中古住宅が好調だという。新築よりも安いということもあるが、長期優良住宅法や住宅減税政府の支援策も追い風になっている。さらに、スムストック と呼ばれる優良ストック住宅推進協議会が設立された。ストック住宅は、一言でいうと中古住宅のこと。中古車をUカーなどと呼ぶのと同じと考えればよい。この協議会は、既存の優良ストック住宅流通の活性化と適切な市場形成を目指し、住宅メーカー9社の参加により設立。共通の考え方に基づき市場へ中古住宅を提供し、評価を問うことで既存住宅の流通市場整備に資する試みを行うことが必要であるという。この協議会は、主に中古住宅の査定方法などを統一して、同じ価値で販売していく狙いがある。
　こう聞くと、なんだか中古住宅も進んでるねぇ、という感じになるが、中古車業界においては中古車の査定統一基準などはすでに常識。さらに、中古車の場合はオークション方式をとっているので、マーケットの微妙なニーズにも即座に対応できるというメリットまであるのだ。情報開示も進んでいる。大手中古車販売店では数千か所に及ぶ査定票の提示や1〜3年保証なんて当たり前、なかには新車より長い10年保証などを用意し、中古車への信用・信頼度を高めている。
　ついつい、中古車は流通量が多いことから、一部の悪徳業者ばかりが目立ちダークなイメージになっている傾向があるかもしれない。しかし、その実情ははるかに数千万円の取引が必要な中古住宅以上に健全で適正な評価と価格がすでに常識になっている。
　ただひたすらに消費をし続け成長してきた日本のマーケットだが、中古車や中古住宅業界の成長は、乱暴な成長から成熟期に移った証拠でもある。無駄に消費しない。無理に消費しない。身の丈に合わせる。こういった考え方は、シンプルでスマート。そして、中古はリユースでありエコでもある。中古文化の成熟は、先進国の証でもあるのだ。

■優良ストック住宅推進協議会 [スムストック]の公式HPはこちら

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