スバル ドライビング アカデミーに現役F4レーサーが潜入捜査!! インストラクターと真剣勝負!!

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【スバル】2016/10/28

 

スバル ドライビング アカデミーって何!?

みなさんお久しぶりです!
現役F4レーサーの金澤力也です(^^)/

今回の企画!それは・・・

『現役F4レーサー金澤力也がスバル ドライビング アカデミーに潜入捜査してみた』です!

よって今回は、レーシングドライバーという肩書は伏せて、CORISMの大学生記者としてスバル ドライビング アカデミーを受講させて頂きました!

しかし、このプログラムは一般の方々に向けて公開されているものではないので、開催場所や期間は公表することができないのです! そこらへんは目をつむって頂きたい・・・(/ω\)

そして、スバル ドライビング アカデミーとはいったい何なのか。具体的なトレーニング内容をご説明します!!

スバルは、テストドライバーという職種がないそうです。これには驚きですよね。では、誰がクルマの評価をしているのかというと、クルマの開発を行ているエンジニアの皆さんだそうです。自ら開発して、テストして、また開発するそうです。一般的なテストドライバーは、計測記録だけでなく、細かいフィーリングを開発チームにフィードバックします。しかし、このとき細かいニュアンスが説明しきれないことがあり、すべてが伝わるとは限りません。それなら、開発メンバーが自分で乗って感じたことを開発にフィードバックさせれば、細かいニュアンスも開発の生かされるということなのです。

とはいえ、開発チームの方々は、テストドライバーではありません。優れた運転能力が無ければ、良いクルマに仕上げることなどできません。また、エンジニアとして優れていても「クルマの楽しさ」が分からない人では楽しいクルマにはなりません。

そこで、スバルは自ら走行して評価できるエンジニアをより増やしていこうというのが、このスバル ドライビング アカデミーなのです。これは、とても素晴らしことです。

ただ、僕としては、少々微妙です。エンジニアとして優秀な上に、ドライビングも上手くなられては、レーシングドライバーとして立場が!! 商売上がったりという訳です!笑

スバル ドライビング アカデミー

今回のSUBARUトレーニングプログラムのドライビングアドバイザーの方々とその他関係者のみなさま。

スバル ドライビング アカデミー

人生初のジェットヘル!
今日はレーシングドライバーじゃなく、大学生なので・・・ね!

スバル ドライビング アカデミー

普段レースで使っているヘルメットは、今回の潜入調査ということなので使用不可 笑

SUBARU STIでのトレーニング!!

SUBARU WRX STI

ハンドルを握り、やる気満々の金澤力也。『かっとんできます!』と一言。ナスカーやインディーカーのように高速オーバルコースでレースする気持ちが少し分かったとか。

スバル ドライビング アカデミーには、色々なメニューがありますが、まずはスバルWRXSTI に乗ってオーバルコースに向かいます! このトレーニングは、オーバルコースを時速200km/h一定速でコースに描かれたライン上を外れずに走れるかという内容です。

僕自身、WRX STI(四駆車)に乗るのも初、大きなバンク角がついたオーバルコースを走るのも初! 初めてだらけの体験で、最初は少しソワソワしていましたが、講師の方に走る上での注意点を丁寧に説明して頂いたので安心してトレーニングに挑めました!

さて、初バンクです。走ってみたら、まさにジェットコースター!

200km/hで駆け抜ける爽快感に加え、普段のサーキットでは体験したことの無いほどのバンク角。クルマには下方向にGがかかります。景色は斜め・・・。誰かを隣に乗せてあげたいくらいインパクトはありましたが、不思議と怖さは一切ありませんでした。

これはWRX STIの直進安定性がとても優れているからなのかもしれません。このトレーニングでは200km/h一定となっていましたが、まだまだ車のポテンシャルは高いところにあると感じました!

もちろん、220〜230km/hになるとかなりシビアな動きにはなると思いますが、路面のGAP吸収や上から押さえつけるダウンフォースには驚きでした。

恐るべし、WRX STI!

この高速走行でのポイントは、ステアリングに入力し始めるタイミングと、アクセルコントロールの強弱が上手く走れるか走れないかに関わってきます。もちろんブレーキは一切使わないので、スロットルの開け閉めだけで速度を調節します。

よってステアリングに入力する量とスロットル量が上手くマッチングすれば、ライン上を外れることなく200km/h一定速でコーナリングすることが出来るのです。

上記以外にも、運転する時の目線が重要だと講師の方に教えて頂きました! 一般道路やサーキットを走行する際もなるべく目線は遠くを見ることが基本ですが、オーバルコースで走る際も同様です。さらにコーナーのアウト側を見ないことが最も重要と教えて頂きました。アウト側にあるガードレールとの距離を調節するために目線をアウト側に移すのは絶対にNGです。人間は見た方向に寄ってしまう癖があるためだそうです。

初めて体験することだらけで、とてもインパクトのあるトレーニングとなりました(^_-)-☆

 

高速走行の次はフルブレーキングトレーニング!

これはが自動車教習所へ通った方なら、一度は体験しているかもしれませんね。このトレーニングの場合は100km/h一定速まで加速をし、指定のポイントからフルブレーキングをするトレーニングです!

しかし!ただフルブレーキングをしているだけではトレーニングの意味がありません!

そこで今回は、ABSを効かせた状態とABSを効かせない状態でフルブレーキングをした場合に、どちらが短い距離で停止できるかという機械と人間の勝負でもあります!

しかも一発勝負!!これを聞いて完全に僕の中のレーススイッチがONになりました。笑

『左足(ブレーキ)を制する者がレースを制する』というように、レーシングドライバーにとって最も重要なのがブレーキングです。

まず最初にABSをフルに効かせた状態でフルブレーキング。空走距離+制動距離を記録。次にABSが入るか入らないかのギリギリをコントロールしながらフルブレーキングを行い、同じように距離を記録。

横を見ると記録員の方が拍手していたので、一安心。ABSを効かせた状態から、およそ2〜3m距離を縮めることが出来ました!!

このトレーニングではブレーキをリリースするタイミングと、どのくらいリリースするかをブレーキと相談しながら弱めていく必要があります。

これはサーキットなどを走行する際のテクニックとして必ず必要なことですが、一般道路を走っていても使えるテクニックなのです!

もし直線道路を走っていて、急に人や自転車が飛び出してきた際に誰でも急ブレーキを踏むと思います。そしてABSをフルに作動させながらブレーキングをするも、数メートル足りずにひいてしまったという事故をよく耳にします。もし自分でブレーキをコントロールする技術を得ていれば、ぎりぎり止まれた可能性も0ではありません! コーナーを速く走るテクニックよりも、短く停止できるブレーキングテクニックを身につける方が、必ず役に立つテクニックといえることが分かると思います。

皆さんには一度、サーキット等でフルブレーキングの体験や練習をおススメしたいです!

そんな大切なブレーキングトレーニングの後は、いよいよ僕にとって馴染みのある車に乗り換えます(^^)/

SUBARU WRX STI

車自体の前後左右バランスに加え、空力面も良く出来上がっていることから、直進安定性が非常に優れている。スピードを出していても全く恐怖感が無いのはこれが理由だ。

SUBARU WRX STI

200km/hでの高速旋回&追従走行での一枚。前後の車両とほぼ等間隔、一定速度で走行している。

SUBARU WRX STI

100㎞/hからの急減速。サーキットだけでなく、市街地走行でもしものときに役立つ練習。

 

UBARU BRZでドリフトトレーニング!?さらに特設ジムカーナも!

SUBARU BRZ

ウェット旋回路では、ドライビングによって車の動きを自由自在に操れる楽しさを感じられた。コースの途中で路面μが変化するポイントでは金澤力也もやや苦戦。繊細なコントロールが強いられる。

WRX STIでのプログラムの後は、BRZ に乗り換えてウェット旋回路に移動!!

このトレーニングコースでは、濡れた路面を想定して作られており、円を描くようなコースレイアウトになっています! しかもコースの途中で路面のμが上がったり下がったりと、なかなか難しい設定になっているのです|д゚)

ここでのトレーニング目的は、後輪を滑らせたドリフト状態で1周きれいな走行ラインを通りながら周回できるかという、繊細なアクセルコントロールやステアリング操作が必要とされる内容になっています。

僕も初心者らしく・・・1周目は大スピン|д゚)
初めて乗るBRZと路面の感覚をつかみながら2〜3周で1セッション終了。

だいぶ走行ラインのイメージも固まり、いざ2セッション目へ!

最初の1周目からきれいなドリフト状態を維持しながら数周回ることが出来ました!!(^^)/ しか〜し! 欲を出してサイドブレーキなんか引いた途端とんでもないことに・・・笑

失敗する時は勢いのある盛大なスピンをかまし、成功した時は完璧な走行ラインでクリアできました! ここらへんから普通の大学生では無いことが講師の方々にバレ始めました(/ω\)

『君、本当に大学生?』、『普段ドリフトやってる?』などと質問攻め。

もう正体を隠すのは諦めて、『普段はフォーミュラカーに乗っています!』と堂々と答えたら、みなさん納得の表情。トレーニング最中にも関わらず、僕のレースキャリアを長々と話させて頂きました!笑

このトレーニングでの最大の難点は路面μが変化するポイントでのマシンコントロールです。路面μが変わるということは、マシンの状態を維持するための操作も変わってくということです。

マシンをドリフト状態にする為のキッカケであるブレーキングや、そこからのアクセル&ステアリングコントロールがとても繊細になってきます。

これらは実際に運転してみないとわからない事なので、どうやれば成功するのかというのは答えられませんが、1つ確実に言えるのは、丁寧なドライビング無くして成功はありません!路面のμが低ければ低いほど、ドライバーの丁寧な操作が必要になってきます。

これもサーキット走行だけでなく、一般走行でも身につけておけば役に立つテクニックではないでしょうか。現代の車は、トラクションコントロールや横滑り防止機能がついており、車が真横に向いてしまうことはほぼ無いと思います。

ですが、万が一、その機能が故障してしまっていたり・・・後方から追突されてスピン状態になってしまったりと・・・、色々な予期せぬケースが考えられます。このような最悪な状況になってしまった時は、ドライバーの腕に全て頼るしかないのです。

なので、クルマ好きなら決してドライバーが身に付けていて損の無いテクニックだと思います。クルマがものすごく進化している時代ですが、ドライバーもそれに甘えすぎてはいけないと僕は改めて思ったトレーニング内容でもありました!

さて、最後のトレーニングにいきましょう!!

広場にカラーコーンだけが並べられているジムカーナコースへ移動!(^^)!

ここではスタート時(クラッチミート)、スラローム、ヘアピンコーナー、L字コーナー、360°ターン、フィニッシュ時(ブレーキング)の総合的なトレーニングができるコースレイアウトとなっていました。

実は僕自身、このジムカーナが1番苦手です。

苦手な理由は
その① どこを走っているのか分からなくなる。←致命傷
その② 突っ込みすぎてしまう。

過去に1度だけジムカーナをやりましたが、この2つが僕の最大の問題点でした。

コースレイアウトがカラーコーンだけで作られているので、まずはコースを完璧に覚えて方向感覚を向上させることでしょうか。おそらく、突っ込みすぎてしまうのもコースを完璧に覚えていないからだと思います。笑

そんな僕ですが、講師の方からタイムを出すポイントを丁寧に教えて頂き、いざ実践。最初はコースとマシンの確認も含め、確認走行。

そしてタイムアタック開始!

完璧なクラッチミートでスタートし、スラロームも完璧。ヘアピンコーナー、L字コーナーもミスなくクリアし、360°ターンをした瞬間!!

持ち前のスキルを生かして迷子状態に(/ω\)

前半までは講師の方と同じようなタイムで来ていただけに残念。これも経験の差ということにしておいて下さい!笑

全部で4つのドライビングトレーニングを行いましたが、どれも自分の運転スキルを向上させるトレーニングとなりました!!

このようなドライビングトレーニングを一般の方々が参加できるようになると、もっとクルマ文化やモータースポーツが盛り上がっていくような気がしました!

僕もモータースポーツを広めていくレーシングドライバーとして、そして1人のクルマ好きとして、一般の方々が参加できるイベントプランをこれから考えていきたいと思います(^^)/

その前に立派なプロドライバーにならないといけないですね!頑張りますよ〜〜!!

SUBARU BRZ

ジムカーナでは、程よいロール量・ロールスピードによって車の荷重をしっかりと移動させていることがわかる。コーナー立ち上がり等のトラクションもF/Rのバランスがとても良い。

TOYOTA86

全てのトレーニングが終わり、帰り際に愛車86との2ショット!
写真を撮っていたらSUBARUの関係者の方々が続々と集結。もう毎度おなじみの愛車自慢TIMEに。

SUBARU BRZ

こちらは、インストラクターのドリフトコントロール。ステアリングの舵角も少なく繊細なコントロールをしていることが分かる

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