日産 志賀COOのドライブする「日産 リーフ」を拍手で出迎えたのは、電気自動車(EV)の普及・啓発を目指す日産の取り組み「the new action TOUR(ザ・ニュー・アクション・ツアー)」に参加した市民たち
日産 志賀COOや開発責任者のプレゼンに続き登場したのは「市民」たち
日産自動車 志賀俊之COO
2009年8月に行われた日産の横浜新社屋、グローバル本社お披露目イベントの目玉として、プロトタイプモデルを報道陣に世界初公開 してから1年余り。2010年12月3日(金)、日産は量販型電気自動車(EV)「リーフ」を正式に発表し、12月20日より全国の日産ディーラーで発売をスタートする。2009年8月の初公開の場と同じく、横浜の日産グローバル本社のNISANホールとNISSANギャラリーを使って「日産 リーフ」報道陣向け発表披露会が行われた。
通常、社長や開発責任者のプレゼンテーションや質疑応答などで終始する新型車の記者発表会。実際、今回のリーフの披露会にも、まず日産自動車の志賀 俊之 COOや開発責任者の門田 英稔チーフビークルエンジニアらが登場し、リーフのアピールポイントである「ゼロエミッション」(排出ガスゼロ)、「魅力的な動性能」、そして「ITによるEVライフサポート」について説明した。ここまではいつも通り。しかし、そのあとがいつもと違う流れだった。一般の市民たちが壇上に登場したのだ。
日産で20年来電気自動車に関わり続け、リーフの開発責任者も務めた門田 英稔チーフビークルエンジニア
ボンネットまで水が漬かる水深700mmの冠水実験シーン[画像提供:日産自動車]
こちらは、落雷実験のシーン 充電時に万が一車両へ落雷しても影響がないことを確認したという。[画像提供:日産自動車]
電気を用いた新しいクルマだけに、ユーザーが不安に感じるであろう点については、必要以上に注力したようだ。高電圧の回路を有するバッテリーなどの衝突安全性に加え、落雷の実験や充電口の防水・耐水性実験、エンジン車ですら立ち往生するような700mm(!)の冠水実験など、実際の画像を交えて紹介された。
排出ガスゼロのリーフを、市民みんなで歓迎する
ステージに登場した「the new action TOUR(ザ・ニュー・アクション・ツアー)」参加者たち
ステージに上がったのは、日産がリーフを発売するにあたり、7月より全国で実施しているEVの普及・啓発活動「the new action TOUR(ザ・ニュー・アクション・ツアー)」の参加者たちだった。the new action TOURは、まだ発売前だったリーフの体験試乗会に加え、NPO団体や市民らによるワークショップも行われた。テーマは「電気自動車(EV)普及による街づくりアイデア」。そこで発表されたいくつかのユニークなアイデアも、ステージで披露された。
2010年7月の横浜を皮切りにさいたま市、北九州市と次々と展開中の「the new action TOUR(ザ・ニュー・アクション・ツアー)」。ルノー・日産アライアンスとゼロエミッションモビリティ推進に関するパートナーシップを結んだ京都市などの自治体を中心に、今後も全国で順次展開してゆく予定となっている。
2010年7月の横浜を皮切りにさいたま市、北九州市と次々と展開中の「the new action TOUR(ザ・ニュー・アクション・ツアー)」。ルノー・日産アライアンスとゼロエミッションモビリティ推進に関するパートナーシップを結んだ京都市などの自治体を中心に、今後も全国で順次展開してゆく予定となっている。
市民ワークショップでのアイデア例「EVマンション実証実験」
ユニークなアイデアその2「巣鴨でカルガモ」
北九州でのアイデア例「EV体験教室in自動車学校」
[「about the new action TOUR」動画提供:日産自動車]
待ちに待った夢のクルマが発進! その歴史的シーンに立ち会う感動
本ページTOPの画像、実は発表会のエンディングシーンだ。ステージを埋めた一般の参加者たちから湧き出る拍手の中、音もなく静かにステージに進んでくる白い「リーフ」。ドライブするのは日産自動車の志賀COOだ。いよいよ量産される、待望のゼロエミッション車を歓迎するワークショップ参加者やリーフの予約者たちは皆一様に笑顔で溢れていた。大メーカーが初めて送り出す本格的な量産電気自動車。その歴史的な瞬間を、なんとも憎く印象的な演出で飾ったのだった。
[動画:日産自動車]
ライバルをしのぐ長い航続距離200km(JC08モード)をマークする「リーフ」。しかし出先での充電切れを防ぐため、全国の日産ディーラー約2200店舗に200Vの普通充電器を、さらに約200店舗には30分で80%の充電を可能とする急速充電器を用意する念の入れようだ。
車体の中央部床下に独自開発した薄型コンパクトなリチウムイオンバッテリーを積むリーフ。多方向からの衝突安全性に加え低重心化にも貢献し、良好なハンドリングも得た。
車内にEV専用情報通信システムを搭載するリーフ。乗車前や降車後も、スマートフォンやPCなどを用いて電池残量のチェックや充電・エアコンの遠隔操作などが出来る。
リーフのトランクルームは意外に深く、後席を畳まずゴルフバッグ2個が搭載可能だ。奥に見える隔壁の向こうにはバッテリーなどが収まる。
明るくクリーンな「エアリーグレー」のカラーで統一されたリーフのインテリア。大人5人が乗車出来るゆとりの室内空間を持つ。
中央に位置する日産初のバイワイヤ式の電制シフトは手首の操作で作動。上下2段に分かれたメーターは未来感あふれるツインデジタルタイプだ。
「the new action TOUR(ザ・ニュー・アクション・ツアー)」に参加した市民たちと、日産自動車 志賀 俊之COOが手を振り日産リーフを報道陣にアピールする。
リーフのボディカラーは全部で5色が用意される。こちらはまだ見慣れない「ラディアント レッドパールメタリック」。質感の高さが感じられる魅力的なカラーリングだ。
奥のレトロな車は、リーフの遠い御先祖様、なんと昭和22年製造の「たま電気自動車」。そして手前は1999年から2002年まで市販された「ハイパーミニ」。デザイナーは、その後アウディに移った和田 智氏だ。
[PHOTO:CORISM編集部/日産自動車]
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(レポート:admin)
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