【日産 先進技術 試乗記 PART3】HBMC(ハイドロリック・ボディ・モーション・コントロール)って、何だ!?

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【日産】2010/09/06

 

油圧を利用したボディコントロール技術「HBMC(ハイドロリック・ボディ・モーション・コントロール)」

 日産の先進技術を紹介する「日産 先進技術説明・試乗記」。第三弾はHBMC(ハイドロリック・ボディ・モーション・コントロール)。油圧を利用したボディコントロール技術だという。その技術を搭載した大型SUVに試乗してきた。

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スタビ不要! 油圧を利用して、安定したロールを実現

日産 QX56 HBMC(ハイドロリック・ボディ・モーション・コントロール)装着車

 試乗車は日本では先頃なくなってしまったパトロール(サファリ)の高級仕様「インフィニティ QX56」で、とにかく大きい。まさにアメリカンSUVといったところで、見るからにロールが大きそうだ。で、結果から言うと、かなり効果あり。だって、この手のSUVにありがちなグラングランとした不快なロールが一切なく、スッとステアリングを切って一度姿勢を決めてしまえば、巨大なボディがビシッとそのままだったから。目線の移動を少なくすることで疲労を軽減させることまで考えてあるというが、とりあえず乗った感じで言えば仕方がないと思っていた揺り返しがないのは不思議な感覚ではある。
システムとしてはじつにシンプルで、4輪に油圧シリンダーを設置。それぞれを2 系統でつなげつつ、余圧を吸収するアキュムレーターを設置することで、こっちが伸びても向こうは縮まないといったように、ロールを抑制する。つまりスタビライザーと同じ働きを油圧によって作り出しているわけで、実車にはスタビは付いていない。とくに大型のSUVだとスタビは太くなり、突っ張った感じにもなりがちにりだが、それがないのは乗り心地向上という点で有利に働くことになる。さらに前後の動きや4輪バラバラの動きでは各輪が自由に動くので、サスペンション自体の動きがいびつになるなどということもない。
すでにヤマハが似たようなシステムを開発し、トヨタ車を中心に採用されていたりするが、考え方自体はほぼ同じ。そもそも乗ってみて思ったのは「SUVやクロカンもいいけど、スポーツカーとかも恩恵があるのでは」ということ。そこで最後に開発担当者に「スポーツカーへの採用は考えていないのか?」問うてみたのだが、「トヨタの場合、スープラとかにも採用していましたからね」と笑いつつ、「性能や効果としては十分にあり」と評価していい。今後の国内での採用に注目したいところだ。

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日産 QX56 HBMC(ハイドロリック・ボディ・モーション・コントロール)装着車 走り
日産 QX56 HBMC(ハイドロリック・ボディ・モーション・コントロール)装着車 走り
日産 QX56 HBMC(ハイドロリック・ボディ・モーション・コントロール)装着車 走り
日産 QX56 HBMC(ハイドロリック・ボディ・モーション・コントロール)装着車 走り
HBMC(ハイドロリック・ボディ・モーション・コントロール)は、油圧でボディのロールをコントロールする技術。快適な乗り心地としっかりしたハンドリングをハイレベルで両立できるのが魅力だ。
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(レポート:近藤暁史

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