スバル ドライビング アカデミーに現役F4レーサーが潜入捜査!!の目次
スバル ドライビング アカデミーって何!?
みなさんお久しぶりです!
現役F4レーサーの金澤力也です(^^)/
今回の企画!それは・・・
『現役F4レーサー金澤力也がスバル ドライビング アカデミーに潜入捜査してみた』です!
よって今回は、レーシングドライバーという肩書は伏せて、CORISMの大学生記者としてスバル ドライビング アカデミーを受講させて頂きました!
しかし、このプログラムは一般の方々に向けて公開されているものではないので、開催場所や期間は公表することができないのです! そこらへんは目をつむって頂きたい・・・(/ω\)
そして、スバル ドライビング アカデミーとはいったい何なのか。具体的なトレーニング内容をご説明します!!
スバルは、テストドライバーという職種がないそうです。これには驚きですよね。では、誰がクルマの評価をしているのかというと、クルマの開発を行ているエンジニアの皆さんだそうです。自ら開発して、テストして、また開発するそうです。一般的なテストドライバーは、計測記録だけでなく、細かいフィーリングを開発チームにフィードバックします。しかし、このとき細かいニュアンスが説明しきれないことがあり、すべてが伝わるとは限りません。それなら、開発メンバーが自分で乗って感じたことを開発にフィードバックさせれば、細かいニュアンスも開発の生かされるということなのです。
とはいえ、開発チームの方々は、テストドライバーではありません。優れた運転能力が無ければ、良いクルマに仕上げることなどできません。また、エンジニアとして優れていても「クルマの楽しさ」が分からない人では楽しいクルマにはなりません。
そこで、スバルは自ら走行して評価できるエンジニアをより増やしていこうというのが、このスバル ドライビング アカデミーなのです。これは、とても素晴らしことです。
ただ、僕としては、少々微妙です。エンジニアとして優秀な上に、ドライビングも上手くなられては、レーシングドライバーとして立場が!! 商売上がったりという訳です!笑
今日はレーシングドライバーじゃなく、大学生なので・・・ね!
SUBARU STIでのトレーニング!!
スバル ドライビング アカデミーには、色々なメニューがありますが、まずはスバルWRXSTI に乗ってオーバルコースに向かいます! このトレーニングは、オーバルコースを時速200km/h一定速でコースに描かれたライン上を外れずに走れるかという内容です。
僕自身、WRX STI(四駆車)に乗るのも初、大きなバンク角がついたオーバルコースを走るのも初! 初めてだらけの体験で、最初は少しソワソワしていましたが、講師の方に走る上での注意点を丁寧に説明して頂いたので安心してトレーニングに挑めました!
さて、初バンクです。走ってみたら、まさにジェットコースター!
200km/hで駆け抜ける爽快感に加え、普段のサーキットでは体験したことの無いほどのバンク角。クルマには下方向にGがかかります。景色は斜め・・・。誰かを隣に乗せてあげたいくらいインパクトはありましたが、不思議と怖さは一切ありませんでした。
これはWRX STIの直進安定性がとても優れているからなのかもしれません。このトレーニングでは200km/h一定となっていましたが、まだまだ車のポテンシャルは高いところにあると感じました!
もちろん、220〜230km/hになるとかなりシビアな動きにはなると思いますが、路面のGAP吸収や上から押さえつけるダウンフォースには驚きでした。
恐るべし、WRX STI!
この高速走行でのポイントは、ステアリングに入力し始めるタイミングと、アクセルコントロールの強弱が上手く走れるか走れないかに関わってきます。もちろんブレーキは一切使わないので、スロットルの開け閉めだけで速度を調節します。
よってステアリングに入力する量とスロットル量が上手くマッチングすれば、ライン上を外れることなく200km/h一定速でコーナリングすることが出来るのです。
上記以外にも、運転する時の目線が重要だと講師の方に教えて頂きました! 一般道路やサーキットを走行する際もなるべく目線は遠くを見ることが基本ですが、オーバルコースで走る際も同様です。さらにコーナーのアウト側を見ないことが最も重要と教えて頂きました。アウト側にあるガードレールとの距離を調節するために目線をアウト側に移すのは絶対にNGです。人間は見た方向に寄ってしまう癖があるためだそうです。
初めて体験することだらけで、とてもインパクトのあるトレーニングとなりました(^_-)-☆
高速走行の次はフルブレーキングトレーニング!
これはが自動車教習所へ通った方なら、一度は体験しているかもしれませんね。このトレーニングの場合は100km/h一定速まで加速をし、指定のポイントからフルブレーキングをするトレーニングです!
しかし!ただフルブレーキングをしているだけではトレーニングの意味がありません!
そこで今回は、ABSを効かせた状態とABSを効かせない状態でフルブレーキングをした場合に、どちらが短い距離で停止できるかという機械と人間の勝負でもあります!
しかも一発勝負!!これを聞いて完全に僕の中のレーススイッチがONになりました。笑
『左足(ブレーキ)を制する者がレースを制する』というように、レーシングドライバーにとって最も重要なのがブレーキングです。
まず最初にABSをフルに効かせた状態でフルブレーキング。空走距離+制動距離を記録。次にABSが入るか入らないかのギリギリをコントロールしながらフルブレーキングを行い、同じように距離を記録。
横を見ると記録員の方が拍手していたので、一安心。ABSを効かせた状態から、およそ2〜3m距離を縮めることが出来ました!!
このトレーニングではブレーキをリリースするタイミングと、どのくらいリリースするかをブレーキと相談しながら弱めていく必要があります。
これはサーキットなどを走行する際のテクニックとして必ず必要なことですが、一般道路を走っていても使えるテクニックなのです!
もし直線道路を走っていて、急に人や自転車が飛び出してきた際に誰でも急ブレーキを踏むと思います。そしてABSをフルに作動させながらブレーキングをするも、数メートル足りずにひいてしまったという事故をよく耳にします。もし自分でブレーキをコントロールする技術を得ていれば、ぎりぎり止まれた可能性も0ではありません! コーナーを速く走るテクニックよりも、短く停止できるブレーキングテクニックを身につける方が、必ず役に立つテクニックといえることが分かると思います。
皆さんには一度、サーキット等でフルブレーキングの体験や練習をおススメしたいです!
そんな大切なブレーキングトレーニングの後は、いよいよ僕にとって馴染みのある車に乗り換えます(^^)/
UBARU BRZでドリフトトレーニング!?さらに特設ジムカーナも!
WRX STIでのプログラムの後は、BRZ に乗り換えてウェット旋回路に移動!!
このトレーニングコースでは、濡れた路面を想定して作られており、円を描くようなコースレイアウトになっています! しかもコースの途中で路面のμが上がったり下がったりと、なかなか難しい設定になっているのです|д゚)
ここでのトレーニング目的は、後輪を滑らせたドリフト状態で1周きれいな走行ラインを通りながら周回できるかという、繊細なアクセルコントロールやステアリング操作が必要とされる内容になっています。
僕も初心者らしく・・・1周目は大スピン|д゚)
初めて乗るBRZと路面の感覚をつかみながら2〜3周で1セッション終了。
だいぶ走行ラインのイメージも固まり、いざ2セッション目へ!
最初の1周目からきれいなドリフト状態を維持しながら数周回ることが出来ました!!(^^)/ しか〜し! 欲を出してサイドブレーキなんか引いた途端とんでもないことに・・・笑
失敗する時は勢いのある盛大なスピンをかまし、成功した時は完璧な走行ラインでクリアできました! ここらへんから普通の大学生では無いことが講師の方々にバレ始めました(/ω\)
『君、本当に大学生?』、『普段ドリフトやってる?』などと質問攻め。
もう正体を隠すのは諦めて、『普段はフォーミュラカーに乗っています!』と堂々と答えたら、みなさん納得の表情。トレーニング最中にも関わらず、僕のレースキャリアを長々と話させて頂きました!笑
このトレーニングでの最大の難点は路面μが変化するポイントでのマシンコントロールです。路面μが変わるということは、マシンの状態を維持するための操作も変わってくということです。
マシンをドリフト状態にする為のキッカケであるブレーキングや、そこからのアクセル&ステアリングコントロールがとても繊細になってきます。
これらは実際に運転してみないとわからない事なので、どうやれば成功するのかというのは答えられませんが、1つ確実に言えるのは、丁寧なドライビング無くして成功はありません!路面のμが低ければ低いほど、ドライバーの丁寧な操作が必要になってきます。
これもサーキット走行だけでなく、一般走行でも身につけておけば役に立つテクニックではないでしょうか。現代の車は、トラクションコントロールや横滑り防止機能がついており、車が真横に向いてしまうことはほぼ無いと思います。
ですが、万が一、その機能が故障してしまっていたり・・・後方から追突されてスピン状態になってしまったりと・・・、色々な予期せぬケースが考えられます。このような最悪な状況になってしまった時は、ドライバーの腕に全て頼るしかないのです。
なので、クルマ好きなら決してドライバーが身に付けていて損の無いテクニックだと思います。クルマがものすごく進化している時代ですが、ドライバーもそれに甘えすぎてはいけないと僕は改めて思ったトレーニング内容でもありました!
さて、最後のトレーニングにいきましょう!!
広場にカラーコーンだけが並べられているジムカーナコースへ移動!(^^)!
ここではスタート時(クラッチミート)、スラローム、ヘアピンコーナー、L字コーナー、360°ターン、フィニッシュ時(ブレーキング)の総合的なトレーニングができるコースレイアウトとなっていました。
実は僕自身、このジムカーナが1番苦手です。
苦手な理由は
その① どこを走っているのか分からなくなる。←致命傷
その② 突っ込みすぎてしまう。
過去に1度だけジムカーナをやりましたが、この2つが僕の最大の問題点でした。
コースレイアウトがカラーコーンだけで作られているので、まずはコースを完璧に覚えて方向感覚を向上させることでしょうか。おそらく、突っ込みすぎてしまうのもコースを完璧に覚えていないからだと思います。笑
そんな僕ですが、講師の方からタイムを出すポイントを丁寧に教えて頂き、いざ実践。最初はコースとマシンの確認も含め、確認走行。
そしてタイムアタック開始!
完璧なクラッチミートでスタートし、スラロームも完璧。ヘアピンコーナー、L字コーナーもミスなくクリアし、360°ターンをした瞬間!!
持ち前のスキルを生かして迷子状態に(/ω\)
前半までは講師の方と同じようなタイムで来ていただけに残念。これも経験の差ということにしておいて下さい!笑
全部で4つのドライビングトレーニングを行いましたが、どれも自分の運転スキルを向上させるトレーニングとなりました!!
このようなドライビングトレーニングを一般の方々が参加できるようになると、もっとクルマ文化やモータースポーツが盛り上がっていくような気がしました!
僕もモータースポーツを広めていくレーシングドライバーとして、そして1人のクルマ好きとして、一般の方々が参加できるイベントプランをこれから考えていきたいと思います(^^)/
その前に立派なプロドライバーにならないといけないですね!頑張りますよ〜〜!!
写真を撮っていたらSUBARUの関係者の方々が続々と集結。もう毎度おなじみの愛車自慢TIMEに。
【関連記事】
- トヨタ86試乗記・評価 アルミ箔で空力向上!?「86KOUKI」が意外な隠し玉兵器(アイテム)を引っさげて降臨!?
- スバルBRZ tS新車情報・購入ガイド BRZが好きなら、無理してでも買え!? 乗り心地や静粛性を高めた大人のFRスポーツへ深化
- スバルBRZ新車情報・試乗評価一覧
- スバルWRX STI試乗記/評価 安定感あるコーナーリング性能と、伸びのある圧倒的な加速感こそWRX STIの真価
- スバルWRX S4試乗記/評価 機敏だけど、過敏じゃない! 切れ味抜群のハンドリング性能に酔いしれる!
- スバルAWD雪上評価レポート! こだわりAWDの実力は?
- スバルWRX新車情報・試乗評価一覧
- スバル インプレッサ スポーツ/G4新車情報・購入ガイド 走る楽しさと安全を両立した「クルマのあるべき姿を具現化」した5代目新型インプレッサ登場!
- スバル インプレッサ新車情報・試乗評価一覧
- スバル新車情報・試乗評価一覧
【オススメ記事】
- フォルクスワーゲン ポロ新車情報・購入ガイド ついに全長4m越えに! 3ナンバー化した6代目新型ポロは、1.0L直3ターボを搭載【ニュース・トピックス】
- 三菱エクリプスクロス試乗記・評価 さすが4WDの三菱! 豪快にリヤタイヤを振りだすような走りも楽しめる絶妙なS-AWCに脱帽!【レビュー】
- 【日産リーフ 長期評価レポートvol.6】 日差リーフの実電費チェック! (一般道編)コツコツ電費を稼ぐe-Pedal【評論家ブログ : 日産リーフ】
- メルセデス・ベンツSクラス新車情報・購入ガイド 約20年振りの直6エンジンに、ISGを組みあわせた次世代エンジンを搭載!【ニュース・トピックス】
- 【日産リーフ 長期評価レポートvol.5】 日差リーフの実電費チェック! (高速道路編)実電費アップは、こだわりの空力性能にあり!【評論家ブログ : 日産リーフ】
- 三菱エクリプスクロス新車情報・購入ガイド スタイルに走り、装備とスキ無しの完成度を誇るコンパクトSUV。ガソリン車だけしかないことが、唯一の弱点?【ニュース・トピックス】
- 【日産リーフ 長期評価レポートvol.4】 30歳代クルマ好き女性、初めての電気自動車! その評価は?【評論家ブログ : 日産リーフ】
- 日産セレナe-POWER新車情報・購入ガイド ついに、シリーズハイブリッドシステムを搭載したセレナ! 5ナンバーミニバン、ハイブリッド車戦争へ加速!!【ニュース・トピックス】
- マツダCX-8試乗記・評価 際立つ運転のしやすさ! こだわりの「躍度」を雪上でチェック!【レビュー】
- 日産テラ(TERRA)新車情報・購入ガイド ナバラベースのSUV中国でデビュー! 日本への導入は?【ニュース・トピックス】
【関連記事】
- スバルBRZ新車情報・購入ガイド 200台限定の10周年記念モデル【スバル】
- トヨタGR86、スバルBRZ動画・評価 それぞれ異なる走りへのこだわり【BLOG】
- スバルBRZ新旧比較評価 2.0Lから2.4Lへ。排気量アップで得たものは?【対決】
- スバルBRZ動画・評価 幅広い世代で楽しめるスポーツカー【BLOG】
- スバルBRZプロトタイプ試乗記 GR86とは何が違う?【スバル】
- スバル BRZ新車情報・購入ガイド より速く、より扱いやすくを求めたFA24型自然吸気2.4Lエンジン搭載!【スバル】
- スバル BRZ STI Sport試乗・評価 切れ味抜群! 大人のハンドリングマシン!!【スバル】
- スバルAWD雪上試乗・評価レポート! 徹底的にこだわった多彩なスバルAWDシステムを試す!【スバル】
- イオンモール木更津に86/BRZが大集結! CAR FES 86/BRZ FESTIVAL [CORISM]【BLOG】
- トヨタ86、スバルBRZオーナー集合せよ!体感できるチューニング&ドレスアップパーツ イベント開催! 5月28日(土)~29日(日)「CAR FES 86/BRZ FESTIVAL」 イオンモール木更津 [CORISM]【イベント情報】
【オススメ記事】
- ホンダWR-V試乗記・評価 大満足か後悔か? 成功か失敗か? 見極め重要なコンパクトSUV【ホンダ】
- 日産エクストレイル(T33型)vs トヨタ ハリアーハイブリッド(80系)徹底比較!【対決】
- 日産フェアレディZ新車情報・購入ガイド 2025年モデルが登場! 納期は? 転売ヤー対策は?【日産】
- BMW M2クーペ(G87)試乗記・評価 「サーキットで乗ってみたい!」クルマ好き女子が試乗!【BMW】
- 2024-2025日本カー・オブ・ザ・イヤー、栄えある10ベストカーが決定! 今年のナンバー1は、どのクルマに!?【イベント】
- 2024-2025日本カー・オブ・ザ・イヤー、ノミネート車31台が決定!【イベント】
- マツダCX-80試乗記・評価 すべてに大人の余裕を感じた国内フラッグシップ3列SUV【マツダ】
- 三菱 アウトランダーPHEV新車情報・購入ガイド 大幅改良&値上げ。それでも、コスパ高し!!【三菱】
- スズキ フロンクス試乗記・評価 価格、燃費値を追加。欧州プレミアムコンパクトに近い上質感【スズキ】
- 日産セレナAUTECH SPORTS SPEC新車情報・購入ガイド 走りの質感を大幅向上した特別なモデル【日産】
CORISM公式アカウントをフォローし、最新記事をチェック!