日産ノート新車情報・購入ガイド より高い安全装備を装着した特別仕様車「V セレクション+SafetyⅡ」デビュー! [CORISM]

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【日産】2016/05/23

ガソリン車では数少ないエコカー減税免税対応したコンパクトカー

日産ノート V セレクション+SafetyⅡ
 日産コンパクトカーノート に、安全装備をプラスした特別仕様車Vセレクション+SafetyⅡの発売を開始した。

 日産ノートは、2012年にフルモデルチェンジし2代目となった。当時、ノートよりややボディサイズの大きかったティーダ がラインアップから姿を消したこともあり、国内ではティーダの顧客も取り入れる目的などもあり、ノートは全長4,100㎜と、このクラスではやや大きなボディサイズをもつ。そのため、室内はとても広いのが特長だ。

 また、低燃費化が急速に進んでいた。トヨタホンダハイブリッド 化で対応し、爆発的な人気を誇っていた。しかし、日産には、このクラスに投入できるハイブリッド技術が無かった。そこで、日産はミラーサイクル方式の1.2Lエンジンにスーパーチャージャーを組み合わせたHR12DDR(DIG-S)エンジンを開発。通常時は、1.2Lエンジンだが、パワーが必要な時はスーパーチャージャーが瞬時に過給して1.5L並みのパワーを発揮するというユニークなエンジンを搭載した。

 この後、車両が停止する前にアイドリングストップ機能働くタイプに変更。さらには、エンジンの改良なども加えられ、現在では26.2㎞/Lという優れた低燃費性能を実現している。この燃費性能は、なかなか優秀で、ガソリン車の中では数少ないエコカー減税免税対応となっている。

日産ノート V セレクション+SafetyⅡ
日産ノート V セレクション+SafetyⅡ
日産ノート V セレクション+SafetyⅡ

いち早く歩行者検知式の自動ブレーキを標準装備化。高い安全装備を誇る

日産ノート V セレクション+SafetyⅡ
 ノートは、デビュー当時、横滑り防止装置であるVDCが標準装備化されていないなど物足りない部分があった。しかし、自動ブレーキ関連の安全装備が脚光を浴びると、ノートはいち早く対応し歩行者検知式の自動ブレーキであるエマージェンシーブレーキを用意した。ハイブリッド車やクリーンディーゼル が無いノートは、ライバルとの差別化のため安全装備に力を入れた。その傾向は、より顕著なものとなり、今では全車標準装備化されている。

 日産の本音はともかく、この判断は英断。高齢化が進み、高齢者の運転操作ミスなどによる交通死亡事故は頻繁に起きている。とくに、こうしたコンパクトカーは高齢者や運転に慣れていない初心者が乗るケースも多い。また、全車標準装備化することで、より安全なクルマが社会に増える。これは、交通死亡事故を減らすという意味で、大きな社会貢献ともいえる。

 もちろん、顧客はその対価を払わなくてはならないが、オプション設定にしてしまっていては普及のスピードが鈍る。標準装備化は、高い技術による交通死亡事故減という社会的な責任をユーザーに任せるのではなく、自動車メーカーが自らの責任で進めていることになるのだから、高く評価できるものだ。未だ標準装備化をしないメーカーの言い訳は「価格を高くすると売れないから」。しかし、そんなことはない。日産ノートは、ガソリン車しかないハンデを負いながらも、同じガソリン車しかないヴィッツよりも売れているし、2015年度の販売台数では5位にランクされている。

踏み間違い衝突防止アシストやアラウンドビューモニターなどを標準装備化した特別仕様車Vセレクション+SafetyⅡ

日産ノート V セレクション+SafetyⅡ
 そうしたノートの強みを生かした特別仕様車がVセレクション+SafetyⅡだ。話題の自動運転のテイストも上手くプラスしている。装備面では、安全性を高める「踏み間違い衝突防止アシスト」がプラスされる。自動ブレーキが標準装備されているのに、この装備がオプションだったのだから、なかなか商売上手だ。踏み間違い衝突防止アシストは、アクセルとブレーキの踏み間違いを回避、被害軽減してくれるので、とくに高齢者のミスに効果的だ。

 そして「アラウンドビューモニター」は、上空から見下ろしているかのような映像をディスプレイ付ルームミラーに映し出す。駐車時にクルマ周辺が確認できるので、駐車も楽になる。さらに、MOD〔移動物 検知〕機能もある。この機能は、モニターに映っていない範囲からの移動物も検知。自転車や歩行者なども事前に察知してくれるので、うっかり接触という事故を未然に防いでくれる。

 その他「ディスプレイ付自動防眩式ルームミラー」、「ヒーター付ドアミラー」、「LEDヘッドランプ」を標準装備とした。このVセレクション+SafetyⅡは、ノートのすべてのグレードから選ぶことができるので、積極的に選びたい特別仕様車といえる。

ベース車より約17万円アップした価格。LEDヘッドランプが必要か否かが選択のポイント

日産ノート V セレクション+SafetyⅡ
 そして、日産ノート Vセレクション+SafetyⅡの価格は、X DIG-S Vセレクション+SafetyⅡで1,883,520円。ベース車に対して、約17万円高となっている。日産のVセレクションというと、お買い得感のある設定をしたものが多いので、価格は安くなっていると期待したかったのだが、まぁ、装備をプラスした分相応の価格アップといえ、特別に安くない。

 メダリストにしか装備されいないLEDヘッドランプが、特別装備といった印象だ。アラウンドビューモニターなどの安全装備類は、基本的にノートの場合88,560円で装備できるので、約8万円分がLEDヘッドランプ分ということになる。 LEDヘッドランプも、視界確保という安全部分では効果のある装備だ。しかし、予算重視というのであれば、それほど優先順位は高くなく、アラウンドビューモニターが装備されるセットオプションで十分。そうすれば、約180万円で購入できVセレクション+SafetyⅡより9万円程度予算が絞れる。

 ただ、価格差が9万円程度と微妙なのが悩ましいところ。実際に購入する場合には、X DIG-Sにアラウンドビューモニターなどのセットを装備して約180万円の見積りを最初に取る。値引き交渉が進まなくなったところで、X DIG-S Vセレクション+SafetyⅡの見積りも取り「価格を同じにしてくれるのなら、今すぐX DIG-S Vセレクション+SafetyⅡに決める」というような商談もいいだろう。

 当然、マツダ デミオトヨタ アクアホンダ フィットハイブリッド などと競合させることも必要だ。とくに、値引きが期待できるのは2016年上期の内が勝負。日産は新型車が無く、集客に苦労している。さらに、販売台数で4割前後を占める軽自動車デイズシリーズ が、三菱の燃費不正問題を受け販売することができない。営業マンにすれば、インセンティブがイッキ少なるなるので、値引きしてでも台数を確保したいという気持ちが働くからだ。こうした状況を上手く使えば、良い買い物ができる。2016年上期の内にというのは、夏頃になると日産はセレナ がフルモデルチェンジする。そうなると、営業マンの気持ちはセレナに向くので今がチャンスということになる。

日産ノート V セレクション+SafetyⅡ価格

■日産ノート V セレクション+SafetyⅡ価格
・X Vセレクション+SafetyⅡ 1,651,320円
・MEDALIST X Vセレクション+SafetyⅡ 1,782,000円
・X DIG-S Vセレクション+SafetyⅡ 1,883,520円
・MEDALIST Vセレクション+SafetyⅡ 2,007,720円
・X FOUR Vセレクション+SafetyⅡ 1,865,160円
・MEDALIST X FOUR Vセレクション+SafetyⅡ 1,995,840円

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(レポート:CORISM編集部

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