価値ある価格とパフォーマンス! 日産ジューク ニスモ(NISMO)試乗評価
外観デザインの変更は、控えめながら実質本意。見た目は赤いドアミラーとボディの下の部分に採用されたレッドのラインなどが目立つ感じだが、モータースポーツからのフィードバックを折り込んだ空力特性に優れた前後バンパーを採用するなど、意味のある改良が加えられている。これらによってダウンフォースは37%も向上したという。
ほかに専用のフロントグリルやルーフスポイラー、サイドシルプロテクター、ワイドタイヤに対応したオーバーフェンダーなどがNISMOの専用仕様となる部分で、良く見るといろいろな部分に変更が加えられている。ジュークのユーザーなら、その違いがすぐに分かるだろう。
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ニスモ復活の理由は? 目指すはAMG? それともM?
ニスモはその昔、マフラーやサスペンションなど、市販用パーツを販売。日産車のチューニングブランドとして人気を得ていた。しかし、ある時期からレース専門へとそのスタイルを変え、レース用パーツやコンプリートカーの製造へと、よりモータースポーツ専門へと特化した経緯がある。チューニングパーツは、冬の時代でトヨタのTRDなどのワークス系も力を失いつつあった。
しかし、その一方でトヨタがクルマの走る楽しみをアピールするために、ガズー・レーシングを発足し、G'sと呼ばれるカスタマイズカーを販売する。ニスモやTRDと大きく違うのは、レース部門の関連子会社ではなく、トヨタの一部門として存在する。この部門は、企業の短中期費用対効果という視点では、すぐに効果のでない活動をしている。だが、クルマ好きを育てるという大義をもった重要な活動で、これは自動車メーカーが持続的に発展するためには欠かせない活動でもある。
また、日産の子会社でもあるオーテックジャパンが生産するカスタマイズカー、ライダーシリーズも好評。セレナやエルグランドといったミニバンを中心に、カスタマイズを好むファン層の心をガッチリとつかんでいる。
そんな状況下で、日産としても強力なファン層があるニスモブランドをいつまでもレース専門会社にしておくのももったいないという判断もあるのだろう。また、経済状態が良くないこともあり新車購入者の代替サイクルがドンドンと伸びている。当然、販売店は、新車販売以外のサービス収益を上げないと経営が成り立たない現状もある。点検修理時に、こういったニスモブランドに憧れて、比較的高価なパーツに交換してもらえれば、サービス収益にも貢献するかもしれないという目論みもあるだろう。
また、メルセデス・ベンツの中にはAMG、BMWにはMとスペシャルモデルが存在し、このスペシャルモデルが、それぞれのブランドイメージの牽引役になっている。メルセデス・ベンツなどは、AMGは高価すぎるのでなかなか売れないが、そのイメージを引き継いだオプションのAMGパッケージは、ほとんどの顧客が選択するという。この現象は、BMWでも同じでMのイメージを装うMスポーツパッケージもメルセデス・ベンツ同様に大人気オプション。ニスモは、そんなAMGやMと同じ位置付けを目指す可能性もある。
ニスモの復活は、そんな色々な目的があるかもしれないが、単純にクルマ好きからみれば日産車を楽しむ選択肢が増えたことになるので歓迎したい。
ニスモ=レーシングではない、オトナのカスタマイズに期待したい
ニスモによる改良はシャシーにまで及ぶ。ニスモのパーツを使用することによって、車体はより低くなりシャシー剛性も強化される。一方、1.6 リッター直噴ターボガソリンエンジンは、より高い出力と動力性能を発揮するために改良されている。
ステアリング、ペダル、計器類、シフトノブやドアトリムなどドライバーの感性に訴える内装部品は、運転中にクルマとの一体感を高めるため、設計変更がされた。さらに、日産ジューク ニスモコンセプトのパフォーマンスを強調するために、特製革張りバケットシートを装備。タコメーターには視認性の高い赤色照明文字盤と針を採用した。
具体的な数値は示されていないものの、ニスモらしいレーシングな雰囲気でまとめられた印象が強い。これはこれで、ひとつの方向性を示すもの。ただ、日産ジューク ニスモコンセプトを見て、40歳代より上の世代には「ちょっと派手すぎ」と思った人も多いのではないだろうか。ニスモ=レースは、あまりにも直接過ぎる回答でもある。もちろん、ある程度違いがわかりやすくする必要もあるのだが、どうも日本のカスタマイズカーはちょっと派手で、そこそこ年齢を重ねた世代には受け入れ難い傾向がある。つまり、カスタマイズは若年層のものという意識が強過ぎるのではないだろうか。
以前、フェアレディZのバージョンニスモが登場した時に、50歳代の日産関係者に「結構、派手ですけど、これ乗れますか?」と尋ねたところ「・・・」という回答だったのを覚えている。とくに、Zのようなクルマは高価で年齢層も高いだろう。ニスモには、そんなオヤジでも乗れるオトナのカスタマイズというのにも、ぜひ挑戦して欲しい。
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