【スバル インプレッサ WRX STI tS 試乗評価】軽量カーボンルーフは伊達じゃない

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【スバル】2011/03/31

 

”やんちゃ”はスペックCに任せて・・・tSは”オトナのスポーツ”担当

スバル インプレッサ WRX STI tS カーボンルーフ 画像
 インプレッサWRX STIのなかでも、ボディそのものから軽量を見つめ直したヤンチャ仕様がスペックCなら、大人のスポーツを追求したのが、このtSだ。注目なのはなんといっても、東レと共同開発したカーボンルーフ。カーボン調ではなくて、本物のカーボンであり、さらに中にスチールが芯に入っているわけでもなく、両側の骨格に接着されていてるという本格派である。スバルとしては航空宇宙カンパニーを持つだけに、ノウハウはお手の物。素材選定だけでなく、コスト軽減や生産性など、本領を発揮している。
強度的にはスチールと比べても落ちるところはなく、それ以上とも。さらに気になる軽量化については、約20%も低減。ルーフというロールの先端に位置するパートだけに効果は絶大なように思える。
という知識を頭に入れて試乗してみると、肩すかしをくらった感じ。さぞかしヒラヒラりと軽快に駆け抜けると思いきや、足回りのセッティングの問題だろう、フィーリング的にはドッシリとしていて、正直軽快感はなし。そもそもタービンにも手が加えてられて、ボールベアリングツインスクロールターボ化している恩恵は絶大で、下からキッチリ、モリモリと力が出る。つまりシフトチェンジがシビアになるわけではなく、踏んだところから苦もなく、そしてストレスもなく加速していく。まさに気を使わない、大人のスポーツカーといった感じ。聞けば「そこがtSの狙い目」というから、スバルとしてもそこを狙ったのだろう。
肝心のルーフについては、頭が軽く動くな、というよりも、コーナーで一発で姿勢が決められやすくなるといった感じ。それはS字で連続する場合も同じで、ピッピッと右&左に姿勢がカチカチと決まっていって気持ちいい。たぶんスペックCに付けばヒラリヒラリという軽快感の演出につながるのだと思う。
見た目も前後にスポイラーを付け、ホイールも18インチ。シートも本革とアルカンターラを組み合わせてレカロシートとなって、やはり大人な感じ。ちなみにより気軽に楽しめるとして、予想以上の好評を得ているAT仕様車「Aライン」にもtSは設定されるので、幅広いユーザーが楽しむことができるだろうと評価だ。

 

スバル インプレッサ WRX STI tS 走り 画像

 

 

 

 

代表グレード スバル インプレッサ WRX STI tS
ボディサイズ[mm](全長×全幅×全高) 4580×1795×1465mm
車両重量[kg] 1470kg
総排気量[cc] 1994cc
最高出力[ps(kW)/rpm] 308ps(227kW)/6400rpm
最大トルク[kg-m(N・m)/rpm] 43.8kg-m(430N・m)/3200rpm
トランスミッション 6速MT
定員[人] 5人
消費税込価格[万円] 472.5万円
発売日 2011/01/25
レポート 近藤 暁史
写真 オフィスマッシュルーム

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(レポート:近藤暁史

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