動画追加!ホンダ グレイス(grace)新車情報・購入ガイド、試乗記 小さくても上質で、クラスナンバー1の低燃費ハイブリッドセダン! グレイスの燃費は34.4㎞/L、価格は195万円から! [CORISM]

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【ホンダ】2015/02/14

動画追加!ホンダ グレイス(grace)試乗記・評価の目次

<お勧め記事>

■ホンダ グレイス(grace)試乗記、評価

■ホンダ グレイス(grace)公式動画

■ホンダ グレイス(grace)CM動画

■新型グレース(grace)、ハイブリッド車のみの割り切った設定! ハイブリッド+4WDの設定で、カローラハイブリッドと差別化

ホンダ グレイス(grace)
 ホンダ は、コンパクト セダン である「新型ホンダ グレイス(grace)」 の発売を開始した。

 新型ホンダ グレイス(grace)は、すでに発売されているフィットをベースとしたセダン だ。フィットベースということで、パワーユニットはスポーツハイブリッド i-DCDの1.5Lアトキンソンサイクル+7速DCTのハイブリッドが搭載された。この1.5Lハイブリッドシステムは、基本的にフィットと同じで、137ps(101kw)のシステム出力をもつ。

 新型ホンダ グレイス(grace)の燃費は34.4㎞/L。トヨタカローラ アクシオ ハイブリッドの33.0㎞/Lを上回る数値となった。さらに、フィットの量販グレードの燃費33.6㎞/Lを上回っている。この新型ホンダ グレイス(grace)の燃費は、ハイブリッドセダンナンバー1の低燃費となっている。

 新型ホンダ グレイスは、今のところハイブリッド車のみの設定。カローラ ハイブリッドとの差別化ということもあり、新型グレイスには4WDの設定がされている。そのため、降雪地域の顧客にもハイブリッド車の優れた低燃費性能とエコカー減税の恩恵を提示することができている。新型グレイス4WD の燃費は29.4㎞/Lとなった。ハイブリッドセダンで4WDは、新型グレイスのみとなっている。

ホンダ グレイス(grace)
ホンダ グレイス(grace)
ホンダ グレイス(grace)

■ピラーをグッと傾斜させたスポーティなフォルムを持つ新型グレイス。使い勝手も上々

ホンダ グレイス(grace)
 新型ホンダ グレイスのデザインは、フィットをベースとしながらも、まったく違うクルマのように仕上げている。ボディサイドのシャープなキャラクターラインやバンパーなど、とにかくエッジの効いたデザインが特徴だ。スポーティさを前面に出すことで、コンパクトセダンにありがちな安っぽさや地味さを排除。ボディは小さくても、堂々とした存在感を与えている。

 新型ホンダ グレイスのボディサイズは、全長4,440×全幅1,695×全高1,475mm。カローラ ハイブリッドと比較すると全長4,360×全幅1,695×全高1,460mmなので、グレイスの全長がやや長く、全高がやや高い。

 全高がグレイスの方が高いのに、スポーティに見える。これは、主にルーフラインの形状によるものだろう。カローラハイブリッドは、いかにもセダンらしくAピラーを立てて、ルーフ後端までルーフをほぼ平行にし、Cピラーを立てている。これは、後席の居住性を重視したデザインだ。

 それに対して、グレイスはAピラーを傾斜させフロントシートの部分から後方にかけてルーフラインは緩やかに傾斜。Cピラーもかなり傾斜させているのが分かる。ピラーを傾斜させることで、スポーティさを表現するとともに、空気抵抗もかなり意識したデザインだ。

 インテリアも上質な印象。ゆとりある空間を感じさせるように、左右に広がり感を持たせたデザインが施されたインパネや、ソフトパッドパネルの触り心地や縫製表現などもフィットとは明らかに違う上質感がある。こうしたインテリアのデザインや、触感に対する品質感などは、ヴェゼル あたりからホンダ が随分上手くなってきた部分だ。

 新型グレイスは、セダンだ。当然、トランクが必要な理由がある顧客が買うクルマである。アコードハイブリッドなどは、リチウムイオン電池がトランクルームを大幅に占拠。そのため、顧客は積載性と言う面で使い勝手が悪かった。

 しかし、新型グレイスではハイブリッドシステムの一部をコンパクト化するなどし、430Lの容量を確保。これは、ボディサイズが二回り以上大きいアコードハイブリッド並み。さらに、トランクスルーもできるので、小さくても使い勝手の良いセダンとなっている。

ホンダ グレイス(grace)
ホンダ グレイス(grace)
ホンダ グレイス(grace)

■売れないマーケットだが、ホンダ国内100万台販売達成を支える車種としての価値をもつ新型グレース

ホンダ グレイス(grace)
 新型ホンダ グレイスのようなコンパクトセダンは、今の日本マーケットではあまり売れないジャンル。他社を含め苦戦している。セダン離れが進んでいることや、今までのセダン顧客がコンパクトSUV などに流れているケースも多い。

 ただし、どうしてもセダンという顧客層がいることと、上級セダンからのダウンサイジングした顧客の受け皿として必要なのだ。しかし、現在ホンダの顧客層は軽自動車とコンパクト、ミニバン がほとんど。それは、今まで売れないからという理由で、ほとんどセダンの販売をしていなかったためだ。

 ただ、セダンマーケットは一定数あり、今後、ホンダが掲げる国内100万台販売の目標を達成するためには、セダンもしっかりと売っていかなくてはならない。すでに、ホンダはフラッグシップのレジェンドを発売し、その下にはアコードハイブリッドがあり、今回の新型グレイスの投入で、セダンラインアップの大中小が揃ったことになる。

 ラインアップはそろったが、今までセダンを売ってこなかったホンダなので、自社保有からの乗り換えは微々たるもの。そんのため、他社からの新規顧客を呼び込まなければならないという難しい戦略を強いられる。

ホンダ グレイス(grace)
ホンダ グレイス(grace)
ホンダ グレイス(grace)

■静粛性、高い走行性能を実現! しかし、あんしんパッケージ装着は必須!

ホンダ グレイス(grace)
 そんな理由もあり、中途半端なセダンを作れない。そこで、新型グレイスは静粛性にもこだわった。ボディ隙間から侵入するノイズを徹底的に対策。フロントガラスは、より厚いものを使用するなどし、吸音・遮音材を最適化。上級グレードのEXにはフロントウインドウに遮音ガラスまで投入している。

 また、走りと実用燃費も重視。ボディ下部の空力パーツを投入し、走行安定性と低燃費の向上を図っている。乗り心地に関しては、サスペンションが受け止める力の大小に応じて、力の伝え方を振り分ける入力分離式ダンパーマウントの採用。上質な乗り心地を実現した。

 安全装備では、残念ながらレジェンド で採用されているホンダ最新の安全技術「ホンダ センシング」は搭載されていない。すでにある、30㎞/h以下での自動ブレーキと誤発進抑制機能とサイドカーテンエアバッグシステムと前席用i-サイドエアバッグシステム(容量変化タイプ)をセットにした「あんしんパッケージ」をタイプ別にオプション設定。

「セダンの価値は大きさで決まる」そんな既成概念を捨て去ることからグレイスの開発が始まったとされるが、こうした安全装備が、すでに発表済みのレジェンドより明らかに後れをとっていることや、今では当たり前となって軽自動車でさえも高い装着率を誇る赤外線を使った低速域の自動ブレーキさえもオプションと言うのは矛盾する部分でもある。こうした部分の進化にも期待したい。

 新型ホンダ グレイス(grace)の価格は1,950,000円から。カローラハイブリッドの価格と比較すると、エントリグレードが1,950,000円なので、3万円安い設定。新型グレイスもカローラハイブリッドも、エントリグレードは装備が貧弱。そのため、実際に購入する場合は、新型グレイスのグレードはLX(2,040,000円)からということになる。LEDヘッドライトも標準装備なので、これに、自動ブレーキのあんしんパッケージを装備し、あとは好みのオプションで十分といったところ。やや燃費は落ちるものの、16インチアルミホイールを装備したいとなると、最上級グレードのEX(2,210,000円)になる。

ホンダ グレイス(grace)
ホンダ グレイス(grace)
ホンダ グレイス(grace)

■ホンダ グレイス新車発表会動画

■ホンダ グレイス価格、スペックなと

ホンダ グレイス(grace)
■ホンダ グレイス価格
・グレイスHYBRID DX FF 1,950,000円
            4WD 2,144,400円
・グレイスHYBRID LX FF 2,040,000円
            4WD 2,293,800円
・グレイスHYBRID EX FF 2,210,000円
            4WD 2,409,800円

代表グレード ホンダ グレイスHYBRID LX
ボディサイズ[mm](全長×全幅×全高) 4,440×1,695×1,475mm
ホイールベース[mm] 2,600mm
車両重量[kg] 1,180kg
総排気量[cc] 1,496cc
エンジン最高出力[ps(kw)/rpm] 110(81)/6,000rpm
エンジン最大トルク[kg-m(N・m)/rpm] 13.7(134)/5,000rpm
モーター最高出力[ps(kw)] 29.5ps(22kw)
モーター最大トルク[kg-m(N・m)] 16.3kg-m(160N・m)
システム全体出力[ps(kw)] 137ps(101KW)
ミッション 7速DCT
JC08燃料消費率[km/l] 33.4km/l
定員[人] 5人
価格 2,040,000円
レポート 編集部
写真 ホンダ
ホンダ グレイス(grace)
ホンダ グレイス(grace)
ホンダ グレイス(grace)

■ホンダ グレイス試乗記、評価

■ついに、12月1日に新型ホンダ グレイス(grace)ハイブリッド発売決定!

ホンダ グレイス(grace)
 ホンダ は、フィット の5度に渡るリコール問題を受け発売が延期されていた新型ハイブリッド セダン であるホンダグレイスを(grace) を12月1日に発売予定であることを公表した。

 新型ホンダ グレイスハイブリッドの発売時期の公表と同時に、画像や動画などをホンダのホームページ上で先行公開を開始した。

 発売まであと1ヶ月もある現時点での先行公開は、初の年間100万台達成へと加速中の国内販売のやる気の表れともいえる。度重なるリコールでもフィットヴェゼル は販売好調。新型グレースハイブリッドで、新規顧客の上乗せを狙う考えだろう。

 ホンダ車の保有の中には、もはや小型セダン 顧客はほとんどいない状態。そのため、ほぼ新規の顧客層にアピールしなくてはならないこともあり、先行し新型グレイスハイブリッドの情報を流すことで、1台でも多くの先行受注を得たい考えだ。

 この後、2014年中には、新型軽自動車であるホンダ Nスラッシュ(予想)の発売も予定している。

 さて、新型ホンダ グレイスハイブリッドだが、フィットベースのセダンとはいえ、フィットにトランクを付けただけのお手軽仕様とはなっていないのが特徴。いかにもホンダデザインと言えるテイストこそ共通で、全体のシルエットはフィットよりシャープな印象。ボディサイドのキャラクターラインもかなり個性的だ。

 また、新型グレイスハイブリッドのインパネもフィットとは異なるものになっている。フィットのように未来感を出そうとしたものとは違い、ある意味保守的ではあるものの落ち着いた雰囲気が魅力的だ。上級セダンからのダウンサイザーも、十分納得できる高級感も兼ね備えている。

 新型ホンダ グレイスハイブリッドのグレードは、DX、LX、EXと3タイプが用意されており、すべてがハイブリッド仕様でガソリン車は無い。EXが最上級グレードになるようだ。

 そんな新型ホンダ グレイスハイブリッドの価格と燃費だが、下記で詳しくレポートしているが、新型グレイスハイブリッドの価格や燃費は、当初の予想以上になりそうだ。新型グレイスハイブリッドの価格は180万円をわずかに切る価格としたが、意外と高価な価格設定となりそうで、カローラハイブリッドとそれほど変わらない190万円半ばくらいがエントリグレードのDXの価格になりそうだ。

 新型グレイスハイブリッド燃費は、当然、クラストップの燃費を狙っていることは間違いないので、カローラハイブリッドの33.0㎞/L越えは確実。それも、フィットハイブリッドとアクアのように、微妙な差ではなく、明確に差が出るようで、34.0㎞/Lオーバーは確実となりそうだ。これは、フィットの売れ筋グレードの33.6㎞/Lを上回ることになる。基本的に、新型グレイスハイブリッドには、フィットハイブリッドと同じ1.5Lアトキンソンサイクルのハイブリッドシステムが流用されていることは予想できるが、ハイブリッドシステムそのものも更なる進化が加えられているのか注目される。

 また、新型ホンダ グレイスがカローラハイブリッドと大きく違う点は、すべてのグレードに4WDが用意されていること。カローラハイブリッドはFFのみ。積雪地域の顧客にも小型セダンで、ハイブリッドの超低燃費性能を新型グレイスハイブリッドは提供できる強みをもっている。

ホンダ グレイス(grace)
ホンダ グレイス(grace)
ホンダ グレイス(grace)

ホンダ グレイス(grace)

■新型ホンダ グレイス、更なる販売延期で、発売時は12月上旬か?

 フィット ハイブリッドベースのセダンである新型ホンダ グレイスは、当初2014年春に発売が見込まれていたが、ベースとなるフィットの相次ぐリコールを受け、11月上旬予定へと変更されていた。

 フィットのリコールもひと段落着き、再び生産・顧客への納車が始まったが、10月に5度目となるリコールを起こしてしまった。こうなってくると、6回目のリコールはいつなのか? と、顧客は疑心暗鬼状態。その影響を受けてか、またもや新型ホンダ グレイスの発売日が延期となった模様。新型ホンダ グレイスの発売は、現在12月上旬と言われている。

 噂話のレベルではあるが、5度のリコールを受け国交省が型式認定を渋ってるとの話もある。こうした影響は、フィット系だけでなく、他の車種にも影響しており、年度内7機種を投入するとしていたホンダだが、すでに2014年度内に発売できない車種も出てきているようだ。

■ホンダ、2014年度下半期に新型車7機種投入! その内の1台がフィットハイブリッドベースのセダン、ホンダ グレイス(grace)か? 発売は2014年11月か?

 ホンダの日本営業本部長である峯川氏は、2014年度下半期に新機種7車種をイッキに投入すると発表した。

 ホンダの2014年度の国内販売台数目標は103万台と過去最高の数字を追っているが、フィットハイブリッドの度重なるリコールなどで、上半期に発売予定だったモデルは品質の再確認を含め、発売時期が大きく後ろ倒しとなっている。

 そのため、2014年春に発売される予定だったフィットハイブリッドのセダンと言われていたモデルも、2014年11月の発売予定となっている。当時、ホンダ シティハイブリッドとして登場するとされていたが、車名はホンダ グレイス(grace)となる見込みが高い。

 そんな新型ホンダ グレイス ハイブリッド の燃費は、当然、トヨタ カローラ ハイブリッドの燃費を超えることが予想される。カローラハイブリッドの燃費は33.0㎞/Lなので、新型グレイスハイブリッドの燃費は、33.0㎞/L越えとなることは確実だろう。

 アクア とカローラの関係から、燃費は5~10%程度落ちることが予想できる。そのパターンをフィット ハイブリッドに当てはめると、32.7~34.5㎞/Lという数字になる。アクアとフィット ハイブリッドの燃費差はわずかなことを踏まえると、33.0㎞/Lから+0.5㎞/L以下というのが予想値になる。つまり、新型ホンダ グレイスハイブリッドの燃費性能は33.5㎞/L以下ということになるだろう。

 また新型ホンダ グレイスハイブリッドの価格だが、確実にカローラハイブリッドの価格より下回ることは確実。カローラハイブリッドは、トヨタ の上級セダンからのダウンサイザーを受け入れる役割をもつため、静粛性や乗り心地にこだわった結果と、ハイブリッドは高く売れるという自信からやや高めの価格設定。

 カローラハイブリッドのエントリグレードでも価格は1,980,000円。当然、新型グレイスハイブリッドの価格はこれより下となるはず。2014年度に高い国内販売台数目標を掲げてホンダだけに、180万円台後半からの価格設定も十分に予想できる。

 そこで、新型ホンダ グレイスハイブリッドの価格は188万円から、燃費は33.2㎞/Lと予想した。

 2014年度下期のホンダは、このグレイスハイブリッドの他に、1.5Lターボを搭載したステップワゴン軽自動車オープンスポーツ S660Nボックス シリーズの第5弾、新型フィットシャトルストリーム の後継モデル、フラッグシップ新型レジェンド と目白押し。ホンダ車を狙っているのなら、今後のホンダの動向に注目だ。

■2014年2月更新 ホンダ シティ ハイブリッドの発売時期は、2014年末以降か?

 消費税増税後の冷え込んだ2014年春のマーケットに、需要の活性剤として投入されるはずの新型ホンダ シティ ハイブリッドの発売時期がようやくみえてきた。

 どうやら、2014年末から2015年初頭になりそうなのだ。当初、2014年春ということだったので、8か月以上遅れるということになる。

 すでにレポートしている通り、新型シティハイブリッドの発売時期が遅れた大きな理由は、3度に渡るフィットのリコール問題だ。多くの部分を共用するフィットが、これだけのトラブルになったのだから、当然、同じことがシティハイブリッドでも起きる。それも、フィットのリコール問題が完全にクリアになっていないまま、シティハイブリッドをマーケットに投入し、またリコール騒ぎになれば、まさにホンダという企業は信頼を失うことになる。

 そういった事情があり、ホンダは、2014年に登場する予定だった新型車発売予定すべてを白紙にしたようなのだ。

 すべてを白紙に戻し、もう一度品質を再度検証し、次なるリコールを絶対に許さないという姿勢で臨んでいる。営業サイドからみれば、フィット系以外は予定通り出してくれないと、経営計画通りの販売台数が達成できないと思うところだが、さすがにそこは技術のホンダ。商売を抜きに自らのプライドが、中途半端な商品を再びマーケットに出すことを許さなかったのだろう。

 そんな理由があり、しばらくの間、ホンダは特別仕様車の投入が相次ぐ可能性が高い。それも、販売台数を稼がなくてはならないので、お買い得仕様になるはず。それはそれで、良いクルマがより安く買えるのなら大歓迎といえる。

■ホンダのフィットベースの新型セダン ホンダ シティ(仮)、フィットハイブリッド3度目のリコールで発売延期か?

 ホンダは、フィット ベースの新型ホンダは、セダン である新型ホンダ シティ(city)をすでにインドで発売を開始している。

 このモデルは、2014年春に日本導入に向けて着々と準備が進んでいた。最近になり、日本導入モデルの新型セダンであるシティ(仮)は、どうやらフィットハイブリッド がベースとなり、ガソリン車は無くハイブリッド車のみでの登場という情報が出始めていた。

 確かに、日本マーケットはセダン離れが進んでいて、このクラスで唯一売れていると言えるのは、トヨタのカローラのみ。このカローラ も、最近ではハイブリッドモデルが中心に売れているという。そんな中、コンパクト セダン保有を流出させてしまったホンダがガソリン車を出しても売れないというマーケティング結果が出たのだろう。

 このクラスのセダンは、高齢者などダウンサイザーの受け皿となり、今後重要な車種。軽自動車ハッチバック ではダメ、そんなマーケットが一定数あり、今後高齢化と共に増えていくことも予想できるからだ。

 ところが、2月に入りホンダは大きなトラブルを引き起こす。なんと、フィットハイブリッドが2013年9月に発表されてから、半年足らずで3回目のリコールとなった。デビューしたばかりのフィットハイブリッドベースのヴェゼル も同様で、ホンダによると81,353台が対象となっている。

 このトラブルは、自動変速機制御コンピュータのプログラムが不適切なため、ギヤがかみ合わず、発進に時間を要するというもの。すべて、新開発された7速DCTに起因するトラブルだ。

 当然、この春に登場予定のコンパクトセダンである新型シティ(仮)も、フィットハイブリッドベース。同じ7速DCTを搭載する。ホンダは、この決算前の繁忙期にリコール対応に追われているのだ。まずは、多くのリコール対象車の修理、そして生産済み車両の修理が行われる。そして、このトラブルでさらに抱え込んだバックオーダー車の生産再開となるため、ここで新たな新型車が投入されれば、フィットハイブリッドやヴェゼルといった車両のリコール対応やバックオーダー車両の納車を遅らせるだけとなる。そうなると、顧客の反感を買うのは当然のことだろう。

 そんな、まさかのリコール問題のあおりを受けて、新型ホンダ シティ(仮)の発売は予定通り春頃のリリースが難しいという見方が出てきている。営業的には、消費税増税で冷え込む4~5月に準備し、5月後半までには新型シティ(仮)を発表し、6~7月の繁忙期を迎えたいところだろう。この3度目のリコール処理が遅くなればなるほど、6~7月の繁忙期にも間に合わないことにもなりそうだ。

■ホンダ シティハイブリッド(仮)の価格次第で、コンパクトセダンマーケットに激震!?

 この新型ホンダ シティが登場すると、さすがのトヨタもうかうかしていられない状況に追い込まれることが予想される。トヨタは、圧倒的な低燃費を誇るハイブリッド を武器として、カローラ アクシオ の価格をかなり高めの価格設定としている。上級モデルからのダウンサイザーを取り込む目的から、静粛性や質感にこだわっているとはいえ、ガソリン車に対して50万円アップに近い価格設定。なんと、ハイブリッドGが2,134,285円とかなり高価。

 対して、ホンダが投入する予定の新型シティのハイブリッドは、価格的にもかなり突っ込ん戦略が取られるとみられていて、上級グレードでも200万円を切る可能性が高い。もちろん、これくらい大胆な価格戦略ではないと、ガッチリとトヨタに囲みこまれているカローラなどのセダンユーザーをホンダが奪取することは難しいと考えられるからだ。

 発売が延期されているホンダ シティハイブリッドだが、価格次第では、小型セダンマーケットに激震を起こす可能性をもっているモデルだけに、今後の発売日や価格に関しては注目していきたい。

■インドの新型ホンダ シティ(city)には、1.5Lのガソリンとディーゼルを用意

ホンダ グレース(grace)/ホンダ シティ(city)
 ホンダは、インドでコンパクト 4ドアセダン である新型ホンダ シティ(city)を2014年1月から販売開始予定と発表した。

 この新型ホンダ シティ(city)は、ホンダが世界各国で販売するグローバルコンパクトシリーズのセダンモデルとして開発されたもの。エクステリアは、クーペ モデルの優雅さとワンモーションデザインを融合させたスポーティーなデザインとなっている。

 また、ホンダの思想である「M・M(マン・マキシマム/メカ・ミニマム)を具現化し、歴代のホンダ シティ(city)に対しても、最も広い室内空間を実現した。インドマーケット向けには、1.5L 4気筒i-DTECディーゼルエンジンと、1.5L 4気筒SOHC i-VTECガソリンエンジンという2タイプのパワーユニットを用意し搭載する。

 インドでは、ホンダ シティ(city)の生産をHCIL(ホンダカーズインディア・リミテッド)が行う。ホンダ シティは、1996年に初代モデルをタイで発売。現在では55ヵ国で販売されるグローバルモデル。インドでの発表後、順次世界各国で発売を予定している。

■2014年春に導入予定のホンダ シティ(仮)には、ハイブリッドモデルが登場する?

 インドで公開された新型ホンダ シティ(city)。これは、どうやら2013年9月に発売されたばかりの新型フィットがベースとなっているようだ。ホンダは、フィットをベースとした第2弾モデルであるSUV の新型ヴェゼルを2013年12月に発売。この新型シティ(city)は、日本においてフィットをベースとするセダンとして第3弾モデルとデビューする可能性が高い。

 なぜ、国内で売れないセダンを今更投入なのかというと、今までのホンダのラインアップには大きな欠陥があった。セダンのマーケットが縮小していることを理由に、日本に合うセダンを導入してこなかった。そのため、従来からあったホンダセダン車の顧客が多く流失していることや、ホンダファンであっても、魅力的なセダンが無いことから、トヨタや輸入車に流れた顧客も多いという。

 これは、トヨタを除く他メーカーも同様。日産 もセダン車のラインアップを軽視したことから、多くの顧客が流出。そして、最近になりシーマ の復活やシルフィラティオティアナ などを世界中からグローバルモデルをかき集め、セダンラインアップを強化している。

 国内のマーケットでは、日産とホンダが現在トヨタに次ぐ第2位のシェア争いを展開中。そのためにも、ホンダとしてはわずかな台数だからと、今までのようにセダンを見捨てることができないのが現実としてある。また、国内需要が右肩下がりの現在、安定的に販売するには、保有台数を伸ばす必要があり、プロダクトとラインアップの強化で顧客の流出は止めたい狙いもあるのだろう。

 そして、ようやくベースは北米のアコード だが、ハイブリッドシステムを得て、国内で売れる可能性を秘めたアコードハイブリッドが2013年6月にデビューした。しかし、ダウンサイジング化の波を考えれば、カローラクラスのセダンが欲しい。そこで、白羽の矢が立ったのが、今回インドで登場した新型ホンダ シティということになる。

 ベースがフィットなので、新型ホンダ シティには日本マーケットが好むハイブリッドシステムも搭載可能であることも重要なポイントだ。

ホンダ グレイス(grace)/ホンダ シティ(city)

■新型シティハイブリッド(仮)の価格は180万円を切るのか? 燃費は、33.0㎞/L超?

ホンダ グレイス(grace)/ホンダ シティ(city)
 インドで発売される新型ホンダ シティのボディサイズは、全長4,440×全幅1,695×全高1,495mm。なんと、全幅などは日本の5ナンバーサイズ枠ギリギリに設定されている。このことからも、日本への導入を意識したクルマであることが分かる。カローラアクシオ ハイブリッドのボディサイズが、全長4,360×全幅1,695×全高1,460mmなので、カローラアクシオハイブリッドより全長で80mm、全高で35mm大きい。

 この新型ホンダ シティには、ハイブリッド車が用意されることは確実とみられていて、そうなると気になるのは燃費だ。カローラハイブリッドの33.0㎞/Lに対して、新型ホンダ シティハイブリッドは、どれだけの燃費となるのだろうか。

 すでに、発売されているフィットハイブリッドの燃費は36.4㎞/Lだ。アクアとカローラハイブリッドの関係からすると、5~10%ほど燃費が落ちると予想できる。そうなると、32.7~34.5㎞/Lくらいが新型ホンダ シティハイブリッドの燃費ではないかと予想してみた。

 そして、燃費と同様に注目されるのが新型ホンダ シティハイブリッドの価格だろう。カローラハイブリッドのエントリーモデルが192.5万円からで、納得できる装備で売れ筋グレードのハイブリッドGになると207.5万円とかなり高価な価格帯になっている。それだけに、シティハイブリッドが大幅に安価な価格設定となると、コンパクトセダンマーケットの流れが変わる可能性も秘めている。

 カローラハイブリッドは、コンパクトセダンのハイエンドを求めたが、新型シティハイブリッドはハイブリッドの大衆化を目指すことになれば、ハイブリッドモデルの今後の方向性が明確に見えてくるかもしれないほど、新型シティハイブリッドの価格には注目したい。

 新型ホンダ シティハイブリッドの価格を予想してみよう。現在アクア とフィットハイブリッド車のエントリーグレード価格での差は、6.5万円フィットハイブリッドが安い。そのパターンをそのまま新型シティハイブリッドに置き換えると、カローラハイブリッドの価格が192.5万円なので、186万円という価格になる。まぁ、この価格では中途半端にも見えるため、きっと184.5万円というような価格になるかもしれない。

 ただ、新型シティハイブリッドが、ハイブリッド車の大衆を狙って価格勝負に出るとなると、装備も充実させたエントリーモデルを179.5万円といった価格で勝負に出る可能性もある。この価格になると、カローラの1.5Lガソリン車のGグレードと約15万円差になり、新型シティハイブリッドのお買い得感はグーンとアップする。

 新型ホンダ シティハイブリッドは、今のところ日本での正式名称は決まっていないという。シティになるのか、それとも違う名になるのかも楽しみのひとつ。新型シティハイブリッドの発売時期は、2014年春以降。残念ながら、消費税増税前に買うことはできないだろう。

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(レポート:CORISM編集部

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