【日産 エルグランド 試乗評価】エルグランド購入ガイド、おすすすめグレード、比較評価集

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【日産】2012/03/03

 

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満を持して8年ぶりにフルモデルチェンジ

日産 新型 エルグランド プロトタイプ フロントマスク

 一世を風靡したキング・オブ・ミニバンである日産エルグランドがようやくフルモデルチェンジする。8年ぶりとなる。待たせ過ぎだ。エルグランドファンにとっては、焦らされ過ぎた分だけ、期待は否が応でも期待は高まって当然と評価したい。
そんな新型日産エルグランドのファーストインプレッションは、なんだか小さくなった印象。しかし、実際の寸法は全長がついに4900mmを超え4910mmとなり、全幅もひと回り大きくなり1850mmとなっている。なぜ、小さく見えたのか? それは、全高が1815mmとなり、なんと前モデルより95mmも低くなっているのだ。ちょっと低く構えたシルエットと、高密度感のあるデザインのために小さく見えたのかもしれない。だが実際は、ライバルとなるアルファードより、車高を除きひと回り大きい。
こんな巨大なボディと迫力たっぷりのデザインは、もう完全にタフで力強い肉食男子のクルマ。しかし、こんな肉食感を持ちながら、新型エルグランドは意外と女性にも優しい。215/65R16インチタイヤを履くグレードの最小回転半径は、なんと5.4m。ひとクラス下のセレナでさえ5.5mなのだから意外と小回りが利く。バックモニターやアラウンドビューモニターを駆使すれば、スーパーの狭い駐車場などでも扱いやすだろう。これなら、ママも安心というわけだ。

日産 新型 エルグランド プロトタイプ フロントビュー
日産 新型 エルグランド プロトタイプ リヤビュー
日産 新型 エルグランド プロトタイプ 18インチタイヤ&アルミホイール
全長と全幅はひとまわり大きくなったが、全長は95mmも下げられた。エルグランドらしい押し出しの強さはそのままに、よりすっきりとシャープな印象となった。ハイウェイスターは18インチの大径タイヤを履く。

 

ミッションは全車CVTで燃費にも配慮

日産 新型 エルグランド プロトタイプ ハイウェイスター エンブレム
 ちなみにエンジンは3.5&2.5リッターの2種。すべてCVTとなり、ハイウェイスターとハイウェイスター・プレミアムの2グレードとシンプル。それぞれ4WD車も用意されるという。
今回我々のために用意されたのは、新型日産エルグランドのプロトタイプだ。試乗したのは、日産エルグランド・ハイウェイスター・プレミアムの3.5リッター。場所は、日産栃木工場のテストコースだ。早速、試乗。シートに座った瞬間、新型エルグランドが発するメッセージがボクの全身を包みこむ。ミニバンといえば、ハンドルが上部を向き、ブレーキやアクセルは上から踏む、というドライビングポジションが多い。いわゆる、バスやトラックに限りなく似ている。ところが、新型エルグランドは、思いっきりミニバンなのにドライビングポジションは、ハンドルがドライバーの胸に向き、アクセル&ブレーキペダルは奥にあり、上から踏むというよりは前へ押すというスタイル。スポーティセダンに近い。「おやっ?」と思いながら、まずは高速周回路へ。
3分後、あまりに高い直進安定性に驚く。最近のミニバンで高速道路を走ると、大なり小なりフラフラする。大きく重いボディに高いスピード、そして路面の凹凸や風がそうさせる。気が付きにくいが、我々はステアリング操作をこまめにして修正しているものなのだ。ところが、新型エルグランドは、ビシッと真っすぐ走る。ステアリングの修正回数も少なくて済むので、長距離ドライブでは、確実に疲れにくいと評価したい。
日産 新型 エルグランド プロトタイプ 3.5リッターV6エンジン
日産 新型 エルグランド プロトタイプ シフトレバー
日産 新型 エルグランド プロトタイプ インテリア
エンジンは3.5リッターと2.5リッターを用意。駆動方式はFFと4WDが選べる。ミッションは全車エクストロニックCVTとなり、燃費も大幅に高められてエコカー減税の対象にもなっている。インテリアの豪華さや質感の高さは、さすがLクラスミニバンといった雰囲気がある。

ミニバンらしからぬハンドリングを味わえる

日産 新型 エルグランド プロトタイプ 走り
 やるじゃん、新型エルグランド。などと思いながら、路面が荒くクネクネと曲がったコースへ。このコース、大きく重いミニバンのサスペンションやボディにはキツイ。様子を見ながら、ゆっくりとコースイン。ステアリングをグッと切り込むと、4900mmを超える大きなボディが簡単にクイッと曲がる。「コレって本当にミニバン?」不思議なくらい良く曲がる。こんなに曲がるミニバンは初めての体験。
ならば、そりゃ、全開でしょう。3.5リッターのパワーは豪快。アクセルをラフにあけると、トラクションコントロールが常にビカビカと光るほど。ハードなコーナーリングで、タイヤがキョエェーと悲鳴を上げていても、リヤサスの操縦安定性もピカイチ。しっかりと路面をつかむ。そんなコーナーリング中に、意地悪なウネウネとした凹凸が。激しくクルマが上下に揺さぶられる。普通のミニバンは、この状態ではサスペンションが底突きして、体にはガンガン強烈な衝撃が伝わってくる。しかし、新型エルグランドは、タップリとしたサスペンション・ストロークとクラス唯一のマルチリンクサスペンションによって、強烈なショックを見事に吸収しながら走り抜けた。
この瞬間に、もはや頭の中はミニバンに乗っているという意識がなくなった。まるでスポーツカーに乗っているかのごとく、テストコースを楽しんでしまった。十分に楽しんだ後、クールダウンを兼ねながら、タウンスピードでゆっくりと周回。それまで、ギンギンなスポーツモードに突入していたCVTの制御は、即座に通常モードに。燃費を意識した設定に突入すると、エンジンの回転数を積極的に2000回転以下に保とうとする。これは、燃費に効く。エコカー減税にも対応するそうだと評価しよう。
日産 新型 エルグランド プロトタイプ 走り
日産 新型 エルグランド プロトタイプ 走り
日産 新型 エルグランド プロトタイプ 走り
全高の高さや車重を感じさせないハンドリングが味わえる。ドライビングポジションもスポーティセダンのようで、運転そのものを楽しめる。まるでスポーツカーのような重量バランス(前52:後48)にこだわったおかげだろう。

FF化で優れた居住性を手に入れた!

日産 新型 エルグランド 開発責任者 CVE(チーフ・ヴィークル・エンジニア)金子晃さん

日産 新型 エルグランド 開発責任者 CVE(チーフ・ヴィークル・エンジニア)金子晃さん

 このままでは、ドライバーだけが楽しいクルマ。次は2列目シートに座り、乗り心地をチェック。ギンギンに走ったあとなので、ちょっとお疲れ気味。そんな言い訳をしながら、2列目キャプテンシートのオットマンを出して、超リラックスモードへ。結構なスピードで走られても、クルマのロール(傾き)が思ったほど少ないのと、ロールスピードがゆっくりなこともあり、頭をグルグルと振られることがない。クルマの全高を低くし、低重心化することにより、高い走りのパフォーマンスと乗り心地の両立ができたのだ。ちなみに、燃料タンクも工夫することにより、前後の重量バランスが52:48という、まるでスポーツカーと同等な重量バランスになっている。これも、新型エルグランドのこだわりだと評価したい。
さて、お次は3列目。全長が長くなったこともあり、こちらも問題がないくらい広い。3列目シートは、リヤサスの突き上げショックがダイレクトに感じるのだが、マルチリンクサスのおかげで突き上げ感は軽微。どのシートに座っても、極端に差が無くストレスを感じないのは新型エルグランドの美点だろう。ちなみに、リヤのラゲッジルームには、ゴルフバッグが縦に4本積める広さを確保しているなど、積載性も十分だ。
新型エルグランドはFR(後輪駆動)からFF(前輪駆動)へ大きく変わった。前モデルはFRであることをセールスポイントとして、走りの味が違うとアピールしていた。しかし、8年の歳月はFRであることのメリットよりFFのメリットが上回る結果となる。プラットフォームは、ティアナと同じものをさらに補強し高級ミニバンに耐えうるものとした。満を持して登場する新型日産エルグランド。負けるのが大嫌いという開発責任者である日産のCVE(チーフ・ヴィークル・エンジニア)の金子さんは「どこを比べられても負けない」という自信作。この8月、新型日産エルグランドが、ついに走りだす。

 

 

 

 

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日産 新型 エルグランド プロトタイプ サードシート
日産 新型 エルグランド プロトタイプ セカンドシート
日産 新型 エルグランド プロトタイプ フロントシート
FRからFFベースのプラットフォームになったおかげもあり、居住性は大幅に高められた。どの席に座っても窮屈さとは無縁なのはもちろん、突き上げ感のない滑らかな乗り心地が味わえる。助手席と2列目には、もはや日産お馴染みのオットマンを装備する。
日産 新型 エルグランド プロトタイプ ラゲッジ(フル乗車時)
日産 新型 エルグランド プロトタイプ ラゲッジ(最大容量)
日産 新型 エルグランド プロトタイプ 電動収納シート スイッチ
FF化の恩恵はラゲッジにも。フル乗車時でもゴルフバッグが縦に4本積めるなど、使い勝手はとてもいい。2列目も収納すれば、このように広大なスペースが現われる。サードシートは先導格納式となっており、力のない人でも楽に扱える。

 

 

 

 

 

 

車名 日産 エルグランド ハイウェイスター プレミアム[プロトタイプ]
ボディサイズ[mm](全長×全幅×全高) 4850×1800×1820mm
エンジンタイプ V型6気筒DOHC
総排気量[cc] 3498cc
最高出力[ps] 252ps
最大トルク[kg-] 34.2kg-m
ミッション エクストロニックCVT
定員[人] 8人
発売日 2010年8月予定
レポート 大岡智彦
写真 近藤暁史

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(レポート:大岡 智彦

 

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