取り回しもそれほど苦労することはない。
シートのサイズは十分で、サイドのサポート性もしっかりしている。クッションの硬さもちょうど良く、快適な走りが楽しめる。
リヤシートも十分な広さが確保され、ゆったりとくつろげる。3点式シートベルトとヘッドレストは、中央席にも標準装着される。
NAとターボの2種類の2リッター直4エンジンを搭載する。NA(写真)は全車CVTと組み合わされ、スムーズな走りが味わえる。
ラゲッジは2段式となっており、たくさんの荷物や大きなものを搭載するのに便利だ。もちろん通常はフラットにしておける。
リヤシートはラゲッジサイドのレバーを引くだけで収納できる。フロアも平らになるので、ラゲッジの使い勝手の高さに文句はない。
改良された足回りで乗り心地向上高評価!
ギャラン フォルティス スポーツバックにはエクシード、スポーツ、ラリーアートの3グレードが設定されているが、最初に試乗したのはスポーツ。
実はギャラン フォルティスのセダンが発売された当初、スポーツに試乗したらスポーツサスペンションを装着した足回りが何とも硬くて、ここまで硬くしなくても良いのでは思ったものだった。スポーツとラリーアートには18インチタイヤが設定されていることも理由のひとつだったが、乗り心地が硬すぎるという指摘が多かったため、セダンのスポーツはチューニングを変更して乗り心地の改善を図ったとのことだった。その改良版のセダンにはこれまで乗る機会がなかったが、今回のギャラン フォルティス スポーツバックのスポーツには改良型の足回りが採用されたという。
実際、スポーツに試乗するとスポーツサスペンションを装着して18インチタイヤを履くのは変わらないが、チューニングが変更されて乗り心地はかなり良くなっている。路面の状態が良いところでは程良い硬さで不満を感じない。それでいながら操縦安定性の高さはスポイルされておらず、バランス良く仕上がった感じがあった。特に乗り心地の向上は評価して良い。
ただ、今回の試乗コースの途中にはやたらとマンホールの多い区間があって、アスファルトとマンホールの段差が大きい部分も多かった。このようなシーンでは相変わらずゴツゴツ感を感じたので、さらにもうひと工夫あったほうが良いのかも知れないが、今回の試乗コースはむしろ例外的なものともいえ、どんなチューニングが良いのかは微妙なところだ。
2リッターNAエンジンの動力性能はまずまず平均的なレベルで、2WD車のスポーツは車両重量も 1400kg前後とそれほど重くないので、走りの性能に不満はない。むしろトルク感のある走りによって排気量以上の実力を感じさせる部分があった。6速マニュアルモードも備えたCVTは、そのまま自動変速に任せていれば十分に滑らかな走りが得られるし、元気良く走らせたいなら積極的にレバーまたはパドルを操作すれば良い。
実はギャラン フォルティスのセダンが発売された当初、スポーツに試乗したらスポーツサスペンションを装着した足回りが何とも硬くて、ここまで硬くしなくても良いのでは思ったものだった。スポーツとラリーアートには18インチタイヤが設定されていることも理由のひとつだったが、乗り心地が硬すぎるという指摘が多かったため、セダンのスポーツはチューニングを変更して乗り心地の改善を図ったとのことだった。その改良版のセダンにはこれまで乗る機会がなかったが、今回のギャラン フォルティス スポーツバックのスポーツには改良型の足回りが採用されたという。
実際、スポーツに試乗するとスポーツサスペンションを装着して18インチタイヤを履くのは変わらないが、チューニングが変更されて乗り心地はかなり良くなっている。路面の状態が良いところでは程良い硬さで不満を感じない。それでいながら操縦安定性の高さはスポイルされておらず、バランス良く仕上がった感じがあった。特に乗り心地の向上は評価して良い。
ただ、今回の試乗コースの途中にはやたらとマンホールの多い区間があって、アスファルトとマンホールの段差が大きい部分も多かった。このようなシーンでは相変わらずゴツゴツ感を感じたので、さらにもうひと工夫あったほうが良いのかも知れないが、今回の試乗コースはむしろ例外的なものともいえ、どんなチューニングが良いのかは微妙なところだ。
2リッターNAエンジンの動力性能はまずまず平均的なレベルで、2WD車のスポーツは車両重量も 1400kg前後とそれほど重くないので、走りの性能に不満はない。むしろトルク感のある走りによって排気量以上の実力を感じさせる部分があった。6速マニュアルモードも備えたCVTは、そのまま自動変速に任せていれば十分に滑らかな走りが得られるし、元気良く走らせたいなら積極的にレバーまたはパドルを操作すれば良い。
パワフルな走りに注目のラリーアート
2リッターのDOHC+インタークーラー付きターボ仕様のエンジンを搭載するラリーアートは、先にセダンに追加されたのと同じ仕様。エボXに比べるとデチューンされているとはいえ、ターボ仕様のエンジンは240ps(177kW)からの動力性能があり、35.0kg-m(343N・m)のトルクと合わせて豪快な走りが楽しめる。グイグイと加速していく力強さだ。エボXほどの豪快さではないが、相当にパワフルな走りが得られる。
ツインクラッチ SSTと呼ぶ2ペダルのマニュアルトランスミッションも上々で、多少の変速ショックはあるものの、それを乗り越えて気持ち良く変速していく。SSTはモードの選択が可能で、スポーツを選べば減速時の自動変速も含めてキビキビした感じの走りが可能となる。ノーマルを選択すれば、市街地などでの滑らかで燃費の良い走りを実現できる。
このほか、アクティブ センターデフも路面に応じた3種類のモード選択が可能。今回は舗装路だけしか走らなかったので、アクティブ センターデフの選択はしなかったが、路面状態やドライバーの好みに応じてさまざまな走りを選択できるのがラリーアートの魅力だと評価だ。
足回りはさすがに硬めの印象になる。前述のようにあまり路面状態の良くないところも走ったので、相当に突き上げを感じるシーンがあった。日常的な乗り方をするとちょっと辛いかも知れない。このように考えると、85万円もの価格差があることも含め、お勧めなのはスポーツのほうになる。ラリーアートは相当に走りを楽しみたい人向けのグレードになる。
ツインクラッチ SSTと呼ぶ2ペダルのマニュアルトランスミッションも上々で、多少の変速ショックはあるものの、それを乗り越えて気持ち良く変速していく。SSTはモードの選択が可能で、スポーツを選べば減速時の自動変速も含めてキビキビした感じの走りが可能となる。ノーマルを選択すれば、市街地などでの滑らかで燃費の良い走りを実現できる。
このほか、アクティブ センターデフも路面に応じた3種類のモード選択が可能。今回は舗装路だけしか走らなかったので、アクティブ センターデフの選択はしなかったが、路面状態やドライバーの好みに応じてさまざまな走りを選択できるのがラリーアートの魅力だと評価だ。
足回りはさすがに硬めの印象になる。前述のようにあまり路面状態の良くないところも走ったので、相当に突き上げを感じるシーンがあった。日常的な乗り方をするとちょっと辛いかも知れない。このように考えると、85万円もの価格差があることも含め、お勧めなのはスポーツのほうになる。ラリーアートは相当に走りを楽しみたい人向けのグレードになる。
基本的なデザインはラリーアートも変わりはない。ボンネットがダクト付きの軽量なアルミ製のものに変更されるのが最大の違いだ。
左右2本だしのマフラーが、スポーツムードを高めてくれる。エボXほど過激ではないが、かなりスポーティな走りを楽しめる。
軽量なアルミ製のボンネットを採用している。エンジンルームの冷却を考慮しダクトが追加され、アグレッシブな雰囲気だ。
ラリーアートに搭載される2リッターターボエンジンは、基本的にエボX用と共通。街中でも扱いやすいマイルドな味付けとなっている。
エボXに初めて採用されたツインクラッチ SSTを搭載する。AT車のイージーさとMT車のようなダイレクト感あふれる走りを実現する。
シートは形状こそ他のグレードと同じだが、背もたれのサイドにラリーアートのロゴが入れられた専用のシートを装備している。
代表グレード | 三菱 ギャラン フォルティス スポーツバック スポーツ(FF) |
---|---|
ボディサイズ[mm](全長×全幅×全高) | 4585×1760×1515mm |
車両重量[kg] | 1410kg |
総排気量[cc] | 1998cc |
最高出力[ps(kw)/rpm] | 154ps(113kw)/6000rpm |
最大トルク[kg-m(N・m)/rpm] | 20.2kg-m(198N・ m)/4250rpm |
ミッション | CVT |
10・15モード燃焼[km/l] | 13.4km/l |
定員[人] | 5人 |
税込価格[万円] | 216.3万円 |
発売日 | 2008/12/2 |
レポート | 松下宏 |
写真 | 森山良雄 |
(レポート:松下 宏)
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