実用性ばかりの電気自動車より、遊び心で痺れさせるEV「VW Bulli(ブリ)」ジュネーブモーターショー [CORISM]

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【イベント・モーターショー】2011/04/20
VW 電気自動車

電気自動車の新しい楽しみ方を提案

 日産リーフや三菱アイミーブが発売され、世界の電気自動車をリードする日本勢。電気自動車は、まずは実用性を向上させ、より多くの人に使ってもらうことが課題。そのため、ボディ形状はベーシックな形になる。
 そんな中、登場したのがジュネーブモーターショーでデビューしたVW Bulli。すぐにイメージするのは、VW T1やT2と呼ばれるマイクロバス風のクルマ。現在でも、軽自動車をVWタイプ2風にカスタマイズしている人がいるほど、長い年月を超えて人を魅了し続けている。
 改めて感じるのは、デザイン力だ。航続距離に問題を抱えていようが、多少の不便も許容してしまいたくなるくらいの存在力はさすが。インテリアだって、遊び心タップリで、思わずどこかに行きたくなってしまうほど不思議な魅力を放つ。「あっ、こういう電気自動車欲しい」と素直に思うクルマは数少ない。
 このブリには、リチウムイオン電池が搭載されていて、270Nmのトルクを発生するモーターと組み合わされている。270Nmというと、ガソリン車ならおおよそ2.7リッター車前後と同等と言いことになるので、それなりに速い。最高速こそ140km/hとあまり伸びないが、必要十分のパフォーマンスを秘めている。
 この電気自動車VWブリは、1回の充電で約300kmの走行が可能。スクエアなボディには6名が乗車可能。ミニバン好きの日本人のハートにも響くはずだ。また、ボディサイズも日本向きでもある。全長3.99m×全幅1.75m×全高1.7mとコンパクトだ。
 と、まぁ、いいことだらけのVWブリではあるけれど、仮に発売されたとして問題は価格。300万円以下で発売されるのなら、きっと大爆発するような予感。
 プリウスのミニバンが発売直前と、ようやくハイブリッドも多人数仕様が追加され多様化の道を歩みだした。電気自動車の多様化は、一気に普及させるための手段になるのかもしれない。

VW Bulli

VW Bulli
VW Bulli
VW Bulli


VW Bulli
VW Bulli
VW Bulli


VW Bulli
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(レポート:大岡 智彦

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